2013年7月26日金曜日

超モグラ新幹線

日本で開発中のリニア新幹線は、騒音対策のため地上部分でもコンクリート製の土管の中を走ると新聞に出ていました。つまりリニア新幹線とは超モグラ新幹線です。真っ暗な土管の中を運転手がいないリニア新幹線が走る姿を想像すると、自分はいったいそんな乗り物に乗りたいのだろうかと考えてしまいます。今まで国民の大部分は、今の新幹線をより速くしたものがリニア新幹線だと単純に考えてきました。でも騒音対策や安全性を考えると実際には乗客は外を見る事もできず、暗いトンネルの中をひたすら疾走する細長い乗り物が超リニア新幹線というものになりそうです。東京・大阪間の移動に3時間かかるものが1時間で済むというのが売りですが、その分お値段は高くなります。そもそも人口が減少する日本で、十分な採算が取れる乗客がいるのか疑問です。そこにきて超モグラ新幹線では観光客も期待できません。リニア技術を海外に輸出するために国内で実証する必要があるのは分かります。でもほとんどがトンネルの中を走る超モグラ新幹線に、高いお金を払ってまで皆さんは乗りたいですか。東京・大阪間を移動せずに仕事ができる仕組みを作るほうが、余分なエネルギーも使わずに済み、仕事のコストも安く押さえられると思うのはマサだけでしょうか。リニア新幹線がコンコルド旅客機のような運命をたどらない事を切に願います。

2013年7月20日土曜日

英語で話せばグローバル?

最近よく見かけるこの手の記事にはたいてい「英語より日本語が大事」という当たり前の事しか書いてありません。日本で生きて行く限り日本語は一番大事な基礎能力です。日本語ができるのは当然とした上で、グローバル経済で勝つには英語を話す事が必要だというのがマサの意見です。またこの手の記事ではグローバルという言葉がちゃんと定義せずに使われています。グローバル化するのは経済であって人ではありません。日本を始め多くの国が物や知識の貿易を中心とする経済で利益を得ています。世界規模での適材適所が起きるのがグローバル化した経済の特徴です。日本語しか使えない人は日本で暮らし、人口の減少とともに小さくなる日本で生きることになります。英語も使える人は日本以外で活躍する事ができるので、自分をより高く買ってくれる国で働く事ができます。サッカー選手で言えば香川選手や本田選手の生き方です。どちらが日本経済の規模拡大に役立つかは明らかでしょう。むろん英語さえできればグローバル経済で競争に勝てるとは限りません。でも英語が出来なければグローバル経済に参加する事すらできません。英語は必要条件であって十分条件ではありません。グローバル経済では世界レベルで戦える人とそうでない人で所得に大きな差がつきます。またコンピューターの発達も中間層を減らす方向に働きます。冷静に考えれば、英語を避けていては日本に明るい未来はないと誰でも分かるはずです。国内でガラパゴスのように進化の袋小路に進むか、それとも広い世界で新しい市場を見つけて成長するかは個人の好みです。ただし成長しなければ他の国に経済競争で負けます。農業でも工業でも金融でもそれは同じです。現状を維持したければ成長しなければなりません。グローバル経済では誰もが日本代表プレーヤーです。公務員のように利益を生まない労働者ばかりが増えると、ギリシャのように国が破綻します。英語を道具として使えない人が自己満足のために書く記事を鵜呑みにしていると、とんでもない事になります。英語は読み・書き・パソコンの次に使う道具です。サッカーと同じく練習して体で覚えます。

2013年7月12日金曜日

技能実習生

日本の技能実習生という制度はもうやめませんか。もともと賃金が安くて日本人の希望者がない仕事に、海外の貧乏人を連れてきて働かせるのは現代の奴隷制度といっても過言ではありません。アメリカの場合、そうした仕事には不法移民が就いています。メキシコと陸続きですから不法移民は後を断ちません。またそうした人たちに依存している農業などの産業があることも確かです。でもその結果強盗や殺人などの犯罪が増え社会全体としてはマイナスの収支になっています。そうした現代の奴隷を使わないと採算が取れない仕事は日本でやること事態が間違いです。借金までして日本に来ているので、そうした人たちは簡単に仕事をやめることができません。建前は実習でも本音は出稼ぎです。言葉もわからない異国でひとりで働くのは心細いものです。言葉がわからないと大切な事を誤解する危険もあります。技能実習生制度は日本の恥です。本当に技能を教えたければ、外国に技能学校を作ればいいのです。

2013年7月5日金曜日

マザーズ・ルーム

マサが今勤めている会社には、マザーズ・ルームというカギのかかる小部屋があります。これは乳飲み子を持つ母親が、自分の母乳をしぼって持参した容器に貯めるための部屋です。会社には各階に社員の持ってきた弁当を入れておく冷蔵庫もあり、家に帰るまで母乳をそこで冷蔵することができます。出産後半年から1年は母乳で育てることが望ましいので、働きながら子育てをする女性には必要な部屋です。以前マサが勤めていた会社だと、出産の前日まで働いていた強者の女性エンジニアもいます。こうした環境を実現するには法律による強制と、男性を含めた社会の理解が必要です。子供は国債という借金を背負い、あなたが受け取る年金を稼いでくれる存在です。子供の数が減る国に未来はありません。あなたの会社にマザーズ・ルームはありますか。大人の仕事は次世代により良い社会を残すことです。子供の数が減る社会は、決して良い社会ではありません。