2011年4月8日金曜日

建前と本音

アメリカ人にも建前と本音はあります。でも日本の人と比べると、建前と本音の距離がはるかに近いように思います。本音に近いところで生きている人が、とくにマサの身の回りには多いようです。自由を求めて海を渡った人が作った国ですから、自由に物を言う事は大事なことだとされています。日本の会社に勤めていた時に、会議で建前しか言わない人がいると何も決まりませんでした。シリコンバレーの会社で建前を振りかざすと確実に嫌われますし、まずそうした人はマネジャーになれません。日本も会議で本音だけ話すようにすれば意思決定の速度がぐっと速くなること請け合いです。もちろん本音を話すには勇気が要ります。日本人は聖徳太子いらい隣の人と和をもって接するのが良いとされていますから、事を荒立てるよりは穏便に何も決めない会議となりがちです。全員で責任を負うというのは、結局誰も責任を負わないということです。IT業界という意思決定の速度が一番大事な業界にいると、沈んで行く企業はやはり意思決定が他より遅いように思います。人間年を取ると保身に走り建前をかざすようになりがちですが、ここでは職業上の欠点となります。日本の会社は、こうした本音で勝負するアメリカの会社と戦っているのですから、建前中心の議論では意思決定の速度で負けてしまいます。会議は建前でなく本音を言う人だけで議論しましょう。すべての意見には前提があるので、もし納得できない意見があればその前提を確かめましょう。アメリカ人と仕事をするコツは誠実であることです。建前と本音という2枚舌をもっていると誠実であるとは見られません。客観的なデータと人の意見を区別し、議論には本音で望む、そうすればアメリカは日本以上に仕事をしやすい環境であるとマサは思います。