2020年9月28日月曜日

7payとドコモ口座

本人確認が不十分でお金を盗まれたのはドコモ口座に限りません。2019年に始まった7payでも同じで、電子メールとパスワードを盗まれると勝手に送金されてしまいます。不正が発覚してすぐに7payはサービス停止に踏み切りました。でも今のところドコモ口座は続いているので、口座番号・暗証番号・生年月日をフィッシングで盗まれた人は、誰でもドコモ口座経由でお金を盗まれる可能性があります。フィッシングに引っかかった自覚がない人は、今でも自分の暗証番号を変えずに使っているでしょうから、これからも被害は起こりえます。口座作成時の本人確認は法律で必須となっており、なぜ携帯電話番号や身分証明書なしでドコモ口座が作れるのか理解できません。せめて7payがサービス停止になった2019年9月に、ドコモ口座も本人確認を強化すべきでした。携帯電話を使った2段階認証や運転免許証等による本人確認のないオンライン口座は、犯罪防止のため法律で使用禁止にする必要があります。

2020年9月19日土曜日

なぜ日本でデジタル化が進まないか

デジタル化を進めて仕事の効率を上げると、組織で人が余ります。ところがメンバーシップ型の行政や企業では、余った人をクビにできません。ここは筆者が2005年に経験した時から何も変わっていません。とある日本企業に購買システムを売り込んだ時、「このソフトを使えば御社の人件費が10人分浮きますよ」と言うと、相手から「その余った10人をクビにできないから」と断られた事を思い出します。社内失業者を増やすぐらいなら、仕事の効率など上げなくて良いと思う管理職がいる限り、日本のデジタル化は進みません。「デジタル化=合理化」なので、配置転換やレイオフで人を減らすのが効率化です。さらにジョブ型雇用なら「手切れ金」と引き換えに人を解雇できるので、人が余っている会社から足りない会社に移り、社会全体として効率化できます。つまり、なぜ日本でデジタル化が進まないか、それはメンバーシップ型の行政や企業で余った「正社員」をクビにできないからです。

2020年9月12日土曜日

紙はやめてくれ

国税の申告はやっとスマホからできるようになりました。でも地方税はまだできません。とにかく紙とハンコです。昭和の頃と同じ事をやっています。今後増税が避けられない日本で、行政の合理化は必然です。紙をウェッブ化するのではなく、スマホを前提にIT化して下さい。スマホを持ってない人には役所に来てもらい、公務員が役所のパソコンで手続きを手伝います。パソコンの操作ができない人には、紙にかいてもらうか公務員が聞き取って代わりに入力します。紙はあくまでも最後の手段です。時間とともにスマホを使う人の割合が増えるので、いずれ紙はなくなります。紙を使った手続きは例外として扱い、将来の多数派にとって便利なシステムを設計しましょう。

2020年9月5日土曜日

自転車と列車

アメリカの通勤列車には、自転車を持ち込める専用車両が付いている事があります。そうした車両はよく先頭と最後尾にあり、自転車をそのままの形で車両に持ち込んで、中の柵にフックで固定できるようになっています。サドルの下に黄色いラベルを付けている自転車もあり、そこには降りる駅の名前を書いておきます。こうする事で、後から来た人が自分の自転車を柵に着けるとき、すでにそこにある自転車に書いてある駅の名前を見て、前の人が降りるときに邪魔にならない場所を選ぶことができます。アメリカのプラットホームには改札がないので、自転車通勤と列車通勤を組み合わせるのが簡単です。残念ながら日本では、折りたたみ自転車ですら混雑時には列車に持ち込めません。自転車専用車両の構造はいたって簡単で、座席を取り外して柵を付けただけです。日本で自転車専用車両を走らせる日が来るのはいつの事でしょう。