2025年9月30日火曜日

持ち家

日本はインフレと低成長のせいで持ち家が高くなりすぎ、中間層には厳しい国になりました。この記事[^1]によれば新築は年収の10倍を超える価格となって、富裕層を除けば共稼ぎの夫婦以外には買えません。耐震基準が1981年に変わった[^2]ため、それより古い中古住宅は特に価値を失っています。もともと新築に力を入れてきた日本では中古住宅はすぐ価値が下がるので、住宅メーカーも長持ちする家を作るという意欲がありません。良質な木造住宅は、手入れを怠らなければ100年以上住み続ける事ができます。税法の減価償却年数も木造住宅は25年と短く、100年以上使うという発想が欠けています。またコンクリの箱であるマンションの場合、100年以上使うのは技術的に無理でしょう。タワマンも高価な鉄骨ではなく安いRC製が増えており、47年の減価償却年数が来れば建て替えが前提となっていて、安価な住居とはなりません。コンクリは微細なヒビから雨水が浸入して内部の鉄筋を腐食するため、壁を塗り直して新しく見せた物件も耐震強度を調べれば劣化度合いが分かります。また地震による地盤沈下でマンションが傾くと、やはり建て替えとなります。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC1257W0S5A910C2000000/

2026年01月01日追記
丁寧に作られたRC製の公共住宅の例です。

2025年9月29日月曜日

CO2地下貯留

CO2を地下に貯留する動き[^1]が始まっています。でも筆者はこの動きを冷ややかに見ています。地下のCO2が固体化するならともかく、想定の通り気体のまま地下にとどまると、いずれ地上に出てきます。地震で岩盤にヒビが入ればもう終わりです。時間の問題であり、産業界の要求に屈した結果です。でも自然のCO2と注入したCO2は区別出来ませんので、海底から漏れ出したCO2に対して責任は問えません。単に問題を後の世代に押しつけるだけです。ただし時間稼ぎにはなるので、空気中のCO2を積極的に減らす事も同時に達成すべきで、CO2の固体化や自然エネルギーを使った分解への投資も必要です。CO2はいわば産業界のゴミであり、リサイクルせずに放置してはいけません。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA243F50U5A920C2000000/

2025年9月28日日曜日

観光客と合法住民

日本に海外から観光客が多数押し寄せるようになって、各地で摩擦が起きています。そのほとんどは日本の常識に反する行動であり、無知が原因です。また日本の常識は壁に書いてあるわけでもないので、住民以外には知る術がないのも事実です。つまり政府や自治体が観光客への常識教育をするべきで、それには空港で取る出国税を使いましょう。その一方で、海外からの観光客と日本の住民となった合法外国人は外見では区別ができません。日本に住み日本のルールを守る外国人を排斥するのは、かえって日本の害になります。相手が誰であれ日本の法律に従うのは当然で、インバウンド観光客と話ができない日本人は誤解しがちです。日本の常識は海外の常識ではなく、現地のルールを教えるのは現場の日本人の義務です。観光で潤っている業界にも、日本の常識を海外の観光客に教える責務があります。

2025年9月26日金曜日

名もなき家事

この記事[^1]は「名もなき家事」というテーマで、主に男性がいかに家事に自主的に関わらないかを述べています。もちろん、この男女同権の時代に男性がそうした姿勢ではいけません。ところが筆者は、この男性の母親がこの問題の原因ではないかと考えます。日本では、母親が同居する成人した息子の食事を作るのが普通です。これでは息子に「家事をするのは基本的に女性」という考えを持たせてしまいます。大学進学時に実家を離れる事なく成人してしまうと、母親に子離れの機会がありません。同時に子供にも親への依存が残り、それが配偶者への依存に変わります。これは家庭内教育の結果なので、配偶者はパートナーにすべての家事を一から教える必要があります。それは円満な関係のために必要なステップと考えましょう。男性が家事に自主的に関わるには、すべての家事をパートナーと共に紙に書き出して家の壁にチェックリストとして貼っておくのが効果的です。そのリストには、いつ・誰がやるかまで書き込むと、男性も動きやすくなります。また、家事を相手に任せる場合は、手本を見せて練習させる必要があり、完璧さを求めてはいけません。理屈が通るやり方であれば良し、とする懐の深さも必要です。

https://hanasone.mainichi.jp/articles/20250924/wom/00m/406/001000c

2025年9月21日日曜日

苦役

この記事[^1]は『仕事は「苦役」ではない』と主張しています。アメリカの英語表現なら『あなたは「奴隷」ではない」となります。でもこれが問題になるのは、大多数の人にとって『仕事は「苦役」である』という認識があるからでしょう。同じ記事の指摘にある「やらされている仕事か、やっている仕事か」という区別は大切で、自分で選んでやっている仕事は苦になりません。つまり日本の問題は仕事の選択が難しく、前もって十分に知る事ができない上に、その仕事がいやでも簡単に他の仕事に変われないという点です。これはメンバーシップ型雇用とマニュアル文化の結果であり、日本型高度成長のマイナス面です。経済成長を実感できる間はそれなりに納得して働く事ができても、バブル崩壊後の低成長ではそうも行きません。つまり食べるために「苦役」をこなすしか手がなく、それこそが日本の労働者の労働意欲が平均として低い[^2]理由です。そもそも外国人労働者がなぜ日本に来るのかと言えば、その給料で働く日本人がいないからで、実質賃金の低さと「苦役」感覚には相関があります。仕事のほとんどが「やらされている仕事」の場合、けなげに働く真面目な人が日本には多いのです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD1690W0W5A910C2000000/

2025年9月20日土曜日

使わない周波数

この記事[^1]はほとんど使われていない、アマチュア無線の周波数の見直しを伝えています。特に1.2GHz以上の周波数は日本での利用がわずかなため、プロ用に解放するか共用という形にしようという提言です。筆者はこの提言に賛成です。周波数は国有財産であり、大多数の国民に役立つ使い方をするべきです。これらの周波数をワッチしている人は、いかにそれらの周波数が未使用となっているかを知っています。携帯、IoTと無線の周波数はますます貴重になっているので、使わない周波数は返上した方が良いでしょう。

^1: https://www.hamlife.jp/2024/10/02/bandplan2024-pabukome/

2025年9月19日金曜日

米国労働ビザ

LGの米国電池工場で起きた労働ビザ問題[^1]は、日本にとっても他山の石です。工場の立ち上げには本国の熟練技術者が必要で、そのために労働ビザを取ろうとすると時間がかかりすぎるのは、韓国も日本も同じです。以前の大統領なら大目にみていたグレーエリアも、トランプは見逃しません。日本が米国内に新たに工場を建てるなら同じ問題に直面するので、早めに外交を通じてビザ問題を解決しておくべきでしょう。日本の次の首相には外交に強い人が適任です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB092ZB0Z00C25A9000000/

2025年9月17日水曜日

遺伝子組み換え食品

この記事[^1]には肝心な点が抜けています。遺伝子組み換え食品が人体にどのような影響があるか、あるいはないのかという点です。遺伝子組み換え食品が世界で流通するようになって、もう何十年も経ちます。そもそも豆腐や食用油のような遺伝子が残らない食品について、結論は明らかです。こうした遺伝子組み換え食品は人体に無害だという事です。確かに遺伝子組み換え作物は生産企業の利益につながります。それと同時に、輸入コストを下げて日本の利益にもなっています。情緒的な反応を煽るより、人体に有害かどうかで食品を判別するべきです。国内産有機大豆の食品も手に入る日本で、消費者は賢い選択をしています。

^1: https://president.jp/articles/-/101771

2025年9月16日火曜日

エージェント型AIリスク

この報道[^1]はエージェント型AIの危険性を指定しています。こんな簡単な手口でAIをだまして、利用者のブラウザからパスワードを盗めるとは恐れ入りました。なかなかAppleからキラーAIアプリが出ないのも分かります。便利にすればするほどリスクが高まり、犯罪者にプライバシーが筒抜けになるからです。「間接プロンプトインジェクション」は専門家の論文の中にも既に使われており、HTMLページに簡単に埋め込む事ができます。倫理のないAIにはしょせんこうしたリスクが付きものです。

^1: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2509/03/news027.html

2025年9月15日月曜日

OTC類似薬

これ[^1]も抗生物質と同じで、医療として患者に必要かどうかという観点で考えるものです。病名や症状とOTC類似薬が正しい組み合わせなのかを決めて、それ以外の用途には保険適用をなくすべきでしょう。またセルフメディケーション税制の減税対象になるので、OTC類似薬にかかる費用がまるまる新たな患者負担になる訳ではありません。その一方で、日本のOTC薬の小売価格が高すぎるという問題にも切り込むべきで、OTC薬の輸入自由化を実現しましょう。その場合、製薬会社の処方箋薬とOTC薬の価格のバランスが問題になります。

^1: https://news.ntv.co.jp/n/ytv/category/economy/yt42a56b43aba44ef1bd7d75c6b51659aa

2025年9月14日日曜日

風邪と抗生物質

風邪には抗生物質を薬として処方しても保険は出ないという当たり前の事がやっと実現[^1]します。抗生物質は細菌を殺す薬であり、風邪の原因となるウイルスには効きません。効かないどころか、意味もないのに使うと耐性菌を増やすばかりで、健康に害があります。抗生物質は万能薬ではなく、医者は患者やその家族にどういう時に使う薬かを正しく説明するべきです。その手間を省くために盲目的に抗生物質を出してきた医者は、耐性菌を増やした悪者と言えるでしょう。日本の保険制度は、やっと世界標準の判断に届いたという話です。

^1: https://mainichi.jp/articles/20250911/k00/00m/100/215000c

2025年9月13日土曜日

介護免責事項

高齢者介護[^1]は常に死と隣り合わせの作業です。食物で誤嚥性肺炎になったり、窒息して死ぬ事は珍しくありません。家庭ですら老人がモチをのどに詰まらせて死ぬのはもはや正月の恒例です。このため高齢者施設での介護では、食事について免責事項を決めておくべきでしょう。通常食を選べば、誤嚥性肺炎や窒息は介護者の責任ではありません。逆に誤嚥性肺炎や窒息を防止して欲しければ、胃瘻を選ぶしかありません。たとえ流動食や刻み食でも誤嚥性肺炎は起きるし、高齢者とはそういうものだという覚悟を家族に持たせるために、免責事項への同意と署名が必要です。自分の口で食べられなくなったら、寿命だというのが常識です。

^1: https://president.jp/articles/-/101457

2026年01月13日追記
こうした問題が起きるのは、入所契約に免責事項がないからです。

2025年9月12日金曜日

腹膜透析

腎不全の患者は年齢と共に増えます。ところが高齢者の患者は血液透析が難しくなり、緩和ケアもありません。この記事[^1]が指摘するように、活動が少ない終末期の腎不全患者には腹膜透析が良く、これも緩和ケアの対象に入れるべきです。ガンだけでなく、高齢者が亡くなる原因は多種多様で、その中には腎不全も多くの割合を占めています。人口が減り医療費を減らす必要がある中で、高齢者が医師の助けにより腹膜透析を受けられれば、コストを下げつつ患者のQOLを維持する事ができるでしょう。また、透析の患者本人による中止は病死であって自殺ではないという弁護士の指摘はもっと衆知されるべきです。

^1: https://wedge.ismedia.jp/articles/-/38781

2025年9月11日木曜日

プロテインS

この技術[^1]はすごいと思います。不要な細胞を体内から除去するのにプロテインを使うという方法で、アミノ酸配列を変えるだけで除去する細胞を変えられ、もし副作用がなければガンや老化にも効きそうです。飲み薬にはならないとしても、個人差のない注射薬として実用化できればノーベル賞ものだと思います。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF028RO0S5A900C2000000/

2025年9月8日月曜日

動かぬ日銀

この記事[^1]は、日銀が日本のインフレを過小評価して利上げが遅れていると指摘しています。コロナ後に始まった日本のインフレはさらに加速しており、ここ数年の異常気象が生鮮食品に与えるインフレ圧力は異常です。それでも動かない日銀は、恐らく国債の利払いを心配する財務省の指示を受けているものと見られます。利上げはインフレ容認と同じで、実質賃金がマイナスのままインフレを容認すると「スタグフレーション」と判定され、政府日銀の経済政策が失敗した事を証明してしまいます。景気を下げ、税収の伸びを抑える利上げには与党は及び腰です。FRBは次回の会合で金利を下げるので、日銀が金利を上げなくても日米の金利差が縮まり、円高に向かうからインフレは鈍化して大丈夫という見方なのでしょうか。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB283RC0Y5A720C2000000/

同日追記
このグラフを見ると、明らかに円安がインフレの主因となっている事が分かります。

2025年9月7日日曜日

農水省発表

農林水産省によると、2025年産のコメは「おおむね順調」[^1]との事ですが、誰がこれを信じるのでしょう。もう農水省発表は大本営発表と同じというのがバレてしまったのに、高温障害で精米時の歩留まりが悪い事も加味して言っているのでしょうか。そもそも去年と同じ収量では足りません。備蓄米の買い戻しも計算に入れれば、「おおむね順調」ではまたコメの値段が上がります。もう新米を3500円で買う事も無理でしょう。それならトランプ米を食用に回して値段を下げるべきです。カルローズ米は甘みがないので、お握りや寿司には使えません。つまり国産米との棲み分けが可能なので、輸入米を利用する飲食店は増えるでしょう。韓国や台湾のコメがスーパーに並ぶ事も当たり前になると予想します。農水省は信頼できません。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB292YM0Z20C25A8000000/

2025年9月6日土曜日

温暖化の次

この記事が示す日本の夏の気温は、2021年以降明らかに上昇しています。それまでは上下動を持ちつつ平均としてゆっくり上がっていたのが、2021年を超えると上がる一方となっています。これはつまり温暖化の新しいフェーズに入ったという事でしょう。北極や氷河の氷が溶けると太陽光を反射するものがなくなるとか、海洋中の潮の流れが氷河から流れ込む淡水の影響で変わるなどの、いわゆる tipping point は平均気温で摂氏1.5度の上昇と言われてきました。その1.5度を超えた昨年から、温暖化を止めるのは手遅れになりつつあります。正直者がバカを見る温暖化対策では、もはや地球温暖化は止められないという事です。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/national/20250901-OYT1T50164/

2025年9月4日木曜日

壊れた季節

2025年の関東は6月中に梅雨入りと梅雨明け[^1]がありました。いやむしろ梅雨がなかったと言うべきでしょう。あまり雨が降らず、空梅雨の6月でした。地球温暖化の影響で日本の季節が壊れています。春と秋が短くなり、夏はますます暑く、梅雨は関東から消えました。その反面、北海道で梅雨のような前線による雨が続くなど、今までの常識は通用しません。九州は二期作が可能となり、北海道がコメの重要生産地になりつつあります。夏の甲子園野球は暑すぎる昼間を避けて朝と夕方の二試合になり、明らかに温暖化が加速している[^2]印象を持ちます。このままだと人類は温暖化による食糧不足や水不足で滅亡するのかと心配です。日本もコメ不足が慢性化し、コメの高値が続いています。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/national/20250902-OYT1T50002/

2025年9月3日水曜日

スト権

日本人はいつからこんな怠け者になったのでしょう。賃金を上げて欲しければストを打つべきです。なにもせずに賃金が上がる時代ではありません。企業は内部留保をため込んでおり、はき出させるには労働者の行動が必要です。最低賃金で働いている人だって労働組合を作り、団体交渉を経て賃上げのためにストを打つのは当然の権利です。日本も昭和の頃はストが頻発していました。ドイツやアメリカは今でもストを打ちます。インフレがこれだけ急速に進んで、何もせずにインフレを上回る実質賃金の上昇はない[^1]と分かった以上、労働者の権利であるスト権を行使するほかありません。

^1: https://dot.asahi.com/articles/-/264153?page=1

2025年9月2日火曜日

消費税の恩恵

20代や30代の若者には、ほとんど消費税の恩恵はありません。消費税は社会保障の財源であり、健康な若者はそうした社会保障を必要としていないからです。子供がいれば多少の恩恵は受けられます。でも独身なら一層何もありません。親はまだ介護を必要とせず、実感として消費税は取られ損となります。年金保険料と同様に、こうした高齢世代への出費は若者には単なる義務的税金です。そこで2025年の参院選では消費税の減税が若者の心を掴みました。こうした世代間の不公平感は放っておくと大きな問題になります。もし社会保障をなくすと若者にもどんな影響が及ぶかは、政府が具体的に説明すべきでしょう。まだ社会経験の少ない若者に税金の必要性をちゃんと説明するのは、大人の義務と考えます。

2025年9月1日月曜日

日本の実力

昭和の経済成長は日本が強かったからではなく、運が良かったからです。朝鮮戦争の特需が引き金となり、日本の人口がどーんと増える時期で、何もしなくても需要が増えました。その後のベトナム戦争でアメリカは疲弊し、そこに日本の自動車や家電製品が流れ込みました。当時の日本は、アメリカ製品を真似して安く作りアメリカに輸出する事で莫大な利益を得ました。その結果がプラザ合意とその後に続くバブル経済です。令和の日本はもはや好運には恵まれず、今までの蓄えもほぼ食い尽くしてしまいました。人口は減るし、国債は増えます。地下資源のない日本は虚弱です。油田もレアアースも持たない日本は中東のようなお金持ちの国ではなく、働いて食い扶持を稼ぐ貧乏な国です。それが日本の実力であり、平成の時代は国債の大量発行で実力以上の暮らしをしてきたという事です。宴は終わり、誰かがこのツケを払う時期にきています。それは国民全員であり、今の日本に必要なのは増税です。特に法人税を上げて、円安による利益を家計に分配すべきです。企業が内部留保をいくら積み上げても、日本人の暮らしは良くならず無駄金として死蔵されます。