2020年12月25日金曜日

アメリカがイタリアやスペインなみに

アメリカの新型コロナによる人口百万人あたりの死亡者数[^1]が1015となり、イタリアの1173やスペインの1065と同じく1000を越えています。つまりアメリカのコロナ対策は失敗したという事です。まったくトランプはとんでもない大統領です。素人が大統領をやると国民がひどい目にあうという意味で歴史に残る出来事です。トランプの欠点は人の意見を聞かない事で、回りにはイエスマンしか残っていません。ワクチン接種の効果が統計に表れるのは1ヵ月後なので、バイデン新大統領にはボロボロのアメリカを立て直す仕事が待っています。

^1: https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries

2020年12月18日金曜日

スウェーデンにも第2波

夏は落ち着いていたスウェーデンで、また感染者と死亡者[^1]が増えています。他の欧州の国々と同じく、コロナ疲れが感染を広げていると専門家は見ています。ロックダウンなしで感染を抑えていたスウェーデンの最近の状況は、ソーシャル・ディスタンスを保てないとすぐ感染が広がるというコロナ対策の難しさを表しています。国によるマスクの推奨もなかったそうで、あくまでも個人の判断に頼るというのがスウェーデンのやり方です。

2020年12月12日土曜日

信じるということ

アメリカのトランプ支持者のインタビューをテレビで観ると、トランプの言う事ならすべて信じるという人たちばかりです。そこには一点の曇りも疑いもありません。まるでキリスト教の信者がキリストの教えを100%受け入れるように、信じるものを持つ強さを感じます。トランプはこれを利用して嘘に嘘を重ね、多数のアメリカ人を騙しています。彼のすごい所は自然に嘘をつける事です。根拠なく「選挙に不正がある」と言い出してからは、さらに嘘がエスカレートしています。もともと政治家ではないトランプにとって、公僕意識はありません。結果が手段を正当化するのであって、根拠があるかないかはどうでもいい事です。そこには嘘でも信じれば本当になるという信念があります。残念ながら、これは宗教が求める信心深さと根が同じです。盲目的に信じる事で宗教に身をゆだね、自分は神に救われると確信している信者とトランプ支持者は重なって見えます。

2020年12月9日水曜日

トランプと赤狩り

トランプには辛辣な事で有名なCNNの記事[^1]によると、「赤狩り」[^2]で有名なマッカーシーとトランプは政治手法がよく似ているそうです。マッカーシーはウィスコンシン州の共和党上院議員で、1950年代にアメリカに共産主義が浸透していると嘘をついて、多くの有名人を失脚させた人物です。彼は「赤狩り」を使って共和党を支配し、大統領になるつもりでした。議会に限らず、映画産業や陸軍にいる人にまでマッカーシーは根拠のない非難を行い、ほとんどの共和党議員は彼を恐れてダンマリを決め込んでいました。これは今のトランプが選挙結果を根拠もなく否定するのによく似ており、当時と同様にほとんどの共和党議員は彼を恐れてダンマリを決め込んでいます。当時の「共産主義の浸透」は今の「Deep State」に相当します。マッカーシーの側近だった人物(Roy Cohn)から、トランプ自身がこの政治手法を直接学んだ可能性もあります。恐怖で人を支配するのは中国や北朝鮮と同じ手法で、アメリカの民主主義が劣化している証拠です。

^1: https://www.cnn.com/2020/12/01/politics/gop-silence-trump-false-election-claims-mccarthy/index.html

2020年12月5日土曜日

2024

トランプの2024年再出馬はないと思います。これからの4年間でトランプの数々の嘘がバレて、彼は支持者を失うからです。Twitterも私人としてのトランプには特権を認めないので、いつもの過激なツイートはできません。たとえ自分の支持者むけにニュース・サイトを立ち上げて、利己的な偽ニュースをいくらばらまいても、大手メディアから無視されるので他の共和党候補者に予備選で負けます。嘘で固めたトランプという虚像が崩れてしまえば、共和党にトランプを守る理由はありません。彼はこのまま金儲けを続け、そのために嘘をつき続けるけど、大統領としては失格です。過半数のアメリカ国民がトランプに引導を渡したのが2020年の大統領選挙です。

2020年12月4日金曜日

東京に英語特区

2017年7月1日に別のブログに出した記事[^1]です。香港から日本への移住者を増やすため、こちらにも一部を修正して掲載します。香港の場合、技術者だけでなく金融業に強みのある専門家や起業家が期待できます。彼らをシンガポールに取られる前に、日本に活躍できる場所を用意しましょう。

東京に英語特区を作りましょう。その中では英語が公用語で日本語は不必要という場所です。世界的に頭脳労働者が足りない今、日本に海外から優秀な労働者を呼ぶにはこうした特区が必要です。英語の医者がいて英語で行政手続きができ、英語で買い物や外食ができる場所を東京に作れば、インドや香港からたくさんの頭脳労働者が移住します。特区なので規制緩和をして日本の永住権を取りやすくします。車の免許も英語でテストが受けられるようにします。公立学校も英語で教育するので、子供に世界レベルの競争力を付けたい日本人も殺到するでしょう。日本の中の外国なので観光地にもなります。政府の役割は英語特区を作って規制緩和をするだけです。場所さえあれば後は民間企業がお金を出して運営します。

^1: https://www.efite.jp/2017/07/blog-post_1.html

2021年06月06日追記
政府がようやく重い腰を上げたようです。でもまだ及び腰のように見えます。

2023年09月22日追記
岸田首相はこの案に乗り気です。いよいよ実現するか?

2020年11月30日月曜日

アストラゼネカのミス

Covid-19を予防するワクチンとして、アストラゼネカが第3相の中間テスト結果を発表しました。このワクチンは2回の接種を必要とし、初回に半量を接種して次回に全量を接種した人のグループが90%の有効率、初回と次回のそれぞれで全量を接種した人のグループが64%の有効率となっています。実はこれはアストラゼネカのミスで、本来初回と次回のそれぞれで全量を接種する予定だったのに、一部のグループで初回に半量しか接種しなたったため、このような中間結果になりました。そこまで詳しく報道するマスコミ[^1]は少ないので、どうして少ないワクチンでより多くの有効率となったのか、首をかしげた研究者もいると思います。初回に半量しか接種しなかった人が、若い人のグループだったというのが種明かしです。途中でミスに気付いて初回から全量に切り替えたので、半量と全量のふたつのグループができてしまいました。さすがにこれではテストが不十分なので、FDAはアストラゼネカに追加のテストを命じました。だから90%と64%の間を取って70%の有効率というのは無理があります。企業として他社に負けたくないのは分かりますが、ミスはミスと認めた上で、たとえ他社より低い有効率でも誤解を招かないような発表をお願いします。アストラゼネカのワクチンは、先行するmRNAベースのワクチンの1割のコストで製造でき、その保管にも特別な設備がいらないなど経済的な利点があります。10人のうち1人に90%有効な25ドルのワクチンを打つか、10人全員に64%有効な2ドル50セントのワクチンを打つかという場合なら、アストラゼネカの勝ちです。


2021年3月25日追記
アストラゼネカのワクチンにアメリカでの再治験で76%の効果が確認されました。時期的に英国型変異ウイルスへの効果も含まれ、遅れはしたものの結果的に良いデータが取れたようです。

2020年11月28日土曜日

日本のトランプ支持者?

トランプ支持者とはトランプに投票する人なので、アメリカ人でも日本にいればトランプ支持者にはなれます。逆に日本人だとアメリカ大統領を選ぶ選挙権がないので、トランプはおろかバイデンの支持者にもなれません。従って日本人のトランプ支持者というのは存在せず、マスコミが取り上げるのは「トランプを面白がっている人」あるいは「トランプが大統領になると日本が得すると思っている人」です。トランプはテレビショーのホストもやっていたので、大衆に受ける言動が得意です。そんなトランプを面白がる人は世界中にいます。自分に害が及ばない限り、他人事なので楽しめるのです。その次の日本が得すると思っている人は、おそらくトランプがどんな人間かを知らないのでしょう。彼は何でもお金の損得で考える人間です。海外のアメリカ軍を傭兵と考え、その売り上げを増やすためなら何でもします。韓国、日本、ヨーロッパに対して米軍駐在費の大幅引き上げを打診したのは、彼がビジネスマンだからです。でもアメリカ軍はアメリカを守るために海外に駐留しています。そもそもトランプはアメリカ第一主義なので、アメリカに得にならない戦争はしません。本当にトランプが大統領になると日本が得するなら、どうしてアメリカはTPPから離脱したのでしょう。トランプが大統領であった4年間で日本に何か良いことがありましたか?

2020年11月21日土曜日

3割の少数派

2020年のアメリカ大統領選挙で分かったのは、どの州にも最低3割の少数派[^1]がいるという事です。民主党が強いカリフォルニア州でも、約3割の投票者は共和党の大統領候補を選びました。ワシントンDCを除く他の州でも、この最低3割の少数派という傾向は変わりません。これは今回の選挙に特有の割合で、いつも3割という事ではありません。また都市部と郊外、さらに田舎での傾向はどの州にも共通していて、都市部では民主党、田舎では共和党、郊外では両党が拮抗しています。このため都市部の人口が多い州ほど民主党が優勢となり、そうでない内陸部ほど共和党が優勢となります。でも青と赤に色分けされた州の地図で誤解してはいけません。どの州でも最低3割は少数派だというのが今回の選挙結果です。それ以上に差が開いた州はありません。

2020年11月14日土曜日

日本入国とコロナ陰性証明書

今の日本に外国人が入国するには、出発地で受けたPCR検査での陰性証明書が必要です。これは紙に必要事項が書かれた書類で、医者の署名が要ります。こんな紙[^1]を要求しているのは日本だけです。アメリカでは無料でPCR検査を受けられます。その結果はメールで知らされ、テストを登録したサイトにいくと陰性証明のPDFが見られます。ウイルスが着いているかもしれない紙を受け取る必要はなく、テストの予約から結果まですべてスマホで完結します。日本の役人は頭が悪いのでしょうか。PCRテストの検査結果を外国人に紙で要求するのは今すぐやめましょう。どれだけ日本の役所が時代遅れかという話です。そもそも日本で入国時に全員に抗原検査をするのに、なぜ外国人にだけPCR検査での陰性証明書(紙)を提出させるのでしょうか。外国人を対象とした嫌がらせとしか思えません。その上テスト結果が陰性でも自己隔離を求めるなど、不合理な事ばかりです。こんな事では来年のオリンピックはとうてい無理です。外国人にコロナ陰性証明書(紙)を求めるなら、入国時に彼らが再度抗原検査を受ける理由はありません。ここは冷静になって無駄な手続きをなくし、紙を使うのはやめましょう。


2020年11月7日土曜日

アメリカと日本と中国

第二次大戦のあと、アメリカは日本を軍事的小国にする事に成功しました。狂信的とも言える日本人は特攻隊まで作ってアメリカと戦い、二つの原爆で敗戦を受け入れました。勝ったアメリカも無傷ではありません。ケネディ大統領の暗殺、ニクソン大統領の不正、ベトナム戦争での敗戦、アラブおよびイスラエルとの関係から起きた9/11テロ、トランプの大統領当選などいくつかの大きな失敗を犯しています。でもアメリカと日本の決定的な違いは、国を守るのが軍隊だと確信しているかどうかです。アメリカの国家予算の半分は軍事費です。アメリカでは軍人は尊敬されています。命を賭けて国民を守る仕事をしていると大半の人々が信じているからです。では日本はどうでしょう。日本は敗戦の結果、アメリカが主導した憲法を受け入れました。そこには不戦の誓いがあり、日本は軍隊を否定しました。では日本から戦争を始めなければ、他の国は決して日本と戦争をしないのでしょうか。日本の回りには北朝鮮、中国、ロシアなどアメリカと敵対している国々があります。日本はアメリカと軍事同盟を結んでいるので、北朝鮮、中国、ロシアは日本の仮想敵国です。アメリカにとって日本は防波堤として役に立つので、誰が大統領になってもアメリカ軍が日本から撤退する事はありません。そもそも日本がアメリカなしで、自国を北朝鮮、中国、ロシアから守る気概はありますか。日本にいると平和ボケして、世界は紛争だらけという事を忘れてしまいます。でも現実は軍隊なしに国の独立を守ることはできません。永世中立国のスイスにも軍隊はあります。核爆弾を使ってアメリカと交渉する北朝鮮、資源に飢えた中国、北方領土を占領して返す気などまったくないロシアを見れば、日本の平和はいつ崩れるか分からない砂上の楼閣です。隙を見せれば、回りの国から攻め込まれるのが国際政治の常識です。経済的に重要な中国も、軍事的には領土拡張をもくろむ危険な大国です。片手で握手しながら、もう片手で殴り合うというアメリカと中国の関係は続きます。日本もその一部だという事は、誰が大統領になっても変わりません。

2020年11月1日日曜日

コロナの影響

マサはコロナの影響でアメリカにおり、この地で米国大統領選挙の行方を観察しています。その後もしばらくアメリカに滞在するので、このブログのタイトルを元に戻しました。1年4ヵ月ぶりのアメリカは日本以上に変わっていました。シリコンバレーでもホームレスが増えて、アップル本社のすぐ近くまでホームレスのテントが並んでいます。飲食店は外のテーブルのみか、または持ち帰り専用になっています。在宅勤務に便利なピザ屋は去年よりも売り上げが伸びて、コロナ禍での勝ち組になっています。

2020年10月10日土曜日

祝日の数

2020年における日本の祝日は年間16日あります。これは先進国の中でも多い方で、驚きです。一般に労働者からすると祝日は多いほど良いと考えがちです。でもこれは平日に休みを取りにくい日本に特有の考え方で、本当は観光地が混む祝日は少ない方が良いのです。もし平日に簡単に休みを取れるのであれば、自然と休みを取る人が分散するので観光地にも労働者にも有利です。平日なら交通機関も混まないし、旅館も週末や祝日だけ混む事がありません。日本で平日に休みを取るのが難しいのは、国民の働き方に問題があります。「メンバーシップ型雇用」なので自分の仕事の範囲が曖昧で、仕事のペースを自分だけで決められません。祝日数は時間と共に増える運命にあり、減らすのはまず無理です。年収で働く「ジョブ型雇用」を増やして、平日に簡単に休みを取れる国に変えていく他ありません。

2020年10月4日日曜日

ファミレスの自動化

ファミレスの自動化が進んでいます。近くのジョナサンでも、料理の注文はテーブル備え付けのタブレットでやるようになりました。飲み物はもともとドリンクバーのセルフサービスなので、料理の配膳と食器の片付け、最後に会計だけが人の仕事として残っています。会計もスマホを使えばテーブルで完了するのは技術的に可能なので、最後に残るのは「料理の配膳と食器の片付け」となり、それもロボットを使えば自動化できます。コロナ禍で外食が減る中、コスト削減には自動化が欠かせません。

2020年9月28日月曜日

7payとドコモ口座

本人確認が不十分でお金を盗まれたのはドコモ口座に限りません。2019年に始まった7payでも同じで、電子メールとパスワードを盗まれると勝手に送金されてしまいます。不正が発覚してすぐに7payはサービス停止に踏み切りました。でも今のところドコモ口座は続いているので、口座番号・暗証番号・生年月日をフィッシングで盗まれた人は、誰でもドコモ口座経由でお金を盗まれる可能性があります。フィッシングに引っかかった自覚がない人は、今でも自分の暗証番号を変えずに使っているでしょうから、これからも被害は起こりえます。口座作成時の本人確認は法律で必須となっており、なぜ携帯電話番号や身分証明書なしでドコモ口座が作れるのか理解できません。せめて7payがサービス停止になった2019年9月に、ドコモ口座も本人確認を強化すべきでした。携帯電話を使った2段階認証や運転免許証等による本人確認のないオンライン口座は、犯罪防止のため法律で使用禁止にする必要があります。

2020年9月19日土曜日

なぜ日本でデジタル化が進まないか

デジタル化を進めて仕事の効率を上げると、組織で人が余ります。ところがメンバーシップ型の行政や企業では、余った人をクビにできません。ここは筆者が2005年に経験した時から何も変わっていません。とある日本企業に購買システムを売り込んだ時、「このソフトを使えば御社の人件費が10人分浮きますよ」と言うと、相手から「その余った10人をクビにできないから」と断られた事を思い出します。社内失業者を増やすぐらいなら、仕事の効率など上げなくて良いと思う管理職がいる限り、日本のデジタル化は進みません。「デジタル化=合理化」なので、配置転換やレイオフで人を減らすのが効率化です。さらにジョブ型雇用なら「手切れ金」と引き換えに人を解雇できるので、人が余っている会社から足りない会社に移り、社会全体として効率化できます。つまり、なぜ日本でデジタル化が進まないか、それはメンバーシップ型の行政や企業で余った「正社員」をクビにできないからです。

2020年9月12日土曜日

紙はやめてくれ

国税の申告はやっとスマホからできるようになりました。でも地方税はまだできません。とにかく紙とハンコです。昭和の頃と同じ事をやっています。今後増税が避けられない日本で、行政の合理化は必然です。紙をウェッブ化するのではなく、スマホを前提にIT化して下さい。スマホを持ってない人には役所に来てもらい、公務員が役所のパソコンで手続きを手伝います。パソコンの操作ができない人には、紙にかいてもらうか公務員が聞き取って代わりに入力します。紙はあくまでも最後の手段です。時間とともにスマホを使う人の割合が増えるので、いずれ紙はなくなります。紙を使った手続きは例外として扱い、将来の多数派にとって便利なシステムを設計しましょう。

2020年9月5日土曜日

自転車と列車

アメリカの通勤列車には、自転車を持ち込める専用車両が付いている事があります。そうした車両はよく先頭と最後尾にあり、自転車をそのままの形で車両に持ち込んで、中の柵にフックで固定できるようになっています。サドルの下に黄色いラベルを付けている自転車もあり、そこには降りる駅の名前を書いておきます。こうする事で、後から来た人が自分の自転車を柵に着けるとき、すでにそこにある自転車に書いてある駅の名前を見て、前の人が降りるときに邪魔にならない場所を選ぶことができます。アメリカのプラットホームには改札がないので、自転車通勤と列車通勤を組み合わせるのが簡単です。残念ながら日本では、折りたたみ自転車ですら混雑時には列車に持ち込めません。自転車専用車両の構造はいたって簡単で、座席を取り外して柵を付けただけです。日本で自転車専用車両を走らせる日が来るのはいつの事でしょう。

2020年8月29日土曜日

六ケ所再処理工場

これも変われない日本の一例です。「六ケ所再処理工場」はもはや日本に要りません。今やめれば、これ以上の電気代の浪費を止められます。一度再処理を始めてしまうと、内部が汚染されるので解体には遙かにお金がかかります。原発は時代にそぐわず、使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出す必要もありません。寿命となった原発が時間とともに解体されていくだけです。ましてや「核のごみ」の最終処分場もない日本で、再処理の際に出る「高レベル放射性廃棄物」はどこに持っていくのでしょう。時代の変化に応じて適切な政策をとれない国は滅びます。もし核武装したいから再処理をするなら、国民にその是非を問うべきです。

2020年8月22日土曜日

本土決戦

「本土決戦」とは愚かな言葉です。本土まで敵に攻め込まれたら、あとは敗戦しかありません。日本陸軍は九州にアメリカ軍が上陸し、そこから東京が狙われる事を恐れていました。「オリンピック作戦」[^1]と名付けられた米軍九州上陸作戦計画によると、1945年11月1日から大規模な攻撃が始まる事になっており、そのとき日本側だけでなくアメリカ側にも多数の戦死者が出る事が予想されていました。沖縄戦を落とした日本はもはや敗戦が確実になっていたのに、国体(天皇制)維持のために無条件降伏を拒み続けました。原爆をふたつ落とされてやっと降伏したわけで、もしここで降伏していなければ九州でさらに原爆が使われる可能性もありました。広島と長崎の原爆が日本の降伏を促し、日米双方の戦死者を減らしたのは事実です。天皇は開戦を承認し、無条件降伏を受け入れる責任がありました。陸軍の暴走を止められなかった日本の政治と、大陸への移民を後押しした国民にも敗戦責任があります。もっとも、敗戦により愚かな軍人や政治家が一掃されたので、戦後の日本が住みやすい国になったのも事実です。


2020年8月18日火曜日

縦型ディスプレイ

バイデン候補のリモート会議[^1]で、参加者がそれぞれ別の縦型ディスプレイに登場しました。これがバイデンを囲む半円形に配置されているのを見て、どこかで見た事のある光景だなと思ったら、昔の「サンダーバード」でした。それぞれの肖像画が会議中はその人のディスプレイになるというシーンを覚えていますか。とうとうあれが実現したという事です。似たようなシーンは映画「アベンジャーズ:エンドゲーム」にも登場します。こちらは何もない空間に人の姿が映るディスプレイで、まだ実現してはいないもののクールで、いずれ可能になると期待しています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62779140Y0A810C2EA2000/

2020年8月15日土曜日

平均気温3度上昇

東京の8月の平均気温は、この60年で3度上昇しています。今やグアム島より暑いのが東京です。気候が相手となると普通は「どうやり過ごすか」にばかり集中して、なかなかその根本原因まで考えません。自然現象だから仕方ないと思う人が大半です。東京が暑いのは「人口集中」「緑の減少」「地球温暖化」が原因です。人が多いとそれだけエネルギーを使うから、廃熱が増えて気温が上がります。海からの風も高層ビルや湾岸マンションに遮られて、関東平野に入ってきません。また森林は太陽エネルギーを吸収して気温を下げるにに、東京にはごくわずかしか残っていません。さらに石炭や石油を燃やして電気を作るため、地球の温暖化も止まりません。つまり人のせいで東京は暑くなりました。35度を超える気温は異常なのに、それが普通になりつつあります。リモートワークを増やして東京の人口を減らし、誰も住まない古い木造家屋を森林に変え、太陽光発電を増やしていかないともっと東京は暑くなります。

2020年8月14日金曜日

感染確認アプリ

時事ネタその27です。厚労省が配布している感染確認アプリCOCOAの利用が進みません。これはエサがないからで、このアプリを使うと食事代が10%オフになるというような仕組みが必要です。日本は中国と違い使用強制はできないので、不人気の「Gotoキャンペーン」の予算を一部こっちに回してはどうでしょう。せっかく用意した感染確認アプリも使う人が少なければ意味がありません。経済を再開すると感染者は増えます。その感染者が感染確認アプリを使って感染番号を入れれば、濃厚接触者に通知が入ります。濃厚接触者のPCR検査は優先されるので、感染拡大を防ぎつつ経済を回す事ができます。ここは意味のある税金の使い方を考える場面です。

2020年8月12日水曜日

儒教の悪影響

1945年6月に沖縄が米軍に占領されてから、8月に敗戦を認めるまで日本は時間を無駄にしました。7月中にポツダム宣言を受諾しておけば、8月に米軍に原爆を落とされる事はありませんでした。「君子は豹変す」という諺にもある通り、一度決めた事を周りの変化に応じて変えていくのは、政治家の大切な仕事です。今で言えば「GoToキャンペーン」ですね。新型コロナの感染拡大中にやる事ではなく、延期するのが正しい判断です。でもそれができる君子は日本にいません。なぜ変えられないのでしょうか。公務員が保守的なのは分かります。でもトップはそれでは務まりません。決めた事を変えると野党から非難されるからでしょうか。国民の支持を得るのが政治家の仕事です。時代に取り残される日本の欠点は、自主的に変われないことです。その原因は年功序列制度にあり、儒教の悪影響が残っています。

2020年8月8日土曜日

ジョブ型雇用

30年間アメリカで「ジョブ型雇用」として働いてきた筆者には、日本の「メンバーシップ雇用」が理解できません。新型コロナのせいでリモートワークが多くなり、人を「会社でどれだけの時間を過ごしたか」で評価する「メンバーシップ雇用」では無理がある、というのは分かります。長時間勤務をなくそうという政府のかけ声のもと、雇用形態を変えたいという気持ちも分かります。でもそもそも日本で「メンバーシップ雇用」がこれだけ普及したのは、第二次大戦における徴兵が原因です。戦場からもどる人に会社が再雇用を保証したのが始まりです。いわゆる「メンバーシップ雇用」では、従業員には仕事を選ぶ自由がありません。会社が求める仕事をこなす以外に、従業員がその会社で生き残る道はありません。逆に「ジョブ型雇用」ではもちろん「終身雇用」は不可能です。でも考えてみて下さい。「メンバーシップ雇用」でも赤字部門は切られます。そこで働いていた人には「終身雇用」など有名無実です。逆に「ジョブ型雇用」でも利益を生む人は大事にされます。従業員に仕事を選ぶ自由があるのとないのでは、どちらが従業員にとって有利でしょうか。終戦(敗戦)記念日に「メンバーシップ雇用」の是非について考えてみるのも悪くありません。

2020年8月5日水曜日

新型コロナと学校

時事ネタその26です。子供は新型コロナに感染してもあまり症状がないので、知らないうちに子供を通じて感染が他の家族や教師に広がる危険性があります。その反面リモートで教育するのは限界があり、アメリカでは今月から始まる秋学期をどうやるかが大論争になっています。日本では学校での教育を再開し、クラスターが発生したらその場で対策を考えるという柔軟な方法でなんとか回っています。絶対安全な方法がない以上、臨機応変に対処するしかありません。クラスでは常にマスクを着用し、音楽の合唱は屋外で生徒同士の間隔をあけて行うなど、それぞれの学校が新常態に合わせた教育方法を試しています。生徒と教師を毎日PCR検査するわけにもいかないので、国民には学校での感染をある程度まで容認するという新常識が求められています。アメリカで議論されている「コロナ免責」も必要です。

2020年8月1日土曜日

エアコンの除湿

エアコンで気温を下げると内部の熱交換器に水滴が付きます。これは冷たい水を入れたコップの表面に水滴が付くのと同じ原理で、結露と言います。このためエアコンの冷房運転には排水が必要で、室内機から出る冷たい空気は湿度が下がっています。ところがこのままでは室温が下がってしまうので、梅雨時など室温を下げたくない時には「再熱除湿」という機能を使う場合があります。これは熱交換器を通った冷たい空気をわざわざ電気で暖めるもので、その分余計な電気代がかかります。つまりこの方式の「エアコンの除湿」は冷房よりも電気代がかかります。これを避けるにはエアコンの「除湿」ボタンは使わないのが一番です。冷房だけでも除湿できるので、弱い冷房を使います。なお単体の除湿器を使えば、部屋の温度が上がるものの効率良く除湿ができます。単体の除湿器はエアコンの室内機と室外機がひとつの箱に入った形になり、温度が下がった空気を暖めるのに余分な電気を使いません。洗濯物を室内で乾かすにも便利なので、エアコンは気温を下げるためだけに使い、単体の除湿器と組み合わせて除湿すると合計の電気代が下がります。温度を下げるより湿度を下げる方が快適で電気代も安くなるので、特に梅雨時は除湿器をお勧めします。

2020年7月25日土曜日

ハンコ、紙、現金

日本の生産性を大幅に上げる方法があります。それは「ハンコ、紙、現金」の使用を止めることです。これらはすべてコンピュータとネットワークで代用できます。つまりスマホだけで用が足ります。数年前から民間はすでにこの方向に動き出しています。でもその邪魔をしているのが行政です。行政から「ハンコ、紙、現金」をなくし、行政の効率化を議員に強く求めましょう。人口が減る日本には増税が待っています。それを避ける鍵は「ハンコ、紙、現金」を使わない事です。日本の法律を新しい世の中に合わせる必要があります。

2020年7月23日木曜日

自然免疫と獲得免疫

時事ネタその25です。人の免疫に2種類ある[^1]と知ったのは、今年になって新型コロナウイルスの感染が始まった後です。免疫には自然免疫と獲得免疫があり、自然免疫は異物に対する速い反応で、獲得免疫は特定の細菌やウイルスに対する遅い反応です。自然免疫だけで新型コロナから回復する人は感染から一週間程度で治り、症状がない人もいます。しかし自然免疫が弱い人は、獲得免疫が遅れて働きウイルスを中和する抗体を作ります。暴露したウイルスの量によっては、感染直後から症状が出る人もいます。子供は各種の予防接種のおかげで自然免疫が強く、これが子供の重症者が少ない理由と考えられます。自然免疫だけで治ってしまうと抗体が少ないので、時間を置いて抗体検査をすると陰性になります。コロナ抗体の半減期は2ヶ月半ぐらい[^2]だそうで、5ヵ月で4分の1になる計算です。獲得免疫が働いて抗体ができるとそのまま治る人もいれば、その免疫反応がサイトカインストームを引き起こして、肺炎を悪化させる人もいます。重症者ほど抗体の量が多いのは獲得免疫が必死に働くからです。サイトカインストームには抗炎症薬が効くので、重症者には抗炎症薬を投与します。高齢者は自然免疫が弱く、そのうえ持病で獲得免疫も鈍いので死亡者の大半を占めています。そこでコロナワクチンが普及するまでは、MMRのような弱毒生ワクチンが重症化予防になるのではないかと提案[^3]されています。まとめると、ウイルスには暴露しないのが一番で、次は暴露してもその量を最小限にする事、さらに自然免疫だけで治るのが理想です。自然免疫強化には睡眠や規則正しい生活が大切で、適度な運動と十分な栄養も必要です。タバコやストレスは自然免疫を弱めるので、この際タバコとは縁を切りましょう。ストレス発散には運動の他、音楽やペットも役立ちます。

2020年7月21日火曜日

1兆6794億円

時事ネタその24です。4月7日に閣議決定した日本の補正予算には、いわゆる「Go Toキャンペーン」として1兆6794億円が含まれています。これは新型コロナの感染が収束した後に国内の観光需要を喚起するための方策で、夏休みに合わせて7月22日から開始されます。この予算を立てた時は「いくらなんでも7月にはコロナは収まるだろう」という漠然とした見通しがありました。でも実際には東京や大阪で感染が拡大しています。にもかかわらず病院の収支が悪化しているので、医者や看護師などの夏のボーナスは減額される見通しです。1兆6794億円の半分でも病院に回して、医療関係者に報いる事ができないでしょうか。中国武漢では医療関係者から公立の博物館などの入場料を取りません。フランスでは医療関係者に国が特別ボーナスを払っています。今回のコロナ禍で最も献身的に働いた医療関係者が報われないのは理解できません。状況が変わったにもかかわらず、一度決めた事を臨機応変に変えられないのは日本の最大の欠点です。

2020年7月18日土曜日

低俗な笑い

コロナのせいか、日本のテレビ番組で低俗な笑いが増えています。芸人がいかに「お馬鹿」であるかを競う番組はその一例です。また日本の番組では「社会風刺」が事実上禁じられているので、笑いにしまりがありません。もともとあまり面白くない「トーク」を盛り上げるため、簡単に笑ってくれる若い観客を入れて番組に笑い声を足しています。時間をかけて練った芸ではなく、その場の瞬発力だけで笑いを取れる芸人だけがテレビに呼ばれます。でも「罰ゲーム」で笑いを取るのは「イジメ」で笑いを取るのと本質的に同じです。同質圧力の高い日本で、ストレスを発散するのに笑いが必要な事は分かります。でもこのままテレビが低俗な笑いだらけになると、テレビを視る人はさらに減るでしょう。

2020年7月14日火曜日

免疫持続期間

時事ネタその23です。新型コロナウイルスに感染して回復した人が、しばらく経って再度同じコロナウイルスに感染するかどうかはまだ分かっていません。感染から回復した人には抗体があって、これが重症者の治療に効果がある事から再度の感染はないと期待されています。でもこの抗体が数ヶ月でなくなるという報告もあり、新型コロナへの免疫がどれだけの期間その人にとどまるかは調査中です。抗体が体から消えてもT細胞が新型コロナの特徴を覚えているので、そのT細胞が生きている限り免疫は残ります。もしワクチンによる免疫が半年しか続かないなら、集団免疫は不可能となり、インフルエンザのように毎年予防接種をするようになります

2020年7月12日日曜日

スウェーデンの成功?

時事ネタその22です。スウェーデン[^1]の新型コロナ新規感染者数が、7月に入ってから顕著に減少しています。また死亡者数も以前から一貫して減っています。これを見ると、スウェーデンの集団免疫戦略は成功しつつあるようです。今のところスウェーデンの人口あたりの死亡者割合は比較的高いので、その集団免疫戦略には懐疑的な意見もありました。でも新規感染者数がこれだけ減っているのであれば、効果があったと言わざるを得ません。最新の国民の抗体保有率について再度スウェーデンから報告して欲しいものです。

2020年7月11日土曜日

ロケフリと光回線

発売当初から13年以上愛用しているソニーのロケフリことLF-20PKと、最近の光回線との関係について説明します。ロケフリのLF-20PKは映像サーバーとして動くため、IPv4のグローバルアドレスを必要とします。LF-20PKはアナログ放送の時代に設計されているので、IPv6では動きません。つまり「auひかり」などIPv6が基本の光回線では使えないという事です。昔のADSLやフレッツ光の100MbpsならIPv4なので使えます。ケーブルテレビのJCOM NETでも使えることは検証済みです。無線のWiMax2+でも、オプションで月額百円を払えばIPv4のグローバルアドレスを使えるので大丈夫です。でも1Gbpsの光回線でロケフリを使うには、マルチセッションの光回線を引いてIPv6とIPv4の両方を同時に使えるプロバイダと契約する必要があります。さらにふたつのルーターを使い、IPv6はIPoEで接続し、IPv4はPPPoEで接続するという方法を使えば、IPv4のグローバルアドレスを使いながらIPv6も利用できます。IPv4側にはロケフリとウェブカメラを置き、MacとiPhoneはV6プラスでネットにつなぎます。この条件を満たすプロバイダのひとつは「So-net」なので、我が家は7月にWiMax2+を卒業してSo-net光プラスに乗り換えました。

2020年7月1日水曜日

アーキテクト不在

日本の行政をIT化するにあたっての一番の問題はアーキテクトが不在だという事です。基本設計がないまま、政治的な妥協の上に作るから使えないシステムになっています。その好例がマイナンバーです。住民票を持つ人すべてに個人番号を与えて、これで行政手続きを合理化するのが最初の目的でした。番号が大事なのであって、それに付随するマイナンバーカードは本来不要です。このICカードの表には個人情報として最も大事な「氏名、住所、生年月日、性別」が書かれており、裏にはマイナンバーが印刷されています。さらに本人確認のために写真まで付いて、このカード自体が落としたら大変な代物です。そのうえマイナンバーカードがないと不可能な事は一切ありません。普段持ち歩くには危険すぎるカードなのに、そのカードがないと困る場面がないとなれば、一体何のためにあるのか不明です。必要なのは番号であってカードではないのに、なんでこんな無駄なものを作ったのでしょう。おまけに住所を変えたら中の電子証明書を更新しないといけないとか、その電子証明書には5年の有効期限しかないという代物です。住民票と重なる情報を持たせるから無駄な更新が必要になります。そもそもバックアップ以外の理由で同じデータを複数の場所に持つのは基本的な設計上の誤りです。まともなアーキテクトがいれば、こんな設計はしません。今からでも遅くないので、まず重複しない分散データベースを作り、その間を貫くキーとしてマイナンバーを使うという設計に変えて下さい。ICカードは不要なので、そのかわりにスマホに入る仮想カードを作って、そこにマイナンバーを入れましょう。健康保険証も仮想カードにできます。スマホを持たない人には、今までの紙製マイナンバー通知カードと健康保険証を使います。

2020年6月26日金曜日

ワクチンは誰に?

時事ネタその21です。1年後に新型コロナウイルスのワクチンがめでたく完成したと仮定します。ワクチンの生産には時間がかかるので、優先順位を付けてワクチンが最も必要な人から予防接種する事になります。すると医療従事者とその同居家族が優先されるのは当然です。その次は妊婦と警官でしょうか。ハイリスクの労働者を優先した後はどうでしょう。先の短い老人より将来のある子供を優先しますか。それとも無症状の人が多い若者が先でしょうか。さらに感染者の多い県に優先的に配布するのと、人口に比例して配布するのとではどちらが良いでしょう。国民に10万円を配るのとは違い、ここに全員が納得する方法はありません。今から議論して過半数の国民が納得する順位を今年中に決めておいた方が良いでしょう。

2020年6月25日木曜日

マスク

時事ネタその20です。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するのに、マスクが効果的だという報告が米CDCから出ています。そこでアメリカでも大半の人が、公共の場ではマスクをしているだろうと思うと大違いです。トランプ大統領はマスクの着用を拒否しており、マスクが政争の具となっています。トランプと共和党の支持者はマスクをせず、中には新型コロナウイルスを民主党の仕掛けた選挙用の虚報と考える人もいます。トランプは自身の支持者を集めた集会でも参加者にマスクの着用を求めないため、そうした集会が新たな感染源となりつつあります。アメリカ人の半数は進化論を信じない、信心深くて非科学的な人たちです。そうした人たちにマスクを着けてもらうのは不可能なので、5月に経済を再開した南部のアリゾナ、テキサス、フロリダで感染者が急増しています。政府がマスクの着用を強制するのは憲法に反すると考える人がアメリカには少なくありません。日本がマスクに抵抗のない国で良かったと思います。

2020年6月23日火曜日

親日派

日本人は西洋の外国人が好きなので、もしそうした外国の人が日本の何かを好きだと知るとすぐ「親日派」というレッテルを貼ります。でもこれは日本人の勝手な思い込みです。イチローに対する現地の人の敬意を日本に対する敬意と誤解していませんか。逆に日本国内で「親米派」や「親中派」を自称する人は政治家以外には見かけません。それなら「親日派」を外国の政治家以外の人に使うのは誤りです。そもそもアメリカの「親日」と中国や韓国での「親日」はまったく意味が違います。何をすれば「親日派」なのでしょう。マクドナルドのハンバーガーが好きな人は「親米派」ですか。韓国ドラマが好きなら「親韓派」なの。単に外国人に好かれたいという願望から「親日派」という言葉を使っていませんか。

2020年6月17日水曜日

コロナ感染は止まらない

時事ネタその19です。新型コロナウイルスは感染しても8割の人が無症状のまま治ります。感染源もほぼ半分しか分かりません。どこから感染したか分からないケースがこれだけ増えると、世の中から新型コロナウイルスを無くすのは不可能です。もはや感染を止めるのではなく、感染爆発を起こさない方が大事です。対処療法として既存の薬が効くという報告もあるので、いいかげん経済を再開しましょう。インフルエンザと同じく、ある程度の人は毎年コロナにかかって死ぬという現実を受け入れるしかありません。このままゆっくりコロナ感染が広がって大部分の人が免疫を持つまで日本でも数年かかります。その間は3密を避ける、人混みではマスクをするのが常識になります。

2020年6月13日土曜日

マスクの落とし物

東京の道ばたにマスクの落とし物が増えてきました。コロナ感染を気にして誰も拾わないので、こうしたマスクのゴミが道ばたに放置されています。それにタバコの吸い殻も増えています。これを見ると日本人がきれい好きだというのは嘘です。人目につく所だけきれいにして、道に使い捨てマスクやタバコの吸い殻を捨てているのが現実です。

2020年6月9日火曜日

異常な日米株価

時事ネタその18です。大規模な財政出動と外出自粛の終了にともなって、期待が先行する形で日米の株価が上昇しています。でも経済の実態は日本だと去年の10月から、アメリカでも今年の2月から不景気となり、4月から6月までの第2四半期はおそらく経済の底となります。ここまで実態経済と株価が乖離するのも珍しい現象です。ネット企業を除き大部分の会社が収入減少に直面する中で、このバブルのような株価は、もし感染第2波がなければ、11月のアメリカ大統領選挙まで続く可能性があります。

2020年6月6日土曜日

生命か生計か

時事ネタその17です。経済を止めて新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ政策には賛否両論あります。経済を止めるかどうかは、その人が「自分もコロナに感染して死ぬかもしれない」と思っているかどうかによるので、「感染しても死ぬことはない」と思う人にとって経済自粛はやり過ぎとなります。実際感染しても8割の人は症状がないか、あっても入院の必要がない位に軽いので、その人たちにとっては外出自粛は「余計なお世話」です。重症化するのが高齢者に多いという報道も若者の行動に影響しています。感染の第2波が来たとき、65歳以上には外出自粛をお願いし、65歳未満の人には普通に活動してもらうというのもアリです。

2020年5月30日土曜日

日本がデジタル後進国の理由

新型コロナウイルスは、日本がデジタル後進国だという事を証明しました。テレワークでも書類にハンコを押すためだけに出社するとか、10万円を受け取るためには郵送の方がインターネットとマイナンバー・カードの組み合わせより速いとか、情けない話がたくさんあります。これらの原因は事務職の優秀さと人件費の安さです。人がやる方が安くて正確だったので、あえて機械化しませんでした。手作り餃子が機械作り餃子より好まれる日本では、人手をかける事に価値があります。たとえ機械作りの方が安くて清潔でも、同じ味なら手作りの方が良いという思い込みがあります。でもこれだけデジタル後進国の弱点を見せつけられると、さすがに合理化しようという機運が出てきました。ハンコを使わない、紙の書類を使わない、マイナンバーは使うけどカードは要らない、人のサービスよりもロボットのサービスを使うという世の中になれば、日本もデジタル先進国になれるでしょう。

2020年5月28日木曜日

物がないのは余分に買う人のせい

時事ネタその16です。トイレット・ペーパーから始まり、マスク、消毒用アルコール、それからカップ麺、小麦粉、バターといった食品にまで及んだ物不足、その原因は買い占めです。普段ひと月にひと箱のマスクを買う人が倍のふた箱買うと、たちまちマスクが売り切れてしまいます。普段よりたくさん買う人がいるから、物不足が起きます。お店の人は毅然とした態度で「売り切れです」と言えば良く、客に欠品をわびる必要はまったくありません。悪いのは買い占める人で、お店の人ではないからです。文句を言う客には「ご不満なら他のお店へどうぞ」と言ってやりましょう。態度の悪い客は店員が卑屈になるとつけ上がるので、店員と客は対等だという事を忘れずに。客に店を選ぶ権利があるように、店にも客を選ぶ権利があります。

2020年5月24日日曜日

集団免疫への道

時事ネタその15です。スウェーデンのように国をロックダウンせずに集団免疫を得るには、ゆっくりと感染を広げなければなりません。重症者の数が病院のICU病床数を上回らないようにし、重症者に適切な治療が行われる事が必要です。ただしスウェーデンといえども、死者数からみて重症者に適切な治療がなされているとは言えません。そもそも何が適切な治療なのか分からない状況で、死者数の増加は避けられません。もちろん対人距離の確保により感染速度を抑え込めれば、いずれは集団免疫を獲得できます。スウェーデンは4ヵ月で国民の7%がコロナ抗体を得たので、目標とする70%に到達するには単純計算であと36ヵ月(3年)かかります。日本もワクチンなしで集団免疫を得るには最低これくらいの時間がかかるでしょう。

2020年5月21日木曜日

抗体テスト

時事ネタその14です。韓国とアメリカの研究から、新型コロナウイルスに感染して病気が治った人にはこのウイルスを中和する抗体があり、再度この病気にかからない事が分かりました。これによりワクチンが可能になるとともに、抗体テストで陽性の人はこの病気への心配がなくなります。すると国際線で他の国に行く場合に、抗体がある事を証明するカードがあれば入国後2週間の外出禁止も不要となります。これから経済活動を再開するにあたって、働く人に抗体があるかどうかは重要な点になり、英国が試みた「抗体パスポート」を国際的に導入する必要があると思います。6月のG7でまず合意して、抗体のある人の移動を解禁するのが妥当です。抗体がない人には従来通り空港でのPCR検査または2週間の自主検疫を求めます。

2020年7月7日追記
スペインからの報告[^1]によると、新型コロナウイルスに対する抗体は数ヶ月で消えるそうです。これは免疫がなくなるという意味ではなく、抗体検査には時間制限があるという意味です。普通はB細胞とT細胞がリンパ節で長生きするので、免疫が細胞の記憶として残ります。でも抗体は不要となれば体から消えます。それが数ヶ月という短期間で起きるとなると、抗体テストで陰性となった人の中には、数ヶ月前にコロナにかかって回復した人も含まれます。抗体が陰性でも免疫がある人もいるので、免疫そのものを調べるテストが必要です。

^1: https://www.jiji.com/jc/article?k=2020070700193

2020年5月16日土曜日

新常態

コロナ以前を常態とすれば、コロナ後は新常態となります。何が違うかというと、新型コロナの感染を避けるために常に3密を避けるとか、発熱したらPCR検査を受けるとか、スマホがその人の感染可能性を教えるとかで、西洋でも公共の場でマスクを着用するとか、挨拶で握手はしないといった変化が起きています。また不要不急の医療がなくなり、病院の経営が難しくなっています。以前のような人混みは敬遠されるので、満員電車や窮屈なレストランは人が減るでしょう。旅行も国内中心となり、海外旅行は行く人も来る人も激減します。そのかわり企業や役所にテレワークが広まるとか、学年が9月開始となれば、周回遅れの日本が世界標準に追いつく良い機会となります。紙の書類やハンコをなくせば、事務効率が上がって自然と「働き方改革」になります。国民が新常態を受け入れれば、このピンチがチャンスに変わります。

2020年5月12日火曜日

マイナンバー・カード

時事ネタその13です。「特別定額給付金」の申請時に本人確認としてマイナンバー・カードを使うと、オンラインで手続きができます。書類を揃えて給付金を郵送で申し込む方法は時間がかかるので、マイナンバー・カードを持っている人はオンラインで手続きしようとします。でもマイナンバー・カードを本人確認に使うには、①カード作成時に決めた暗証番号を覚えている事と②パソコンにICカードリーダーの組み合わせ又はNFC付きのスマホを使う事が必要で、ここがネックとなってオンライン手続きができません。そもそも暗証番号に頼るというのが時代遅れであるうえに、パソコン用のICカードリーダーは普及していないので、マイナンバー・カードは2重に使いにくいカードとなっています。役所の窓口が混むのを避けるためにオンラインを選んだのに、暗証番号を忘れたりスマホを持っていないという理由で窓口に来る人が多く、4時間待ちという役所もあります。郵送で書類を送りマイナンバーを銀行口座と結びつけてから「特別定額給付金」を配布すれば良かったのに、政府はせっかくの機会を無駄にしました。大事なのはマイナンバーという数字であって、今のマイナンバー・カードという物理媒体には価値がありません。しかも住所が変わるとマイナンバー・カードの内容を書き換える必要があり、何のためのマイナンバーなのか不明です。

2020年5月14日追記
マイナポータルにも基本的な設計ミスがあるようです。
https://www.asahi.com/articles/ASN5F6FY3N5FUTIL02B.html

2020年5月9日土曜日

非常時の財政

時事ネタその12です。新型コロナウイルスは百年に一度くらいの世界的疫病なので、大量の赤字国債を増発して経済を支えるのは当然です。この非常時に財政赤字を嘆いても仕方ありません。この疫病の影響は数年続くでしょうから、その間は日本の財政が悪化すると予想します。将来世代からの借金を増やしてでも、今の世代を支えないと日本は景気後退で身動きできなくなります。経済に寄与すると思って招いたオリンピックも、来年までコロナが続いて中止となれば、逆に日本経済の足を引っ張ることになります。するとこの先十年ぐらい日本の財政赤字はタガがはずれて悪化の一途をたどります。その間は昭和と平成の時代に貯めたお金を使って生き延びる日本になります。

2020年5月2日土曜日

スウェーデンの社会実験

時事ネタその11です。欧州ではスウェーデンのみ外出禁止せずに新型コロナウイルスに対処しています。その結果スウェーデンの人口百万人あたりのコロナ死者は264人となっており、アメリカの204人、スペインの537人、イタリアの475人、イギリスの414人、フランスの379人と近くなっています。ちなみに日本は4人、韓国は5人、中国は3人です。このほかドイツが81人、デンマークが82人、ノルウェーが39人、フィンランドは41人です。外出禁止をしても手遅れとなった国は三桁の数字で、北欧はだいたい二桁、アジアは一桁という状況です。その北欧の中でも例外となったスウェーデンの死者数は突出しており、感染の広がりを示しています。経済を優先してロックダウンを回避したスウェーデンの社会実験は今のところ国民に支持されており、このくらいの犠牲は仕方ないと考える国民が多いと思われます。スペイン風邪も感染が終息する頃には、この風邪に抵抗力のない人はすべて亡くなっていました。スウェーデンは国民が次第にコロナに感染して集団免疫を獲得し、ウイルスが国内から消えるのを待っているようです。

2020年5月1日金曜日

台湾の教訓

台湾は外出禁止をしなくても新型コロナ感染を制御できています。これは2月6日に中国本土住民の入境を禁止したことが大きな理由です。当時日本は4月に習近平の来日を控えていたため、この思い切った措置ができず2月中に新型コロナ感染の拡大を招きました。また可能なPCR検査の数が足りず、帰国者を空港で全員検査する事ができなかったため、3月には症状のない帰国者から感染が広がりました。筆者も含めて日本は新型コロナ感染への備えがまったく不十分です。今でもPCR検査は足りません。経済活動を元にもどすには症状のない人へのPCR検査と抗体検査が必要です。ワクチンが完成して国民全員に免疫ができるまで、日本のオリンピックも不可能です。この病気は結核や麻疹のようにこれから人類と共存します。

2020年4月26日日曜日

学校を9月開始に

新型コロナウイルスのため日本の学校は4月からお休みです。そこでこの機会に日本の学校を9月から開始に変えませんか。日本の夏は暑くて勉強に向かないので長い休みがあります。この間に子供たちは1学期に学んだ事を忘れるので、学期の間に夏休みがある日本の学年は不合理です。夏休みを学年の区切りにすれば、こうした問題がなくなると共に世界標準である9月からの学年開始にできるので、日本に来る留学生や日本から海外に行く留学生に好都合となります。すると夏休みは宿題をする時期ではなく、学校では学べない事を学ぶ時期となります。ぜひ今年の9月から実行してほしいものです。

2020年5月28日追記
与党はこの変化に消極的[^1]で、どうやら「変えられない日本」の原因はここにありそうです。3月から3ヵ月学校を閉鎖した事で教育現場が混乱しています。この混乱を是正するために9月から学年をやり直そうという提案なのに、逆に混乱しているから何も変えないというのは意味不明です。今の学年を来年の8月まで続けるという方法で教育の遅れを取り戻すのが一番です。もともと日本の学校は西洋と同じく9月始まりだったのに、徴兵制度に合わせて4月にしました。非常時には最初から完璧な策をねらうのではなく、より良い方法を試して「走りながら考える」という姿勢が必要です。行政や教師の都合ではなく、何が子供にとってベストかを考えたら答えは明らかだと思います。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59642420X20C20A5EA2000/

2020年4月25日土曜日

質問は簡潔に

残念ながら日本の新聞記者やテレビ記者の質問が下手です。都知事の会見や首相の会見の後で質問する時、記者の方は長々と前置きを述べて要領の得ない質問をします。ご存じにように質問には2種類あります。肯定(イエス)か否定(ノー)で答える閉質問と、なぜ・いつ・どこで・だれが・なにを・どのようにしたのかを求める開質問があります。閉質問は答えがひとつしかなく、答える側は肯定か否定かを選ばねばなりません。開質問は中学で習った5W1Hで、質問者は5W1Hの6項目の中で何を知りたいのか明確に尋ねる必要があります。慣れない敬語を使うせいか、質問者にきちんと質問を組み立てる力がなく、何を尋ねているのか不明な質問が多すぎます。そのうえ複数の質問をする記者も多く、司会者の「質問は1人ひとつでお願いします」という要望を無視しています。複数の質問をすると、答える方がより答えたい質問により多くの時間をかけるので、結果的にどちらかの質問の答えが不十分になります。質問する機会の公平さも失われるので、一度に複数の質問はいけません。質問力は記者として一番大切な技術です。視聴者が知りたい事を、短い前置きで簡潔に質問して下さい。

2020年4月22日水曜日

検体採取も看護師に

日本では、新型コロナウイルスのPCR検査に使う検体を採取する人が医者に限られています。これはなぜでしょう。看護師に検体採取をしてもらえば、貴重な医師の時間を大事な患者の治療にあてられます。予防注射もそうですけど、何でも医者が抱え込んでしまうと医療が回りません。大切な医者の感染を避けるためにも、早いこと看護師が検体採取をできるような日本になってほしいと思います。

2020年4月21日火曜日

東京の許容感染者数

時事ネタその10です。アメリカの感染専門家は、毎日人口百万人あたり1人が外出禁止を解除する新規感染者数の目安だと言っています。このぐらいの数なら感染者の追跡ができるし医療崩壊も防げるという数です。東京の人口からすると、この数は14人となります。現状は毎日100人を超えているので、この数が14人まで下がらないと東京の外出自粛はなくなりません。ここまで新規感染者数を減らすには、東京の通勤や外出をもっと減らす必要があります。

2020年4月19日日曜日

再開は段階的に

時事ネタその9です。おそらく5月7日から東京が全部再開する事はありません。その前2週間で新規感染者が順調に減った場合、まず学校を再開して2週間様子を見て、さらに感染者が減ればジムや映画館を再開して2週間様子を見て、さらに感染者が減ればショッピング・モールを再開して2週間様子を見て、さらに感染者が減ればバーやカラオケを再開するという具合に段階的に自粛を減らす事になります。もし一度に全部再開すると、感染者が増えた場合何が原因なのか分からないので、比較的安全とされる場所から再開することになります。

2020年4月18日土曜日

映画「フクシマ50」

福島第一の原発事故は最初の1週間がヤマ場でした。このヤマ場を映画化したのが「フクシマ50」です。この事故については多くの公開資料があり、それらの資料とこの映画の描写はおおむね合っています。その意味でこの映画はまじめに作られており、無駄な演出がありません。ただし、映画では専門用語がたくさん説明なしに出てくるので、この事故を知らない人にとっては理解するのが難しい映画となっています。個人的には最後のエンドロールの部分がいいと思います。画面の左側に林立する汚染水タンクや汚染土を入れた黒いフレコンバッグの山が登場し、この事故がいまも現在進行形の問題である事を表しています。時代の目撃者としての役割を担った映画です。

2020年4月14日火曜日

BCとAC

2020年の新型コロナウイルスによるパンデミックが世の中を変えつつあります。BCとACという呼び方が生まれ、それぞれBefore CoronaとAfter Coronaを表します。BCの世界では当たり前だった「握手」という挨拶がACではなくなるとか、BCにおいて普段はマスクをしなかった西洋が、ACにおいては東洋と同じくマスクをするとか、文化や考え方の違いが生まれています。自由だった食用野生動物の取引を中国が制限するのもACにおけるニュースです。BC時代に人気があったクルーズ船は、AC時代になるとあまり使われないでしょう。日本の憲法は戦争をしない前提で作ってあるので、第22条などウイルスとの戦争に勝つには不都合があります。法律上不可能だった外出禁止を、憲法を変えて可能にする道を日本は今後選ぶでしょうか。

2020年4月13日月曜日

宗教の限界

新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっています。ちょうど復活祭の時期でもあり、アメリカのニュースでは司教や牧師が神と信仰についてコメントしています。このウイルスはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒など宗教に関係なくすべての国民を死に追いやっています。もし万能の神が世界を司るのであれば、この新型コロナウイルスも神の仕業であり、キリスト教の神、イスラム教の神、ユダヤ教の神、ヒンズー教の神々は同時に人間に試練を与えることにしたという筋書きです。困難な時期にお互いを助け、神への信仰を維持する者は生き延びるという教えです。それを信じるかどうかはあなた次第。でも筆者は信じません。普段からお互いを否定している異教の神々が、前もって同意して同時に世界中の人間に試練を与えることなど無理です。自己矛盾です。つまり新型コロナウイルスと宗教は無関係です。患者を救えるのは医者と人工呼吸器であり、宗教ではありません。これは宗教に価値がないという意味ではなく、限界があるという意味です。外出禁止令が出ているアメリカでミサのために教会に集まる信者は、こうした宗教の限界が生んだ犠牲者です。新型コロナウイルスには誰でも感染します。神への信仰とは無関係に、体力のある者だけが生き延びるのです。

2020年4月11日土曜日

保育園開けて

時事ネタその8です。東京都の保育園が一部休園しています。どうしてでしょうか。保育園は親の就職を支援しています。たとえ親が在宅で仕事しても子供は保育園に行くべきです。もし親が子供の健康を考えて保育園を休ませるというなら、それは親の選択です。でも税金で補助を受けている保育園は、この外出自粛の時にこそ子供を預かるべきです。そうしないと親が働けません。親が働かねばならない職種は、医療、行政、介護、食品、流通、警察、交通などたくさんあります。むしろ在宅だからこそ、子供が家にいない方が親が仕事に集中できます。今こそ全部の保育園を開けるべきです。

2020年4月10日金曜日

コロナ死者数上位5カ国

時事ネタその7です。新型コロナウイルスの死者数上位5カ国はアメリカ、イタリア、スペイン、フランス、そしてイギリスです。4月10日現在イギリス以外は死者数が1万人を超えています。イギリスも9千人近いので、もうすぐ1万人を超えます。これらの国々には共通点があり、どれもアジアから地理的に遠い先進国です。中国から遠いため、1月から2月にかけて新型コロナウイルスの感染を甘く見ていたのでしょう。遠いアジアの病気だと思っていたら、知らないうちに自国にまん延していたという事です。この5カ国には中国からたくさん観光客が来るので、それが災いして中国に対して国を閉ざすのが遅れました。感染元の中国ですら死者数は公式発表で4千人未満です。日本も含め我々には良い教訓になったと思います。

2020年4月9日木曜日

同調圧力

時事ネタその6です。日本には強い同調圧力があります。「皆同じ」を追求する国民性です。新型コロナウイルス対策として都道府県で対策が違うと「なぜ違うんだ」と文句を言う人が必ずいます。このため国が都道府県の間で対策が同じになるように調整しており、どの店が営業自粛になるのかが決まらず、時間を無駄にしています。そもそも東京都は日本一人口密度の高い自治体です。東京都の対策が他の自治体と違うのは当然です。なぜそこを同じにする必要があるのでしょう。利用する人が混乱するから、というのは説得力がありません。人は自分の住む自治体の決まりを知っていれば十分です。早く決めてやってみて、必要なら変えれば良いのです。非常時には臨機応変に対処するのが首長の役目であり、今は完璧を目指す時ではありません。

2020年4月8日水曜日

アナログ行政

時事ネタその5です。日本の行政手続きは紙ベースなので、いざという時に時間がかかってしまいます。新型コロナウイルスのため営業自粛しているお店が、潰れるのを避けるため政府から緊急の資金を得ようとしても、手続きに1か月や2ヵ月かかるとやっぱりお金が足りなくなって潰れてしまいます。行政が紙とハンコに頼っているため、こうした時間がかかります。ドイツのようにデジタル化して数日でお金が口座に振り込まれるように変えないと、日本は世界から取り残されてしまうでしょう。

2020年4月7日火曜日

接触8割減

時事ネタその4です。日本の緊急事態宣言は人の接触を8割減らす事を目標にしています。東京でこれだけ減らせれば、2週間後から感染者が減り始め1ヵ月後には外出自粛を撤廃できるという計画です。問題はテレワークのできない労働者です。大企業ならともかく、中小企業ではテレワークの仕組みも計画もありません。しかも労働者の大部分はそうした中小企業に勤めています。ならば携帯の位置情報を匿名化し、いつどこにどれだけの数の人が集まっているかを地図上に毎日公表してはどうでしょう。自粛という本人の努力に頼る政策しか取れない以上、データで自覚を促すしか手がありません。これを機会に仕事の仕組みを変えて、部分的にでもテレワークが可能になれば働き方改革にも役立ちます。

2020年4月6日月曜日

経済鎖国

時事ネタその3です。今回の新型コロナウイルスが我々に教えたのは、国をまたぐサプライ・チェーンの危険性です。大切な薬品や医療機器を他の国に頼っていると、世界的な疫病の拡大に対処できません。中国に依存するマスクや薬の原料は、必要ならば中国が簡単に輸出を停止できます。アメリカも今やN95マスクと人工呼吸器の輸出を禁止しています。こうした経済鎖国が簡単に起きると分かった以上、医薬品と医療機器を他の国に頼る事は危険です。もはや以前のような自由な貿易には戻れません。コストが上がっても、国民の安全のためには特定の製品を原料から国内生産する必要があります。それができない国は、原油のように普段から備蓄して危機に備えるしかありません。

2020年4月5日日曜日

感染経路が不明

時事ネタその2です。外出自粛が4週間以上続く日本で、新型コロナウイルスの感染者がなお増えています。さらに感染経路が不明な患者も過半数となり、どこに感染者がいるのかも分かりません。感染経路が不明になる理由のひとつとして、感染者が質問に答えないという問題があります。家庭内感染や院内感染を除けば、いま感染する人は外出自粛をしなかった人であり、その後ろめたさがあるのだと思います。人からの非難を恐れる余り、本当の事を言わない人もいるでしょう。つまり外出自粛では不十分で外出禁止が必要です。でも日本の法律では、そこまで踏み込めません。プライバシーの問題があるので、携帯電話が記録した個人の位置情報も使えません。テレワークも不十分な日本で、本当に感染拡大を止められるか怪しくなってきました。

2020年4月4日土曜日

外出禁止が必要

時事ネタです。3週間前のアメリカの新型コロナウイルスの感染者数が約3000人で、4月4日の日本の感染者数とほぼ同じです。増え方のカーブも今のことろほぼ同じ。日本はアメリカほどウイルス検査をしていないので、実際はもっと多いでしょう。明らかに週末の外出自粛だけでは不十分で、平日の外出禁止が必要になってきました。携帯のデータによると通勤者数は9%しか減っていないので、平日の接触が今や最大の問題です。集団感染を見つけて潰すだけでは、もう感染爆発は避けられません。東京だけでも不要不急の外出を禁止しないと、5月には今のアメリカのようになります。

2020年3月28日土曜日

もっと深く知りたい

今年の米アカデミー賞のメークアップ&ヘアスタイリング賞は、「日本出身」のKazu Hiro氏を含む3人に贈られました。受賞後のインタビューで氏は「日本の経験が受賞に生きたか」を問われ、"Sorry to say but I left Japan, and I became American because I got tired of this culture, too submissive, and so hard to make a dream come true. So that's why I'm living here. Sorry."と答えています。マスコミは意外な返事に困惑したらしく、どこもこの答えを掘り下げていません。「そういえば氏はアメリカ人だったね、日本人じゃなかったね。」という具合でスルーしています。情けない。ここは席を改めて氏に「なぜ日本では夢をかなえるのが難しいのか」を語ってもらいたいと思いませんか。

2020年3月21日土曜日

価格変化の色

株価が上がったときに日本は赤色を使い、アメリカは緑色を使います。どうも日本は価格変化の色を中国に合わせているようです。アメリカは株価の上昇に安全を表す緑を使うのに対して、中国は幸運を表す赤を使います。これは真逆の色使いなので、日本とアメリカの株価のニュースを見ていると混乱します。もちろん交通信号の色はさすがに中国でも赤で止まれとなっています。これは中国が妥協したからで、もし中国が世界で最初に自動車を発明していたら、赤で進めになっていたことでしょう。色の意味は国により大きく違うので、UIデザイナーはあまり色に依存しない画面を目指します。

2020年3月14日土曜日

魅力を語れ

東北の太平洋沿岸は2011年の大地震のあと、さらに人口が減少しています。もともと少子高齢化が進んでいた場所だけに、若い人が一度他の場所に避難してしまうと、なかなか元の場所には戻ってきません。福島はさらに原発事故の影響があり、人が住めない場所がまだ残っています。でも東北の漁業はかなり回復したようで、テレビでも盛んに海産物を紹介しています。ある土地に人が住むにはそこに魅力が必要です。ある土地に生まれ育ったという理由だけでは、今回のような災害のあと同じ場所に住むには不十分です。そこで新たな移住者を増やすために、東北の太平洋沿岸にいま住んでいる人が、その土地の魅力をテレビで語って欲しいと思います。昔から住んでいるからではなく、たとえば「魚がおいしい」とか「人がやさしい」とか「温泉がすばらしい」といった魅力を本人の口から語ってくれると、移住者が増えるのではないかと思います。

2020年3月7日土曜日

熱なら休め

日本の国内感染を調べると、熱があるのに出勤したりコンサートに行ってしまう人が主な感染源となっています。そこで日本政府は国民に、発熱したら仕事を休むようにテレビで呼びかけています。病気になったら会社に行かないのは常識だと思ってましたが、どうやら日本ではそうでないようです。風邪でもインフエンザでも新型コロナウイルスでも同じです。他の人の迷惑になるので、発熱などの症状のある人は自宅療養に徹して下さい。もし呼吸困難など重症化したら救急車を呼びます。

2020年3月1日日曜日

マスクは必要?

WHOは健康な人がマスクをする必要はないし、マスクは新型コロナウイルスの感染予防に役立たないと言っています。健康な人がマスクをするからマスクが足りなくなります。本来は医療関係者と患者のみマスクをつけるべきです。ところが日本人は北海道のトップすらマスクをして記者会見をしました。人が集まる場所にはマスク着用でないと入れない所もあります。マスク不足は日本人の無知が原因です。細菌とウイルスの違いすら知らない人も多く、日本人が高校の生物で何を習ったのか大いに疑問です。

2020年4月1日追記
誰でもしゃべる時に飛沫をまき散らすので、たとえ健康に見える人でもマスクをするのは感染防止に役立つという意見があります。筆者もこれには同意します。マスクが医療関係者と患者に優先的に与えられるかぎり、無症状の人もマスクを使うのは意味があります。ただし普通の花粉用マスクでは10%ぐらいの飛沫がマスクをすり抜けるので、マスクに頼らずに人との距離を置くのが一番の感染予防となります。

2020年2月23日日曜日

The Silver Tsunami

「人口の中で高齢者が増えること」という意味です。高齢者を表すsilverと、それが津波のように押し寄せてくるという隠喩(metaphor)です。ミレニアル世代(the millennial generation)つまり1980年代から1990年代に生まれた人にとって、親やその上の世代は寿命が延びたために津波のように見えるという事です。このまま「シルバー津波」とすれば日本でも使えます。すると「高齢者を津波扱いするなんて」という声が聞こえてきそうです。でも無機的な「少子高齢化」よりも事の本質を表していると思います。着実にやってくる問題であり、この津波で被害を受ける(高齢者の年金と医療費を払う)のはミレニアル世代です。でもミレニアル世代が高齢化したとき、この世代の年金と医療費を払うはずの若者は大幅に不足しています。それが少子化の怖い所です。

2020年2月15日土曜日

町並みの劣化

無人の家は古くて壊れかかっている事が多く、町並みを汚しています。また閉店した古い店もシャッターに落書きされたり、汚れたガラスや看板をそのままにしているので、町並みを汚しています。町が老化するにつれて、こうした古い家や閉店した店が手入れされる事なく増えるので、町が汚くなります。日本のあちこちで、こうした町の劣化が進行しています。少子高齢化は町並みの劣化にも表れています。

2020年2月8日土曜日

スポーツ中継は寡黙でいい

日本のテレビでスポーツ中継を視ると、アナウンサーやレポーターがひっきりなしにしゃべっています。でも個人的にはもっと観戦に集中できるよう彼ら彼女らに寡黙になってほしいと思います。相撲の中継ぐらいの頻度でしゃべってくれれば十分です。例えばサッカーの試合なら、ボールを蹴る音とか観客のざわめきとかを聞きたいので、いちいちボールが渡った選手の名前を言わなくても十分です。主観的な解説も要りません。試合の前後やハーフタイムでたくさんしゃべるかわりに、試合中は寡黙になっていただけませんか。スポーツ中継の主役はあくまでもスポーツ選手なので、アナウンサーは脇役に徹してくれたらと思います。

2020年2月2日日曜日

海外雄飛と海外逃避

多くの日本人にとって日本以外の国で暮らすのはおおごとです。これを表す言葉が「海外雄飛と海外逃避」です。どちらも海外に行くことを大げさに捉えています。人が地方から東京に働きに来るのと、東京から他の国に働きに出るのとは本質的に同じ事です。よりよい仕事を求めて住む場所を変える当たり前の事です。ところが島国に住む日本人には海の外は「怖い」場所のようです。そもそも海の外がどういう場所かも知らないため、マスコミが報道するテロや事故のニュースに影響されています。当たり前の暮らしや安全な生活ではニュースにならないからです。死ぬ気でがんばれば、現地の言葉はすぐ使えるようになります。それが出来なきゃ生きていけないとなれば、誰だって必死で新しい言葉を覚えます。日本はチャンスの少ない国です。特に若者と女性にハンデがあります。人口が減る国に明るい未来はありません。となれば、海外で自分の可能性を試す事もぜひ考えて欲しいものです。留学やワーキング・ホリデーで他の国に暮らすのは、後で必ず人生の役に立つ事まちがいありません。

2020年1月25日土曜日

国の借金GDPの2倍

東京新聞の記事[^1]によると国の借金は18年度残高 GDPの2倍となっています。これは戦争末期水準と同じだそうで、「借金は結局、将来世代へのツケ回し。」との指摘もあります。長期金利がマイナスである事を利用して国債の発行が続き、日銀のひとり相撲となっています。本来これは国政を左右する与野党の対立点になるはずなのに、野党にも対案がないため両者から無視されています。国債の発行残高が増えると同時に少子高齢化が進む日本では教科書通りのインフレが起きません。2%のインフレを目標にする日銀はもはや打つ手がないので、今後も国の借金は増え続けるでしょう。平成と令和生まれが背負う借金に歯止めがかかりません。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201912/CK2019121702000155.html

2020年1月15日水曜日

エストニアを見習え

日本で確定申告をする時に使うIDとパスワードを税務署に取りに行きました。一度だけ本人確認が必要だという事で、実際に本人が運転免許証などを提示する必要があります。まずここから時代遅れですけど、百歩譲ってこれはいいとします。(民間は運転免許証の写真をスマホから送れば十分です。)次にA4紙に名前と住所と電話番号を書きます。これを担当者Aが運転免許証と照合して本人確認は終わり。目視のみなので、おそらく偽造した運転免許証でもばれません。番号札を渡されてしばらく待つと別の担当者Bが現れて、今度はパソコンに案内されます。ここでまたインターネットのフォームに自分の名前と住所と電話番号を打ち込まねばなりません。パソコンが使えないお年寄りには、担当者Bが代わりに入力するそうです。さらにパスワードもここで入力します。(このパスワードはパソコン上で見えるので、担当者Bにも読めます。)これが終わるとIDとして使える番号とパスワードが印刷された紙を渡されます。つまり名前と住所と電話番号とIDがここで登録されます。問題なのは名前と住所と電話番号を二度書かせる事です。最初に紙に書き、次にパソコンに打ち込みます。パソコンを使えない人のために最初に紙に書かせるのでしょう。それならパソコンを使える人には紙を省略できる方法があるべきで、そもそもパソコンではなくスマホで完結するようにシステムを設計すべきです。行政手続きをすべてオンライン化したエストニア[^1]では、同じ情報を二度入力する事はありません。パソコンとICカードリーダーを使う日本の確定申告は、今のスマホの時代に合っていません。本人確認はスマホで運転免許証の写真を撮って送り、同じスマホの電話番号にワンタイム・パスワードを送れば十分です。税務署に行かなくても確定申告ができるのがeTaxの利点なのに、わざわざパソコンとICカードリーダーを家に揃える人はいません。そもそも確定申告にはマイナンバーが必要なので、これで本人確認ができます。確定申告には運転免許証や保険証も要らないはずです。さらにマイナンバーカードというICカードをスマホのアプリ化する事も考えて欲しいものです。保険証として使えるなどマイナンバーカードを必要とする状況を増やせば増やすほど、マイナンバーカードを落としたり置き忘れたりするので、仮想カードとしてスマホに入れとけば安全です。

^1: https://tax.tkfd.or.jp/?post_type=article&p=619

2021年2月8日追記
どうやら本人確認を省略したようです。当然ですね。

2020年1月11日土曜日

グローバル人材とは

HRPro[^1]によれば「海外で活躍できる人材」となり、文部科学省によると「世界的な競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」と定義されています。一方カオナビ[^2]によると総務省はこれを「日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付けて様々な分野で活躍できる人材」と定義しています。さらに民間の人事からすると「自社のビジネスにおいて絡み合った問題を整理し、商談相手と良好なコミュニケーションを築きながら背景や環境を問わず結果を生み出せる人材」となります。どうやら「日本人としてのアイデンティティ」と「豊かなコミュニケーション能力」を持ち「様々な分野で活躍できる人材」が妥当なようです。平たく言えば「日本の役に立つ海外要員」です。

^1: https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=64
^2: https://www.kaonavi.jp/dictionary/global-human-resources/

2020年1月6日月曜日

日本のグローバル人材難

グローバル人材とは「日本の役に立つ海外要員」です。そうした人は日本に満足していないので海外で活躍します。言い換えるとグローバル人材とは日本に飽き足らない人材です。自分にとって日本にいるよりも海外に行った方がいいと思える人材です。もし安全で便利で豊かな日本よりも海外の方がいい点があるとすれば、それは日本にいては経験できない事があるという事です。海外の方が面白い仕事ができるとか、海外の方が給料が高いとか、あるいは海外経験がその後の日本での仕事に役立つという理由です。こうした理由なしに、日本に住む日本人がわざわざ海外に行くことはありません。つまり日本が住みよい国だと大部分の国民が思っている限り、日本でグローバル人材は増えません。インドのように優秀な人材が海外に流出する国には、国内の現状に満足していない若者が多いのです。もし日本が今後グローバル人材を増やしたいのであれば、かなり待遇を良くしないと無理でしょう。

2020年1月1日水曜日

福袋とBlack Friday

日本の元日の福袋セールとアメリカのBlack Fridayセールには共通点がひとつあります。それはセール開始前にお店の外に人が並ぶという事です。これだけオンライン・ショッピングが発達しても、お店が開店する前から並んでセールの目玉商品を買いたい人は減りません。お店も在庫処分と人寄せのためにセールのチラシを配り、年に一度のセールを宣伝します。一種のイベントなので、列に並ぶことに価値があると言ってもいいくらいです。元日ぐらいは百貨店も休んでいいと思う反面、これだけセールに人が来るなら従業員に特別手当を出してもいいから、元日に福袋セールをするのもオンライン・ショッピングと競争するために意味があるかなと思います。