2022年6月30日木曜日

思考と言語

ようやく「思考に言語は不要」という事が科学的に証明[^1]されました。言語は思考の結果を人に伝える道具であって、思考に必須の道具ではありません。たとえ何語を話そうと、考えている時に言語は使いません。考えた結果を紙に書き留めたり、それを使って考えを深める事はあっても、「言語がなければ思考もできない」という主張は間違いです。つまり人間以外の動物もそれなりに何かを考えて行動しているという事です。

^1: https://www.livescience.com/can-we-think-without-language

2022年6月29日水曜日

お化け屋敷に

空中ディスプレーが最適です。ハリー・ポッターのテーマパークにも良いと思います。二次元又は三次元の実像を空中に結ぶ装置の使い道は、エンタメしかありません。何もない空間に映像が浮かぶのですから、お化け屋敷に必須でしょう。ディズニーランドのホーンテッドマンションでは、ハーフミラーを使った幽霊の舞踏会があります。これは乗り物に乗って遠くから眺めるだけのアトラクションなので、これに空中ディスプレーを使えば幽霊の中を通過する事もできます。乗り物に乗る順番を待つ間も、目の前の空中ディスプレーに二次元キャラを写せば待つのが苦になりません。タッチレス・センサーというマジメな用途だけでなく、面白いデバイスには面白い使い道を探した方が会社も売り上げを伸ばせるでしょう。

2022年6月28日火曜日

消えた気候問題

地球温暖化のために減らしてきた石炭火力発電をドイツが増やすと決め[^1]、気候問題は吹っ飛びました。ロシアのウクライナ侵攻で世界的にエネルギー危機が起きており、化石燃料が大幅に値上がりしています。これは再生可能エネルギーには追い風となるものの、今年のエネルギーをどうするかという問いには、石炭火力発電の再開が答えとなっています。地球温暖化のために活動してきた若者には逆風です。化石燃料への依存を減らす運動が結果的に化石燃料価格の上昇と世界規模のインフレをもたらしたので、気候問題活動家たちは困惑しているでしょう。ここは地球温暖化を防ぐ事で、化石燃料の輸出に依存するロシアの横暴を止めるという視点を持ちましょう。反戦と反炭素はコインの裏と表にすぎません。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR194200Z10C22A6000000/

2022年6月27日月曜日

脱コロナ

東京の新規コロナ陽性者数と陽性率[^1]が上昇しています。これは予想された事で、ワクチン接種の感染予防効果が時間とともに下がるのが原因です。2年間と較べると国民にワクチンが普及し、コロナに感染しても重症化しなくなりました。つまり陽性者数だけ見ていてもコロナの影響は分かりません。コロナとの戦いは新しい局面に入り、国も重症者を減らす事に重点を置いた対策を取っています。重症化しやすい高齢者への4回目のワクチン接種はその一例です。また子供へのワクチン接種を始める事で、症状は軽くてもやっかいな後遺症が残るケースを減らそうとしています。このまま大きな波が来ない限り、年内には新型コロナの感染症分類が2類から5類に変わると予想します。

2022年6月26日日曜日

どんぶり勘定

2020東京オリンピックにかかった費用が当初の見積もりだと7340億円で、最終的に1兆4238億円になったという報道[^1]がありました。公金を使うにもかかわらず、見積もりが大幅に過小評価されていた場合、誰がその差額の責任を取るのかと言えば、それは国民です。こうした見積もりは予算を通すために少なめに計算するのが普通なので、やってしまったもの勝ちで不足分は税金から払うことになります。国民としては議員に働きかけて、なぜ過小評価を見抜けなかったのか、今後同じようなイベントがある場合、どうすれば過小評価を避けられるのかを明らかにしてほしいです。どんぶり勘定で損をするのは国民で、得をするのはイベント屋です。失敗から学ばないと、次にまた同じ失敗を犯します。公金を投資した以上、それがどのように回収されるのかも追跡する必要があります。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1620L0W2A610C2000000/

2022年6月25日土曜日

別シナリオ

アベノミクスと日銀が予定していたシナリオは、「生産性向上=>賃金上昇=>需要拡大=>物価上昇=>生産性向上」というスパイラルです。いわゆる景気の好循環でもあります。ところが今の日本で起きているのは「外的要因による物価上昇」のみです。要因が物流のトラブルや化石燃料価格の上昇、コロナへのリベンジ消費や円安であるため、これを賃金上昇に結びつけるのは高いハードルになっています。賃金上昇には生産性向上が必要なので、政府はDXによる効率化を促しています。ところが国内市場は少子高齢化で縮小しており、その中で効率化を求めれば仕事のない人が増加します。日本では手切れ金による解雇ができないので、効率化は進みません。労働者も賃金か雇用かと二者択一を迫られると、雇用を選びます。つまり日本の雇用制度が前近代的であるため、いつもDXは中途半端に終わります。年齢による就職差別を禁止すると同時に、手切れ金による解雇を法律で認めるという雇用制度の近代化が必要です。つまり雇用制度を世界標準に合わせるという事です。すると定年制度と年功序列もなくなります。雇用制度を世界標準に合わせるには、おそらく10年はかかるでしょう。人口が減少する国では隣国で戦争でも起きない限り、景気の好循環は起こりません。ここで腹をくくって雇用制度を改革するか、それともこのまま少子高齢化を続けて衰退するかは国民次第です。

2022年6月24日金曜日

原発安全神話

化石エネルギーのインフレにより、日本でも原発再稼働を求める動きが活発化してきました。そこで使われるフレーズが「安全が確認された原発」というものです。これは大きな誤解で、日本に「安全が確認された原発」はひとつもありません。正しくは「安全基準に適合した原発」です。では何が違うかと言うと、「安全基準」には前提もしくは想定があります。地震なら最大マグニチュードいくつ、津波なら最高何メートルといった想定です。その想定内なら安全のはずというのが安全基準です。つまり想定外の事が起きれば安全ではありません。想定外の事が起きれば大事故につながるのが原発であり、これは2011年の福島第一原発事故で日本人全員が経験した事実です。それに戦争で原発にミサイルが当たればどうなるか、という想定は今の安全基準にはありません。ウクライナ戦争をみれば分かるように、原発は真っ先に敵の攻撃目標になります。さらに「安全基準」に適合していても、そこで働く従業員にスパイが紛れ込めば簡単にテロ攻撃を起こせます。「安全が確認された原発」など日本にないという事から議論を始めれば、古い原発の再稼働より再生可能エネルギーの強化を優先すべきという結論になります。

2022年07月14日追記
控訴は当然として、日本の原発事故の賠償責任には法律上の上限がないので、たとえ「安全基準に適合」していても経営陣は多額の賠償責任を免れません。これは法律が悪いのであって、いまの無事故を前提とした法律を、事故を前提とした法律に変える必要があります。

2022年6月23日木曜日

手遅れ?

日本政府が遅まきながらAIと先端半導体に投資する[^1]そうです。昭和から平成にかけて日本の自動車やテレビがどんどんアメリカに輸出されていた頃、日本はアメリカから貿易赤字の是正策を求められて、半導体開発への投資をやめました。ソフトウェアへの投資もやめ、パソコンのOSはMicrosoft製を採用し、TRONプロジェクトを切りました。かわりに自動車輸出の継続をアメリカに認めてもらい、今に至っています。日本の半導体産業は時代遅れとなり、ソフトウェアも大部分アメリカ製を使っています。今さら半導体やソフトウェアの部分でアメリカに追いつくのは無理そうですが、AIならデータの量と品質で決まるので、中国やアメリカに勝てる部分もあるでしょう。ただし、優秀なエンジニアに中国やアメリカ並みの給料を出す事が必要条件となります。つまり日本の今の給料の3倍です。それが出来なければ、エンジニアは中国やアメリカの企業で働きます。コロナでリモートが普通になったので、日本にいても外国の企業で働く人が増えるでしょう。人への投資なるものが、日本企業のエンジニアの賃金向上につながるかな?

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQODC112YF0R10C22A6000000/

2022年6月21日火曜日

消費税増税

選挙になると各党がバラマキ予算を競います。でも財源をどうするかを言わないまま、ただ支出だけを競っています。例えば防衛費の増額です。年間5兆円を10兆円にするなら、5兆円の新たな収入が必要です。そもそも日本は赤字国債を毎年発行し、未来の世代から借金を重ねている国なので、防衛費を赤字国債で払うなど言語道断です。増税をかかげて選挙に勝てないと言うなら、国民にできる事は財源の当てがないバラマキをうたう政党を落とすだけです。国民は円安を取るか増税を取るかの二者択一を迫られています。「つけ」で飲み食いした費用はいずれ払わねばならず、だとすれば増税を選ぶのが正しい道です。赤字国債を続ければ続けるほど円安が進みます。

ペット販売

ペット販売は賛否両論あります。商売人の自由を優先するか、それとも動物の福祉を優先するかという立場です。とくに犬や猫の場合、アニマル・シェルターに行けば無料で手に入ります。何もしなければ殺されてしまう犬や猫がいるのに、わざわざお金を出してペットショップから犬や猫を買うのは理解できません。それに動物が大きくなって飼うのが大変になり、捨ててしまう飼い主も後を絶ちません。犬や猫だけでなく、インコやラクーンのように外来種が飼い主から捨てられて野生化した場合、国内種にも大きな影響があります。ペット販売は規制を強化し、動物の売買は禁止するべきでしょう。ペットショップは物品の販売とトリミングなどのサービスに限定し、動物は無償譲渡のみにしましょう。製造物責任法を適用すれば、ペットショップには売った動物が起こした損害に対する責任があります。売りっぱなしで後は無責任という現状のペット販売は問題山積みです。

2022年6月19日日曜日

暑い日のマスク

日本人がなぜマスクを続けるのかが今日のお題です。同調圧力のせいとか政府に従順な国民性[^1]とかが原因でしょうか。法律上はマスクを着用するかどうかは本人の自由です。暑い夏に屋外でひとりならマスクを着ける理由はありません。でも日本人はなかなかマスクを取りません。筆者は日本人の「集団(の掟)に従う」という教育が原因だと思います。自分の頭で考えて合理的に行動するという教育を受けていないので、自分だけが他人と違う行動を取る勇気がありません。臨機応変に判断する事もできず、前提が崩れたルールに思考停止のまま従う人間が増えています。これこそが日本が没落している最大の理由です。

^1: https://mainichi.jp/articles/20220618/k00/00m/040/199000c

2022年6月18日土曜日

ホログラフィー

三次元情報を二次元媒体に記録し、それを再生する技術をホログラフィーと呼びます。視点の移動により、それまで隠れていた場所が見えるようになるなど、まるで実物が目の前にあるかのような映像が得られます。これと似て非なるものが、両目の視差を利用した立体(三次元)画像です。ふたつの二次元画像を左右それぞれの目で見る事で、擬似的な三次元情報を得ています。でもこれはホログラフィーではありません。視点の移動によって、それまで隠れていた場所が見えるようになる事はありません。たとえば、一時期流行した3D映画は両目の視差を利用した立体画像で、液晶レンズ付きのメガネで左右の目に入る画像を調節しています。でも劇場の左側にいる人と右側にいる人は、同じ立体画像を見ていました。コーナー・ミラー・アレイを使った空中ディスプレーも、基本的にホログラフィーとは無関係です。光源が二次元なら空中に二次元の実像が浮かびます。コーナー・ミラー・アレイそのものに、三次元情報を記録したり再生する機能はありません。なのでコーナー・ミラー・アレイをホログラフィック・プレートと呼ぶのは誤りで、それはただの販促用語です。

2022年6月17日金曜日

天然水

前にも指摘した表現について再度書きます。「天然水」というのは単なる販促用語です。雨の水も川の水も水道水も天然水です。人工の水は水素と酸素を結合して作るもので、石油などの炭化水素を燃やせば水蒸気として得られます。農林水産省が出した品質表示ガイドライン[^1]によれば、地下水を「沈殿・濾過・加熱殺菌」したものを「ナチュラルウォーター」と呼んでいます。つまり水道水など塩素消毒をした水を除外するための定義です。この「ナチュラルウォーター」を「天然水」として売り出したのがサントリー[^2]で、「加熱殺菌済み井戸水」を「天然水」と名付けたセンスの良さが光っています。水と空気はタダという日本で、有料の水を売るのに使った名前が「天然水」です。

2022年6月16日木曜日

しぶといコロナ

東京都のコロナ陽性率[^1]が10%より落ちません。陽性者では3分の1がワクチン未接種者です。ワクチン完了者の割合は70%ぐらいなので、ワクチンは感染防止というより重症化防止に役立っています。感染者の9割が無症状という報告もあり、しぶといウイルスです。ウィズコロナで日本をコロナ前の社会に戻すには、もっとワクチン接種率を上げる必要があります。その意味で接種率が70%からあまり増えないのは問題です。ワクチンの副反応よりコロナの後遺症の方が深刻なので、子供と若者の接種率を上げるために、この年代のタレントを起用した宣伝を増やしましょう。

^1: https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/monitoring

2022年6月15日水曜日

米中間選挙

2022年のアメリカ中間選挙では民主党がボロ負けする見通しです。バイデン政権はインフレを止められず、庶民はインフレがバイデンのせいだと思っている[^1]からです。コロナによる需要の減少で、去年の原油価格は一度マイナスまで落ちました。ところがコロナが落ち着くにつれてリベンジ消費が始まり、物流の減少と合わせてインフレを呼んでいます。コロナによる不景気を恐れたバイデン政権が大幅な予算を組んで景気を刺激した事もあり、ウクライナ戦争によるロシアの経済制裁で高まる原油や天然ガスの価格もインフレを後押ししてます。つまりインフレはバイデンのせいではないけど、それを止められないバイデンはダメだという見方です。世界を見渡すと、インフレでない国はひとつもありません。長年デフレだった日本もようやくインフレになりました。誰が大統領でもこのインフレは避けられない災厄です。ついてない大統領ですね。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1327Q0T10C22A6000000/

2022年6月14日火曜日

技術的負債

マイクロソフトのブラウザ Internet Explorer がサポート終了[^1]を迎えています。今だに Internet Explorer しか使えないアプリケーションがあるのは驚きです。でもこれは技術的負債のひとつで、依存するソフトのサポートが終了するたびにアプリケーション側で対策を取る必要があります。こうした作業はあまりお金にならないので、より経験の浅いエンジニアが担当する事が多く、人手の足りない会社では後回しにされます。他にもサーバーOSの更新や処理言語系のバージョンアップがあると、それも技術的負債になります。当然セキュリティー・パッチのように後回しにできない作業を先にやるので、ブラウザの変更は最後のぎりぎりまで手を付けません。かわりに Chrome を使うとなれば相当の変更が必要で、サポート終了には間に合わないという結果になります。もし保守契約を結んでいるのなら、保守費用の中でもっと前から作業すべき変更です。アプリケーション・ベンダーの姿勢が問われる場面です。

^1: https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1416322.html

2022年6月13日月曜日

盛りすぎ

空中ディスプレーに使うパネルを以前から製造販売している会社のビデオが「盛りすぎ」なので、今日のお題にします。コーナー・ミラー・アレイを使うと面対称の位置に実像を結べるため、こちらの会社では印象的な販促ビデオ[^1]を公開しています。まるでSF映画の一場面のようで、未来の女性が空中の映像を操っているようにみえます。ところが光は空間では直進するので、空中の実像の背後には必ずコーナー・ミラー・アレイがあるはずです。つまり彼女の視点から見える空中映像は、彼女の反対側にいるカメラには見えません。空中映像の背後に壁や床や彼女自身が入ることはなく、これはあくまでも「盛った」動画、いわゆるイメージです。その「盛り方」が盛大なので、景品表示法違反になるのではと心配しています。

2022年6月12日日曜日

財源はどこに

「骨太の方針」を実現するために必要な財源をどうするかの議論[^1]が夏の参院選の後に始まります。日本は原油や金がたくさん取れる国ではないので、財源となるのは主に税金です。赤字国債では国民が納得しないので、どこからどれくらいの税金を新たに取るのか、駆け引きが始まります。物価上昇で自動的に消費税額が少し増えるものの、それでは財源として全然足りないので、既存の消費税率を増やすか新たな課税を始める必要があります。コロナで外れた予算のタガを締め直す時です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA091ON0Z00C22A6000000/

2022年6月11日土曜日

内向き指向

コロナ鎖国の結果、日本の内向き指向がさらに増加[^1]しました。ある調査によると「外国語習得への関心」が67.2%から59.8%に減ったそうで、エネルギーと食料を輸入に依存している日本の将来が心配です。確かに街中で外国人を見かけなくなりました。観光地にいってもほとんどが日本人です。周りに外国人の姿を見なければ、外国語を学ぼうという動機もなくなります。スマホで翻訳できるから外国語は要らないという考え方もあります。これからインバウンド観光が復活するので、日本の内向き指向がどう変化するかに注目しています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA24CPF0U2A520C2000000/

2022年6月10日金曜日

新常識

常識は時代とともに変わります。今なら「屋外でひとりならマスクは不要」が常識です。でも新しい常識が普及するには時間がかかります。「いつでもどこでもマスク」という古い常識から抜け出せない人は多く、屋外でひとりで走っている人ですらマスクをしています。スマホを持たない高齢者ほど新しい常識を知らず、古い常識を押しつけてきます。でもそうした高齢者にはやんわりと新常識を教えてあげましょう。昔はそうだったけど、今は違うんですよと若者が教える事で世の中は変わります。常識を変える事が、日本を住みやすい国に変える第一歩です。

2022年6月9日木曜日

判断ミス

「約2カ月間にわたり病院の機能が停止した徳島県つるぎ町立半田病院で、仕様が古い電子カルテシステムを動かすため、セキュリティー対策に必要な機能が意図的に無効にされていた」という報道[^1]がありました。予算不足で電子カルテシステムを更新できなかったのか、それとも問題が起きないからパソコンのウイルス対策ソフトを停止させていたのかは不明です。でもこの病院のIT責任者や安全管理者の判断ミスは明らかです。ネットの安全は普段から対策を取っておく必要があり、その対策がうまくいっている限りこれといった事件は起こりません。そこで素人が「何も問題が起きないから、この対策は無用なのでは」と考えるとスキができます。インターネットにつながった機械は常に世界のサイバー犯罪者から狙われているので、セキュリティー対策に使えるお金がない場合は、病院のパソコンをインターネットにつなげてはいけません。

^1: https://www.asahi.com/articles/ASQ6731D3Q62ULZU00L.html

2022年6月8日水曜日

国連の終わり

ロシアによるウクライナ戦争は、国連の終わりを象徴しています。第二次世界大戦の戦勝国が常任理事国となって始めた国連には限界があり、それがこのウクライナ戦争で浮き彫りになりました。ロシアや中国が他国を攻めても、国連は何もできません。それはロシアや中国など常任理事国に最終的な拒否権があるからです。これはアメリカやイギリス、フランスなどの国でも同じです。国連は多数決の議決機関ではありません。ロシア、中国、アメリカ、イギリス、フランスのうちたったひとつの国でも拒否権を使えば、たちまち国連は無力となるのです。常任理事国がまるで正義の味方であるかのようなこの制度は時代遅れ[^1]です。国連を置き換える議決機関を拒否権なしで作る時期に来ています。戦争防止が国連の一番の目的でした。でもそれはもはや絵に描いた餅となっています。

^1: https://nordot.app/905011514465632256?c=39546741839462401

2022年6月7日火曜日

失言

これ[^1]は日銀総裁の失言だと思います。「馴染みの店で馴染みの商品の値段が10%上がったときにどうするか」というアンケートに対して、「他の店に行くと解答した人が去年と較べて今年は減った」というデータは色々な解釈ができます。今のように円安で輸入物価が値上がりする時は、どの企業でも同じような物価上昇圧力を受けます。他に選択肢がない商品の場合、物価上昇は我慢して受け入れるしかありません。食品が値上がりしたからといって、食べるのを止めたら死にます。すでに一番安いスーパーで食品を買っていたら、値段が上がっても他のスーパーには行きません。「家計の値上げ許容度」とは何でしょう。あきらめと許容とは違うと言っても、普段スーパーで買い物をしない日銀総裁には区別できません。庶民の感覚に反する「家計の値上げ許容度、高まっている」という発言は、アンケートの結果をただ自分にとって都合の良い解釈したものに他なりません。人口が減る日本でやみくもに物価を上げると、庶民の暮らしはさらに厳しくなります。日銀総裁がやった事は日本のデフレをスタグフレーションに置き換えただけで、それは同時にアベノミクスの失敗を意味します。日銀が円安を放置している以上、輸入物価の値上がりは続きます。

^1: https://www.asahi.com/articles/ASQ667G0YQ66ULFA024.html

2022年06月10日追記
この質問で6割超の人が選んだ最多の回答は「その商品をその店で買い続ける。ただし、買う量を減らしたり、買う頻度を落としたりして節約する」だった。』とあるように、やはり自分にとって都合の良い解釈をしていたわけです。

さらに日経は、この発言が失言ではなく、意図的なものだと指摘しています。人々にインフレ期待が高まるので、「インフレが賃上げにつながる前向きな循環をつくり出せれば、2%の物価安定目標の達成への道筋が描ける」というわけです。「問題はインフレに賃金の上昇が追いつかないこと」とあるように、実質賃金がどれだけ上がるかは日銀にも制御できません。

2022年6月6日月曜日

運と努力と体力

経済的成功を得るのに必要な3要素とは「運と努力と体力」です。最初の運は才能や親の経済力も含みます。どんな親のもとに生まれるかは自分では選べません。才能も血筋が関係するので運で決まります。その次が努力で、これは本人がどれだけ物事に真剣に取り組めるかで決まり、自分でどうするかを決められる部分です。そして最後の体力は。もって生まれた体の能力をうまく開花させたり、自分の強さをいかに損なわずに生きられるかで決まります。スポーツ選手、映画俳優、起業家、投資家、音楽家、作家、医者など経済的成功を得た人には、とりわけ「運と努力と体力」が効いています。

2022年6月5日日曜日

電気事情

次の冬の電気が足りないという予測[^1]がでています。それなら電気料金をもっと上げて節電を促すとともに、再生可能エネルギーにもっと投資すべきです。送電網の容量が足りないなら、電気が不足する東京で発電と蓄電を増やす事が必要となります。ところが7月に参院選挙があるため、いま政府与党はガソリンに2兆円近い予算をつぎ込んでいます。これは愚かな行為です。ウクライナ戦争により、ガソリン価格は今後さらに上がります。ガソリンの消費量を減らすには、価格を上げるのが一番効果的です。選挙対策に予算を使うのではなく、建物の屋根に太陽光発電パネルを乗せる補助金として使うべきで、屋根を持ち主から借りて発電する会社を増やし、電気の地産地消を促しましょう。エネルギーの国産化を怠った政府の愚策です。

2022年6月4日土曜日

宇宙の砂粒

地球はテレビやラジオの電波信号を宇宙に送っています。テレビ放送が始まったのが20世紀なので、そうした信号は少なくとも数十光年先まで届いているはずです。でも地球のテレビ信号はとても弱くて、もともと地球上で届けば十分というパワーなので、冥王星を越えるとノイズレベルになります。つまり太陽系の外から地球を観測しても、そこに知的生命体がいる証拠は何も検出できません。例外は核爆発で、もし過去の地球の核爆発を観測していれば、戦争が起きた事は分かります。ただし、そのタイミングで地球を観測していればの話。だから地球は他の星の生命体が興味を持つような惑星ではありません。それはもちろん良いことでもあります。地球の歴史が証明するように、圧倒的に差があるふたつの文明が接触すると、力の弱い方の文明が危機にさらされます。スペイン人はインカ帝国を滅ぼしたし、イギリス人はアメリカを植民地にしました。地球人は、宇宙の深淵を越えてやってくる異星人に対抗できる技術を何も持っていません。宇宙の小石どころか砂粒レベルです。だから最近公開された米軍のUFOビデオは心配の種です。もしあれが異星人の宇宙船なら、地球が植民地化される可能性を否定できません。地球の核ミサイルなど、異星人は簡単に打ち落とせると考えるべきです。もし貴方が他の惑星を植民地化しようとする異星人なら、まず偵察のために宇宙船を送ってその惑星の軍事技術を調べるでしょう。米軍が観測したUFOは軍事基地の近くや原子力施設の近くに現れています。これは単なる偶然でしょうか。

2022年6月3日金曜日

進む少子化

日本の2021年の出生率が1.30となったそうで[^1]、2015年からの低下傾向が止まりません。それもそのはず、手厚い年金制度と一生使える健康保険があれば、子供に頼る必要はありません。お金のかかる子供を育てなくても老後は安泰です。それに対して若者は給料が低く抑えられ、そのうえ赤字国債を将来の増税で返済する役目も負わされています。お金がなくて結婚できず、結婚できても養育費が出せないなら、少子化は当然の帰結です。子供を育てれば金銭的に得するという制度にしないと、出生率を上げる事はできません。ここは金持ちの老人よりも将来の日本を背負う若者に税金を使いましょう。

2022年6月1日水曜日

放送受信料

NHKに放送受信料を払うのはなぜでしょうか。それは民主主義を維持するには報道の自由が必要だからです。ロシアや中国のように国営放送だけだと、国民は「大本営発表」によるプロパガンダしか受け取れません。政府がスポンサーだと政府にとって都合の良い事しか報道できないからです。同じ理由で有料の新聞も民主主義を維持するコストです。タダでは民主主義は維持できません。NHKは報道の自由のために放送受信料をいただくと言えばいいのに、そうは言っていません。公式には「緊急・災害報道や子ども向け番組、福祉番組、国際放送」[^1]のために放送受信料をいただくと言っています。民放にも報道の義務があるので、民放を刺激しないように報道の自由をあえて隠しているようです。報道番組の限られた時間でどの事件を取り上げるかは常に論争の種なので、中立性を疑われるのも不都合なのでしょう。競争のないNHKが放送受信料に見合う価値のある番組を放送しているかどうかは、受信料の払い手である国民が監視しなければなりません。報道の自由がない国に何が起きるかは、今のロシアや中国を見れば分かります。


2022年08月04日追記
旧統一教会についてのNHKの姿勢が問われています。民放とは対照的です。
ちなみに筆者はBS4KとかBS8Kの放送は不要なので、停止したら良いと思います。