2017年11月18日土曜日

日本がなくなる

林修先生おすすめの「未来の年表」という本を読んだ事がありますか。副題にあるように「人口減少日本でこれから起きること」が年表の形で書いてあります。人口の推移は移民に門戸を開かない限りほぼ予測できるので、この本にある事はまず間違いなく起きるでしょう。筆者にとって衝撃的だったのは、日本の人口減少はもはや阻止できないという事実です。これは子供を産む女性の減少が原因です。ひとりの女性が生む子供の数が平均で1・2人と少ない上、女性の数そのものが減っています。この結果指数関数的に日本の人口が減っていくのです。東京でオリンピックが行われる2020年ですでに女性の過半数が50歳以上になります。2025年には東京都の人口も減り始めます。いずれ日本人がみな死に絶えて日本人がゼロになるまでの時間すら分かっています。もちろんその前に日本は外国に乗っ取られるでしょうけど、今の若者はこうした現状をどれだけ分かっているでしょうか。人口の減少は労働者と消費者の減少につながり、国力を減らします。いくら自衛隊があっても、入隊する若者がいなければ日本は守れません。残り少ない老人ではなく、未来がある若者が考えなければいけない問題です。

2017年11月10日金曜日

博物館にもっと英語を

日本滞在中に上野の科学博物館に行ってきました。特別展のアンデス文明展は及第点、常設展は落第でした。いえ展示内容ではなく説明に英語があるかどうかという話です。上野の博物館なら外国人が来るのが当たり前、それなのに展示の説明が日本語のみで、あれでは外国人はがっかりです。今の科学博物館は旧館で日本の地質や動物を、新館でそれ以外の展示をしています。日本の地質や動物について知りたい外国人が旧館に来ても、説明が日本語だけだと何の助けにもなりません。展示の説明を英語でも表示すると海外からのお客が増えるだけでなく、日本人にとって英語の勉強にもなります。上野の博物館は日本を代表する知識の館です。ぜひ英語の説明を完備して下さい。

2017年11月6日月曜日

9月の実質賃金0.1%減

日経によると日本の実質賃金は4カ月連続でマイナス[^1]だそうです。巷では景気が良いような話も聞く一方で、労働者の実質賃金は下がる傾向があります。これには非正規労働者の増加という面と格差の拡大という面があります。非正規労働者の増加が源で、格差の拡大がその結果です。日銀が大量にお札を刷って国債を買ったため、政府の思惑通り円安になりました。円安は輸出額の増加と輸入物価の上昇をもたらし、一時的に「景気が良い」ような錯覚を日本国民に与える事に成功しています。しかし実質賃金が上がらなければ労働者の生活は楽になりません。日本で株高の恩恵を受けているのは一部の投資家のみで、大部分の国民には大量の国債がツケとして残されています。日本のような急激に人口が減少する国では「いかに上手に縮む」かが問われるのに、既存の経済学にはその答えがありません。それは「人口が時間と共に増える」というのが経済学の前提になっているからです。もし日本人が経済学でノーベル賞を取りたければ、世にも稀な人口減少下の経済をきっちり研究すると良いでしょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23178360X01C17A1EAF000/