2017年9月20日水曜日

さらに国債を増やす日本

日銀が2%の物価上昇を諦める中で、今度は政府が2020年度のプライマリー・バランスという目標を引っ込めました。つまり国債を増やせるだけ増やして子供や孫への借金を増やしたあげく、消費税増税によって増える税収を国債を減らす事に使うのではなく、選挙で反対の少ない「教育費の無料化」に使うという話です。今まで日本はどちらかと言うと「アリとキリギリス」のアリの生き方をする国だと思っていたのに、こうなるとキリギリスの生き方をする国になったかとガッカリです。人口が増えるアメリカと同じ事をやっても、人口が減る日本はアメリカのような経済成長はできません。増税と支出削減を同時にやって累積赤字を減らさないと、日本の将来に希望を持てない若者が増えるだけです。借金まみれの日本を子孫に残すのは、今の大人が無責任だからです。

2017年9月9日土曜日

第一世代の移民

アメリカの強みは移民のハングリーさにあります。アメリカに来てすぐの移民は第一世代の移民と呼ばれ、なんらかの理由があって祖国からアメリカに来た人たちです。戦争、迫害、弾圧、貧困など命の危険を感じて祖国を去る人は昔も今も変わりません。こうした人たちは言葉に不自由しながらも、アメリカで自立するために死ぬ気でがんばります。第一世代の移民に独特のこのやる気は貴重です。彼らが経済的に成功して子供を大学にやると、このやる気はそこで失われます。第二世代はもう言葉にも不自由せず自己認識も十分にアメリカ人なので、移民特有のハングリーさはもうありません。つまり移民による経済の活性化は一世代しか続かないので、アメリカは常にある程度の移民を必要としています。

2017年9月1日金曜日

日食の混雑から学んだ事

オレゴンの日食旅行には実はおまけが付きました。帰りの高速道路がめちゃくちゃ混んだため、なんと予定の飛行機に乗り遅れてしまったのです。そのためポートランドにさらに一泊して、ロス経由で6時間かけて帰る始末。これだけ道が混むとグーグル、アップルやウェイズの地図アプリはまったく役に立ちません。高速道路で2時間かかるとアプリは言うのに、渋滞のため6時間かけてもまだ飛行場には着きませんでした。明らかに過去のデータに頼るAIの限界です。またオレゴン州にとっても史上始めての混雑だったと思います。ただいつも我々が信用して使っている地図アプリなので、人間の方が自分の頭で判断する事を止めていました。ラジオで言っている混雑状況とアプリが言っている予想到着時刻が矛盾した場合、ラジオで言っている事を信じるべきなのです。いつもAIに頼るのではなく、いつAIを使うのを止めるかを考えるのも人間の責任です。今回は自分の判断力がアプリのせいでかなり衰退している事に気が付いた旅行でした。こうした地図アプリは普段は便利でも、天変地異や皆既日食のような大きな事件が起きると頼りにならないという事がよく分かりました。