2022年5月31日火曜日

スタグフレーション

不景気なのに物価だけが上がるという状態をスタグフレーションと呼びます。1970年代の日本が石油ショックの後にこの状態になり、その原因は原油価格の高騰でした。2021年から原油価格が上がり、2022年の日本は再びスタグフレーション[^1]に入ったと思われます。賃金が上がらない中で物価だけ上がると庶民は節約に走ります。ウクライナ戦争とロシアへの経済制裁でエネルギー価格はさらに上がるので、輸入エネルギーに頼る日本の凋落は止まりません。頼みの綱は、コロナで抑えられていたインバウンド観光が6月から再開する事です。ゼロコロナを目指す中国以外の観光客を増やしましょう。円安はインバウンド観光に追い風になります。

2022年5月30日月曜日

空中ディスプレー

趣味で調べた空中ディスプレーの現状です。何もない空間に鏡で実像を生み出す技術は、今のことろコーナー・ミラー・アレーを使うか、再帰反射版とビーム・スプリッターを使う方法があります。前者の技術を使った特殊パネルを販売している会社は日本に2社あり、アスカネットとパリティ イノベーションです。後者の技術に必要な再帰反射版は、日本カーバイド工業が販売しています。この3社の中で一番敷居が低いのがパリティ イノベーションで、個人でも一枚からパネルを売ってくれます。ただし数万円もするので、趣味ですぐ使える値段ではありません。量産すれば一桁下がるという話もあり、より多くの用途が望まれます。例えばコロナのおかげで非接触レジが開発され、表示装置として空中ディスプレーが使われています。ただし普通の液晶パネルと違い、鏡による空間結像には本質的に視野が狭いという問題があり、複数の人が同時に同じ映像を視る用途には向きません。コロナが終われば非接触レジの必要もなくなるので、せっかくの空中ディスプレーもこのままでは不要になります。空中ディスプレーには奥行きが必要なので、既存のスイッチパネルをすぐに置き換える事もできません。新たな用途としてはエンタメ系があり、等身大の二次元キャラ動画を写す装置として有望です。

2022年5月29日日曜日

無駄マスク

コロナのワクチンを3回打った人にマスクは不要です。屋外でひとりで運動するとか、しゃべらない場合もマスクは要りません。こうした不要なマスクを暑い夏の日に律儀に(あるいは無難に)着用する日本人はアホだと思います。他人の目を気にするという理由だそうで、他人の目をそれほど気にしない筆者は屋外でひとりの時にはマスクをしません。お店に入るときや電車に乗るときだけマスクを使います。医学的にはワクチンを3回打った筆者にマスクは不要だと思っています。日本人は無駄な事を一生懸命やるのが好きです。これは合理的に物を考える癖が身についていないからです。学校では誰かが昔に決めたルールをひたすら守る事を教えます。賞味期限切れになったルールを捨てる勇気を持ちましょう。

2022年5月28日土曜日

特任大学教授

この記事[^1]にある日本の特任大学教授とは、10年の有期雇用で働いている「教授」を指します。その10年で成果を上げられれば無期雇用に移行するかも、というポジションです。その10年という期限が来年から始まります。アメリカの大学院で修士号を得た筆者は、アメリカで無期雇用の教授になる事がどれだけ大変かを知っています。博士号を取っても民間企業で働く人が多く、大学に残るにはまず博士論文を使って色々な大学に自分を売り込みます。それでも運良く大学に採用されて得るポジションは助教授、つまり有期雇用の教授です。そのうえ数年のうちにめぼしい成果をださないとクビです。大学は限られた予算で最大の成果を出すために、より多くの有望な博士に機会を与えたいからです。民間労働者と大学の有期雇用の教授は比較になりません。オファーを待つのではなく、自分から行きたい大学に自分を売り込む人だけが生き残ります。研究のお金が欲しければ、YouTubeで自分の研究を宣伝してクラウド・ファンディングのプロジェクトを立てる事もできます。それに日本だけでなく、アメリカや中国に行って研究を続けても良いのです。海外で成果を出せば、日本に凱旋帰国する事もできます。研究者も受け身ではダメだという事です。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/179934

2022年5月27日金曜日

お笑いと国境

音楽やダンスは国境を越えるけど、お笑いはなかなか国境を越えません。例えば日本の人でアメリカの人気スタンドアップ・コメディアンの名前を知っている人はまずいません。逆にアメリカの人が日本の有名お笑い芸人の名前を知っている事は望み薄です。笑いには母国語に由来する要素が多いので、例えば日本語の漫才を英語に翻訳しても面白くありません。その点でサイレント時代に表情と仕草だけで笑いを世界に広めたチャップリンは天才です。日本の漫才や落語は日本人にはとっても面白いのに、それが普遍的な笑いにならないのは誠に残念です。

2022年5月26日木曜日

マスクとワクチン

新型コロナ発生から2年を越え、この病気について色々な事が分かりました。無症状感染が多いとか、ワクチンによる抗体は長持ちしないとか、接触感染より飛沫感染が多いなどです。特に飛沫感染を防ぐ事が感染抑止に大切で、そのためにマスクを着けます。日本はもともと冬にマスクを着ける習慣があり、コロナで夏の暑い日でもマスクを着ける人が増えました。その一方で熱中症をさけるために、屋外で周りに人がいなければマスクは不要という報道もあります。人の目を気にしてなかなかマスクを外せないのが日本人です。そこでワクチンを3回接種した人にはマスクは不要というメッセージを政府が流せばいいと思います。ワクチンを3回接種したのにマスクが要るとしたら、何のためのワクチンなのか分かりません。ワクチン未接種の人がコロナを拡げています。接種率を上げる以外にコロナを終わらせる手段はありません。

2022年5月25日水曜日

中途半端

日本の新聞社が医療事故や教師の懲戒を報道する時、肝心な医療機関名や教師の名前を報道しないのは問題です。たとえばこの記事[^1]には病院の名前や主治医の名前がありません。記事にあるように「悲惨な医療事故の再発防止」を望むのであれば、病院や主治医の名前まで報道すべきです。お金を払って記事を読んでいる人にとって、この報道には肝心な情報が欠けています。教師の懲戒も名前を出さないと、同じ教師が別の学校でまた同じ問題を起こします。新聞社はこうした問題で情報を隠してはいけません。ネット上にその情報が出回る頃には偽情報と区別ができなくなります。日本の新聞社には報道の責任とは何かを今一度考えてほしいと思います。中途半端な報道では誰も救えません。

2022年5月24日火曜日

防衛費と財源

ウクライナ戦争を理由に日本の防衛費をGDP比で現在の1%から2%に増やそうという議論があります。これは金額にすると年間五兆円を十兆円にするという事なので、財源として新たに五兆円が必要になります。ところが日本の年間予算はすでに大赤字なので、もう五兆円の財源はありません。一人につき10万円が支給された特別定額給付金で12兆円を使った事に較べれば少ないようでも、毎年五兆円余計にかかるので10年なら50兆円です。それを国債でまかなうとすると、毎年発行する赤字国債をさらに1割増やす必要があります。日本の赤字財政はタガが外れており、誰も支出を減らそうと言いません。今の政治家にとって日本の将来などどうでも良いのです。それは今の国民がそう思っているからで、これから生まれる子供に自分の借金を押しつけて何とも思いません。

2022年5月23日月曜日

野菜の値段

単価の安い野菜の価格は、日本では一山いくらとか一個でいくらという根付けが普通です。キャベツ一個で198円とか、トマト一袋で248円といった具合です。これに対して肉は基本的に重さあたりの値段があり、トレイに乗っている肉の量に応じて値段が上下します。本当は野菜も重さあたりで根付けする方が合理的なので、アメリカのスーパーではパウンド当たりいくらという表示があります。レジには秤が内蔵されており、単価と重さから値段が決まります。こうすると、大きさが違う野菜を同じ売り場に並べておけるので、売る方も同じ大きさになるように野菜を選ぶ必要はないし、買う方も自分にとってちょうど良い大きさの野菜を選べるので便利です。これは結果的に野菜の廃棄率を下げ、農家の収入を増やします。これは習慣の問題なので、果物や野菜が重さでいくらという合理的な根付けを普及させるには、売り場に秤を置くといった工夫も必要です。結果的に果物や野菜の値段が下がる事をスーパーがSNSで広報するのもアリでしょう。

2022年5月22日日曜日

物価と金利

物価上昇率が年に2%だとすれば、借金の金利はそれ以上ないと誰もお金を貸しません。物価が2%上昇するという事は、1年でお金の価値が2%低下するという事です。金利が1%では、1年後には貸したお金の1%を損する計算です。この場合投資家はインフレ率以上のリターンが望める株や貴金属などに投資するので、低い金利の債券はそのままでは売れません。つまり債券の価格は下がり、金利が上がります。物価上昇と金利は連動しており、物価は上がるけど金利は下がるという事態は矛盾しています。その矛盾した状況を作り出そうというのが日銀の方針です。物価は上がるのに金利を下げるとどうなるか。現状では円安となりさらに物価が上がります。日本の貿易収支はすでに赤字が定着しており、本来なら金利を上げて円安を防ぐべきなのに、日銀は動きません。それは日銀の手詰まりを表しており、矛盾した方針の結果です。

2022年5月21日土曜日

核燃料再処理

変われない日本の象徴となった、完成しない「六ヶ所村の再処理工場」[^1]は廃止しましょう。日本は原子力発電を段階的に減らす方針です。新しい原子力発電所は国民の反対で作れないので、時間とともに寿命が来た原子力発電を解体する計画です。もう不要となった再処理工場もやめる時です。再生可能エネルギーの方がコストが安くなったのに、昔決めた事を変える勇気を持たない人たちが決断を先伸ばししています。放射性廃棄物を増やす再処理は、始める前にやめる方が賢明です。こんな無駄な事に税金を使えるほど日本は裕福な国ではありません。

2022年5月20日金曜日

ガソリンと環境対策

日本政府の選挙対策として、値上がりしたガソリンに補助金を出して無理矢理値段を下げています。このお金は国債として子供や孫の世代から借りたもので、税金として負担する世代にマイナスになる環境問題を解決するのではなく、反対に化石燃料の使用を続けるために、つまり今の世代が楽するために浪費しています。ウクライナ戦争もあって日本の輸入エネルギー価格は上がる一方です。そのため相対的に再生可能エネルギーのコストが下がり、EVにも追い風が吹いています。こうした状況に逆らうのがガソリンの補助金です。それだけのお金があるなら、再生可能エネルギー開発に投資するべきです。子供や孫の世代に選挙権がない事を利用して、その場しのぎの政策をつづける限り日本の将来は貧乏人の国となります。もうすでにその兆しがあり、若者に使うべきお金を老人に使っています。これは亡国への道筋です。価格激変対策として始めたガソリンの補助金が、恒久的な値下げに使われたため環境対策をぶち壊しています。

2022年5月19日木曜日

ストライキ

日本では労働者がストライキをする事はありません。昭和の時代には国鉄のストなどがあったものの、その後は皆無です。労働組合が職種ではなく会社単位のため、民間企業のストライキは難しいのが原因です。ストライキがないと賃金は上がりません。終身雇用を望む労働者は賃金よりも雇用を選びます。また採用時に年齢による差別があり、定年もあります。より賃金が高い会社に容易に人が移れない日本では、賃金が安いのは当然です。昭和の時代に上手く働いた制度が時代遅れになっているのに、改革ではなく改善で乗り切ろうとするからダメなのです。

2022年5月18日水曜日

シャブ漬け

牛丼屋の幹部が下品な物言いで話題となった事は多くの人がご存じと思います。そこで使われた言葉が「シャブ漬け」つまり麻薬依存です。実はこれは日本の財政を表す言葉として最適で、国債という麻薬にどっぷり浸かっているのが日本人です。国と地方の借金は国民ひとり当たりで一千万円を越え、しかも若者ほど負担が重くなっています。年寄りはこの借金を返す前に死ぬので、実質的に次世代の日本人が負担する額はひとり当たり二千万円を超えます。生まれた瞬間に誰もがこれだけの借金を背負っている以上、最初から貧困が約束されているようなものです。なぜ次世代を生み出す若者が国債増大に反対しないのか、筆者には理解できません。地球温暖化に若者が反対したように、日本の国債増大にも若者が反対しないと自分の首を絞める事になります。まだ選挙権のない世代が損する構図です。

2022年5月16日月曜日

グリーン水素

日本は送電線に余裕がなく、太陽光発電で余った電気が無駄になっています。それなら余った電気で水を電気分解し、できた水素をエネルギー源として貯蔵すれば良いのではと思います。蓄電池と較べ水素の貯蔵にはあまりコストがかかりません。それに水素から燃料電池で再び電気を作れば、蓄電池と同じ働きが期待できます。世界的には再生可能エネルギーで作った水素をグリーン水素と呼び、そこに今後の投資が集中[^1]します。太陽光発電業者と水素製造業者が組めば、太陽光発電の電気を無駄にせずに使い切る事ができるので、税金を使うならここです。


2022年05月26日追記
グリーン水素が化石燃料から作るブルー水素より安価になったそうです。

2022年5月15日日曜日

虚弱日本人

生きる力のない日本人を増やすために税金を使うのは間違いです。こちらの記事[^1]では、給食の牛乳を飲むのにプラスチックのストローを使っており、これを廃止すればプラゴミが減ると伝えています。筆者が驚いたのは、ストローを減らすために紙パックの牛乳容器を改良したという部分です。かつて牛乳はガラス瓶に入っており、飲み口を覆うプラスチック・カバーがありました。だからストローを使わないまでもプラスチックがゼロというわけではありませんでした。その後容器が紙パックになった事までは知っていました。紙パックなら口でそのまま飲めると思っていたら、ストローを使っていたとは。なんでも紙パックを開ける時に指で飲み口を触るので、ストローの方が衛生的だとか。それは指が汚れているという理由でしょう。食事の前に手を洗うという習慣がないのでしょうか。でも自分の指なので、それでパンを持って食べれば同じ事です。こうして虚弱な日本人が育ちます。便利とか親切という前に、本当にそれが必要か考える癖を付けましょう。ポイントは、もともとストローなど不要だったという事です。

2022年5月14日土曜日

転勤

転勤を好まない人が増えたという事で、日本企業の人事部が苦悩[^1]しています。少子化の結果として親元から離れたくない人が多いうえ、転勤が必ずしも本人の得にならないという事も影響しています。これは採用の問題で、最初から地方で人を雇いその地で活躍してもらえば良いのです。つまり勤務地限定社員です。研修のために一時的に東京や大阪に来る事はあっても、本拠地は地方です。令和の時代に昭和の常識は通用しません。言い換えると現場に採用権限を与えるべきです。もはや終身雇用がないのに、会社都合の転勤だけ続けるのは矛盾しています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC274KR0X20C22A4000000/

2022年5月8日日曜日

議員特権

国会議員には昔から色々な特権が与えられています。その中にはもう廃止しても良いのではと思うものがあり、それがこの記事[^1]にある「JR無料乗り放題」です。議員には毎月多くの現金が活動費として与えられており、インターネットでリモート会議もできる令和のいま、JR代ぐらい議員に払ってもらいましょう。日本は議員に甘すぎます。税金が足りなくて大量の国債を毎年発行してる国の議員が「JR無料乗り放題」では国民が納得できません。

^1: https://www.yomiuri.co.jp/national/20220508-OYT1T50097/

2022年5月7日土曜日

感染者数より重症者数

日本の「石橋を叩いても渡らない」問題です。新型コロナはオミクロン株の登場で、感染者数よりも重症者数で深刻度を判断するべきなのに、いまだに感染者数を見ています。オミクロン株とその亜種は無症状が9割で、肺炎にならず、基礎疾患の悪化で死ぬ人が大半です。つまり感染者が多くても重症者が少なければ、その病気は心配ありません。段階的に場所や時期を限ってコロナの制限をなくし、マスク着用や飲食店の時間や人数制限を撤廃するべきです。特にコロナワクチンを3回接種した人には、コロナ前と同じ行動の自由を与えましょう。コロナにかかっても無症状で済む若者には、行動の自由が一番のエサになります。コロナと共生するという事は、コロナを特別扱いしないという事です。

2022年5月6日金曜日

無駄な仕事

仕事は基本お金のためにやる活動です。お金はいらないから、この仕事をやりたいという人はボランティアをやってます。それ以外の人はコストを減らし、利益を増やすために仕事をしています。だから仕事の中の「無理・無駄・ムラ」をなくすのが大切です。つまり合理化です。無駄な仕事をいくら効率良くやっても無駄は無駄です。人員を切り詰めて無理したり、社員教育を怠ってサービスにムラが出るのもいけません。人は自分からこの仕事は無駄だからなくそうとは言いません。それができるのは、仕事を減らしても首にならないトップだけです。

2022年5月5日木曜日

対岸の火事?

ウクライナ戦争は日本にとり対岸の火事です。ロシアとは海を隔てて対峙しているとはいえ、国境を接している訳ではありません。しかしロシアがウクライナ戦争で勝つと、次に戦争が起きるのは台湾です。アメリカは同盟国でない台湾には自軍を送らないので、台湾侵攻にはウクライナと同じような兵器と情報の提供を行うでしょう。そのとき日本はどうするのか。中国には沢山の日本人がいます。日本がアメリカと同盟を結んでいる以上、日本も台湾への支援が求められます。すると中国は自国内の日本人を人質として使うので、今からそうなったらどうするかを考えておいた方が良いでしょう。早めに警告を出して中国からの出国を促しても、ある程度の日本人は中国に残ります。そうなると、もう対岸の火事とは言っていられません。自衛隊があろうとなかろうと、日本も台中戦争に巻き込まれるシナリオがあり、今後数年間でその可能性はとても高いというのが現実です。

2022年5月1日日曜日

同情するなら

平和への祈りを込めて千羽鶴を日本のウクライナ大使館に送るという団体[^1]があるそうです。ひとつぐらいこうした団体があっても不思議ではありません。ただ大人のする事なら千羽鶴ではなく現金を送る方がウクライナ人の役に立つと思います。つい「同情するなら金をくれ」という昔のセリフを思い出しました。日本は武器を送れないので、現金を送るのが次善の策です。ネットにも色々な支援団体があるので、例えばヤフーの寄付ページ[^2]をご覧下さい。

2022年05月06日追記
なんとウクライナ政府が直接寄付を受け付けるサイトを以下のアドレスに開設しました。