2018年4月29日日曜日

日銀の白旗

日銀がついに年間の物価上昇率2%という目標[^1]を取り下げました。日銀がインフレを起こすという、おかしな目標を立てて始めた異次元の大量緩和に限界が見えたという事です。世の中に出回る国債をほぼすべて日銀が買い取るという異常な状況は長くは続けられません。発行された国債の過半数を日銀が所有するという事態は、日銀としても避けたい[^2]のでしょう。日本のような人口が減る国でインフレを起こすのは無理ですし、そもそもインフレを起こして景気が良くなる事などありません。大量緩和には円安を作り出すという隠れた目的もあるので、今すぐには止められません。でも東京オリンピックの建設特需はもうすぐ終わり、他に日本で需要を生み出す機会は見当たらないので、以前のデフレの経済に戻ります。いかに上手に縮むかというのが、人口減少日本の本当の課題なのです。

^1: https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042700909&g=eco
^2: https://www.asahi.com/articles/ASK9N351NK9NULFA006.html

2018年4月15日日曜日

変われない日本の象徴

日本の自家用車はオートマ車が過半数を占めています。それなのに右足でアクセル、左足でブレーキという両足運転を教習所が採用しないのはなぜでしょう。特にAT限定免許なら両足運転を教えない理由がありません。両足運転ならブレーキと間違えてアクセルを踏むという事故も防げます。筆者には、これが「変われない日本」の象徴に見えます。合理的な判断ができない理由は何でしょう。制度を変えると何か問題が起きたときに変えた人の責任になるからでしょうか。今の制度が生む問題は、その制度を変えない人の責任です。役所ではなく立法府である議員が動かねばなりません。何もしなければ、高齢化とともに「ブレーキと間違えてアクセルを踏む」という事故は増え続けます。

2018年4月2日月曜日

自動運転はまだ先の話

自動運転の車が事故を起こした時に誰が責任を取るかは、まだ法律上決まっていません。建前として今の自動運転はあくまでも運転支援であり、車には免許を持った人間が責任者として運転席に座っている必要があります。自動運転の試験中に死亡事故を起こしたウーバーは、おそらく会社と運転者の両方が責任を取ることになるでしょう。自動運転は人間の運転より安全でなくては意味がありません。IT業界は自動運転の実用化を急いでいます。でも人間の運転より安全な自動運転はまだまだ先の話です。