2021年1月30日土曜日

QAnon

アメリカの陰謀論のひとつにQAnon[^1]があります。この陰謀論の支持者は前大統領のトランプを英雄視し、1月6日のアメリカ連邦議会の襲撃にも参加しています。SNSを連絡の道具としていたこのグループは、孤独な普通の人に「何か大きな事、善行をしている」錯覚をもたらし、まるで宗教的なカルトのように支持者を増やしました。ところが1月20日の大統領就任式で、Qに予言されていた戒厳令もトランプの大統領再就任も起きなかったため、この陰謀論は勢いを失いました。世の中に孤独な普通の人がいる限り、日本でもオウム真理教のようなカルトは消えません。宗教と陰謀論は紙一重です。政教分離が不十分なアメリカで、今後も大統領選挙のたびに新しい陰謀論が生まれるでしょう。

2021年1月29日金曜日

日本は周回遅れ

新型コロナワクチンの開発、再生可能エネルギーの利用、行政のデジタル化といった分野で日本の周回遅れが目立ちます。日本の動きの鈍さは昭和の頃からあり、水俣公害エイズ薬害への対応が良い例です。平成から令和と元号が変わっても、日本の「変われない」体質は変わりません。もはや日本を先進国と呼ぶかどうかも怪しくなってきました。いまだに紙とファックスとか、郵便局の支払いは現金のみとか、昭和のやり方を続けています。昭和の時代に最先端を走っていた半導体は見る影もなく、家電やカメラの輸出もなくなりました。残ったのはゲームと自動車で、その自動車も電動化の動きに乗り遅れています。そのうえ老人が増えて若者が減るので、日本は「ゆでガエル」状態です。

2021年1月28日木曜日

医療崩壊

すでに東京の大きな病院はコロナに関して医療崩壊しています。「医療崩壊」には公的な定義がないので、仮に「入院が必要な人が入院できない状態」としましょう。1月下旬の東京でコロナにかかり自宅療養となった人が何人も亡くなっています。これらは「入院が必要だった人」です。不思議な事に12月には「このままだと医療崩壊する」と言っていた医療関係者は、誰も1月現在「医療崩壊が起きていること」を指摘しません。「医療崩壊」に公的な定義がない事を利用して危機感をあおったものの、実際の「医療崩壊」については誰も責任を負いたくないのでしょう。「医療崩壊」そのものは政治に責任があります。でも言葉の定義を曖昧にしたまま使うテレビや新聞などのマスコミには、ここで「医療崩壊」の定義をきっちり政府に決めさせ、その現状を報道する責任があります。

2021年1月22日金曜日

LAがNY並みに

米国カリフォルニア州のロサンゼルス郡が去年4月のニューヨークのようになり、3人に1人がコロナの感染者となっています。コロナで重症となっても病院のベッドに空きがなく、救急車に乗ったまま駐車場でベッドの空きを待つ状態です。8分に1人の割合で感染者が亡くなるので、葬儀屋も手一杯で葬式が追いつかず、病院は冷蔵トラックの荷台にコロナの死者を積み上げています。コロナウィルスの英国型変異種が感染爆発の原因とされています。コロナを信じない人ほどマスクも着けずに出歩くので、コロナに感染しやすくなり医療崩壊の原因となっています。日本にも英国型変異種が入ってきているので、一層の対策強化が必要です。

2021年1月18日月曜日

新型コロナと外出自粛

一度は新型コロナを抑え込めたかに見えた中国で、また新型コロナの感染者が出ています。外国から入ってきたのか、それともPCR検査で陰性のまま新型コロナウイルスを保持していた人がいたのか、あるいは新たに食用動物から感染したのかは分かりません。でも中国の対策と日本のそれを比較して見えてくるのは、感染者がゼロになるまで外出自粛を続けないと結局感染がぶりかえしてしまうという事実です。新規感染者が少なくなったからといって、経済のために外出自粛を止めてしまうと、必ずまた感染者が増えて外出自粛に追い込まれます。コロナとの共存はやっぱり無理で、コロナをなくさないと経済は復活しません。思い切ったコロナ対策が取れない国は、医療と経済が疲弊しています。コロナとの戦いにおいて民主主義は明らかに負けており、もはやワクチンだけが頼みの綱となっています。

2021年1月15日金曜日

アメリカの失敗

アメリカの累計コロナ感染者数[^1]は世界の25%を占め、世界人口に占める割合が4%しかない国としては驚異的な感染者数となっています。もちろん誰でも無料でPCR検査が受けられるなど、検査数が多いことによる感染者数の多さという理由は考えられます。でもそれならコロナ陽性率は低いはずなので、実際にはコロナが蔓延しているというのが本当の理由です。人口百万人あたりのコロナ死者数も1000を越えていて、イギリスやイタリアと肩を並べています。アメリカはどうして感染制御に失敗したのでしょうか。それはトランプ大統領がコロナウイルスを軽視したからです。景気に与える影響を心配したトランプは科学者の言う事を無視し、コロナがインフルエンザと変わらないと言いました。トランプ支持者に対してマスクの着用を求めず、自分自身も選挙直前にコロナに感染し発症しました。SNSはトランプのおかげでたっぷり儲けたものの、その結果アメリカは分断されコロナへの対応が遅れました。

2021年1月14日木曜日

東京都の陽性率

東京都の新型コロナ陽性率[^1]が高止まりしています。この陽性率は検査を受けた人数には関係なく、12月末以前はだいたい6%でした。それが1月に入ると15%まで上昇し、1月14日においてもまだ13%となっています。忘年会などで拡がった感染がその原因と思われます。13%は市中感染を意味する数字です。緊急事態宣言そのものでは若者の動きを止めることができず、陽性率は下がりません。日本では法律上ロックダウンができないので、無症状でも無料で何度でも受けられるPCR検査と、早期のワクチン接種が新型コロナに勝つ鍵となります。経済への打撃と較べればPCR検査の費用など安いものなので、日本政府には頭を切り換えてもらいたいものです。


2021年1月24日追記
上記の記事を書いてから10日後で陽性率が10%を下回り、このまま6%まで下がれば我々の外出自粛が効いたと言えそうです。ただし、緊急事態宣言の解除には不十分です。新型コロナウィルスの英国型変異種がどこまで拡大しているかも解除に影響します。

2021年1月10日日曜日

言論の自由と責任

まず前提として社会で生きていく上で、権利には義務が、自由には責任が伴います。ここはいいですか。例えば武装する自由には、その武器を使って犯罪を犯さない責任があります。移動する自由には、他人の移動を妨げない責任があります。では言論の自由に伴う責任とは何でしょうか。それは質問や反論に答える責任(accountability)です。この点でSNSには大きな欠点があります。それはこの責任が仕組み的に確保されてないという事です。言いっ放しで、質問や反論に答えなくても何でも言う事ができます。このためSNSは偽ニュースの温床となりました。SNSが言論の自由を守ると言う人には、質問や反論に答えないのは無責任であり、一方通行のSNSは言論の不自由を助長すると反論します。

2021年1月9日土曜日

若者とコロナ

2021年1月の東京のデータ[^1]からすると、新型コロナの感染を拡げているのは主に20代の若者です。この年代がもっとも感染者に占める割合が多く(28%)、また症状がないため知らずに出歩き、他の人に感染を拡げています。新型コロナウイルスは狡猾です。症状が出る前日がもっとも回りの人を感染させやすいので、若者を起点とする感染の連鎖が止まりません。症状のない若者の動きを止めない限り、東京の感染者数は減りません。

^1: https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/by-age-tokyo/

2021年1月8日金曜日

GoToイートとテイクアウト

コロナ対策として東京で飲食店の時短営業が求められています。その反面GoToイートは停止中です。ここは柔軟にテイクアウトにもGoToイートを適用するべきです。日本の外食は外国人が日本に来る理由の一つであり、ここを見捨てる事は大きな失敗となります。そのかわりコロナで収入を絶たれた人にも使えるGoToイートにすれば、一石二鳥となります。ぐずぐずしている場合ではありません。

2021年1月7日木曜日

アメリカのトランプ支持者

米国時間2021年1月6日は歴史に残る日となりました。米国議会が群衆に襲われて窓や家具が壊され、議員は危険を避けるため議場から避難しました。真珠湾攻撃に次ぐ悲劇と言う米国議員もいます。これでトランプ支持者の正体が白人至上主義者である事も明らかになりました。南軍の旗を持っていたり、武器を持って議事堂に入ったトランプ支持者も映像に残っており、この群衆が暴力的な反政府集団という印象を残しました。この反乱を煽ったトランプはホワイトハウスに籠もり、いつものSNSによる発言は「暴力を煽った」という理由で止められています。テレビで国民に謝罪する気がないトランプは孤立し、共和党からも見限られています。もはや彼に出来る事はなく、それでも負けを認められない以上、まだまだ波乱は続くと思われます。

2021年1月6日水曜日

PCR検査を全員に

日本のコロナ感染はすでに保健所の手に負える水準を超えました。症状のない人が感染を広げているのに、症状のある人だけPCR検査していても誰がコロナウイルスを持っているか分かりません。感染経路が分からない人が半分を超えているのに、PCR検査を制限する意味はありません。ちなみにアメリカだと希望者はいつでも無料でPCR検査を受けられます。インターネットで検査を予約して、車に乗って検査する場所(イベント会場とか閉まっている学校など)に行き、ドライブスルーで自分で鼻の中に綿棒を突っ込んで検体を採取します。結果は速ければ翌日に分かります。それでもトランプのせいでマスクをしない人が多いので、コロナが感染を広げています。日本の強みは全員がマスクをする事ですが、飲食店でマスクをしたままでは食べられません。1ヵ月の緊急事態宣言だけでは感染は減らないと数理モデルが示しています。必要なのは希望者全員にPCR検査を無料で受けさせる事です。

2021年3月5日追記
首都圏の緊急事態宣言は2ヵ月でも不十分で、予想通りまた延長され3月21日までとなりました。新規感染者数は下がっているものの、まだ緊急事態宣言が続くのは入院者数が下がらないからです。ところが3月25日から聖火リレーが始まるので、その前に緊急事態宣言を終わりにしたいのが政府の本音でしょう。

2021年1月5日火曜日

成人式は不要

日本の成人式は何のためににあるのでしょうか。20歳になった人に大人の自覚をもってもらうためでしょうか。もう子供ではないんだという、気持ちの切り替えのためでしょうか。税金で行う以上、それなりの目的とその効果を計る数字があってしかるべきです。成人式にいくらかけるのが妥当なのか、納税者は判断しなければなりません。筆者は成人式を廃止して、そのお金を奨学金として使うべきだと思っています。20歳はまだ子供です。自分のお金で自立して生活している人は少なく、親のすねかじり中の人がほとんどです。成人式に式典を行うと、なぜか式を妨害して得意面するバカ者もいます。むしろ20歳まで子供を育てた親こそ感謝されるべきです。筆者は一人の納税者として、自治体が税金で成人式を行う事には反対であり、もともと成人式など不要だと思っています。

2021年1月1日金曜日

ラーメン屋とコロナ

アメリカのラーメン屋は人気があって、外にお客が並ぶ店もありました。でもコロナで店内での飲食が禁じられると、テイクアウトと相性が悪いラーメン屋は閉店したところがたくさんあります。つけ麺に切り替えた所もあるものの、スープが売り物のラーメン屋は売り上げが激減して、困っています。でもお客に麺を家で茹でてもらうとか、時間が経っても延びない麺に切り替えるとかで、テイクアウトしてもおいしさが減らないラーメンはできないもんでしょうか。ベトナム料理のphoをテイクアウトできる所は多く、米粉の麺とスープを別の容器に入れて売ることで商売を続けています。たとえば麺にタピオカを混ぜて、茹でたてじゃなくても腰のあるラーメンが食べられるといいのですが。