2017年8月23日水曜日

皆既日食2017

カリフォルニアのすぐ北にあるオレゴン州で皆既日食が観られるとあって、一年前から宿を予約して週末にオレゴンに行ってきました。筆者にとって生まれて始めての皆既日食は本当に素晴らしい体験となりました。ただ残念なことにカメラではそのすべてをお伝えすることができません。プロの撮った写真は確かに肉眼で観た太陽に近いけれど、やっぱり違います。黒い太陽の周りに広がる白い糸のようなコロナを写真では表現できません。以下の短いビデオは筆者が携帯で撮ったものです。太陽は露出過多になり、実物よりも明るく写ってます。目の感度が昼間のまま周りだけ夜になるので、実際にはもっと暗い空に太陽が浮かんで見えます。双眼鏡で赤いプロミネンスもしっかり見えました。人間の目は見える明るさの範囲がカメラより広いという事ですね。1分以内に昼から夜に変わります。全方向に夕焼けが出現する不思議な景色です。

https://youtu.be/_PMEviqGOqA

2017年8月15日火曜日

アメリカの宅配事情

アメリカの場合、宅配業者は届け先が不在ならどんどん玄関先に配達した箱を置いていきます。よほど高価なものでないかぎり受け取りのサインは要らないので、再配達は要りません。また郵便の場合は、不在だと箱のかわりにピンクの紙を置いて受取人に郵便局まで取りに来させるので、やはり再配達は要りません。このため郵便局は土曜日も開いています。さらにアパートやマンションだと宅配ボックスがあるので、ある程度の大きさなら宅配ボックスに入ります。自分の勤め先の会社のサービスとして、会社に配達してもらって会社で受け取るという事もできます。再配達が必要になるのはパソコンなど高価な物を注文した時で、この場合はFedexに電話して受け取りの日時を調整します。ふだんの通販で再配達が必要になる場合はありません。

2017年8月12日土曜日

日銀の時間稼ぎ

日銀が2%物価目標の達成時期をまた1年遅らせ、2019年度ごろと発表しました。オオカミ少年の物語を思い出すまでもなく、もう世間の関心は日銀の物価目標から離れています。基本的に日銀のやっている事は時間稼ぎです。お札を刷って銀行から国債を買う事で日本に出回る円の量を増やし、インフレ期待を煽りました。その一方で昨年からは国債の10年物の利率をゼロパーセントに誘導するという方法で、国債の利払いを抑制しています。国債発行残高は着実に増えているので、政府の赤字財政を日銀が間接的に支えている構図です。国債の利率がゼロだと銀行の預金利率もほぼゼロとなり、それにつられて物価も上がりません。つまり日銀はあえて矛盾した施策をやっているわけで、それは政府に時間を与えるためです。この間に消費税を上げて社会保障費を減らす事ができれば日本の成長期待が上向きます。ところが2年ごとに選挙がある日本では、落選が怖くて不人気な政策を実行できません。高齢化による人手不足を補うため賃金の上昇が続く一方、コストの増大に耐えられない企業はAIやロボットを使って雇う人の数を減らそうとします。こうして神風が吹くのを待っている間にも、日本の基礎体力は確実に落ちていきます。

2017年8月5日土曜日

やる気は最低の日本社員

読売新聞の記事[^1]にあるように、日本の会社員のやる気は世界の最低レベルです。それでも日本のGNPはそれなりに高いので、やる気とGNPに直接の関係はなさそうです。筆者はむしろこのやる気の低さが生産性の低さにつながり、それが日本の労働時間の長さを生んでいるのかなと思います。日本はご存じのように就職ではなく就社なので、本人の希望と実際の仕事が一致する事は稀です。つまりほとんどの会社員はお金のために働いているので、仕事へのやる気が低いのは当然とも言えます。アメリカの真似をしていれば食べられた時代が終わり、お手本がない時代にやる気の低い社員ばかりでは会社は傾きます。過去の成功体験を単に模倣するだけでは売り上げは伸びません。日本の雇用慣習はもはや賞味期限切れなのです。時代の変化に対応するには、終身雇用を止めて人が転職しやすい雇用体系にする必要があります。手切れ金による解雇の容認と、年齢(生年月日)や性別、家族構成など本人の仕事の能力以外での差別を禁止する法律が求められています。

^1: http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170714-OYT8T50014.html?page_no=1