2020年1月25日土曜日

国の借金GDPの2倍

東京新聞の記事[^1]によると国の借金は18年度残高 GDPの2倍となっています。これは戦争末期水準と同じだそうで、「借金は結局、将来世代へのツケ回し。」との指摘もあります。長期金利がマイナスである事を利用して国債の発行が続き、日銀のひとり相撲となっています。本来これは国政を左右する与野党の対立点になるはずなのに、野党にも対案がないため両者から無視されています。国債の発行残高が増えると同時に少子高齢化が進む日本では教科書通りのインフレが起きません。2%のインフレを目標にする日銀はもはや打つ手がないので、今後も国の借金は増え続けるでしょう。平成と令和生まれが背負う借金に歯止めがかかりません。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201912/CK2019121702000155.html

2020年1月15日水曜日

エストニアを見習え

日本で確定申告をする時に使うIDとパスワードを税務署に取りに行きました。一度だけ本人確認が必要だという事で、実際に本人が運転免許証などを提示する必要があります。まずここから時代遅れですけど、百歩譲ってこれはいいとします。(民間は運転免許証の写真をスマホから送れば十分です。)次にA4紙に名前と住所と電話番号を書きます。これを担当者Aが運転免許証と照合して本人確認は終わり。目視のみなので、おそらく偽造した運転免許証でもばれません。番号札を渡されてしばらく待つと別の担当者Bが現れて、今度はパソコンに案内されます。ここでまたインターネットのフォームに自分の名前と住所と電話番号を打ち込まねばなりません。パソコンが使えないお年寄りには、担当者Bが代わりに入力するそうです。さらにパスワードもここで入力します。(このパスワードはパソコン上で見えるので、担当者Bにも読めます。)これが終わるとIDとして使える番号とパスワードが印刷された紙を渡されます。つまり名前と住所と電話番号とIDがここで登録されます。問題なのは名前と住所と電話番号を二度書かせる事です。最初に紙に書き、次にパソコンに打ち込みます。パソコンを使えない人のために最初に紙に書かせるのでしょう。それならパソコンを使える人には紙を省略できる方法があるべきで、そもそもパソコンではなくスマホで完結するようにシステムを設計すべきです。行政手続きをすべてオンライン化したエストニア[^1]では、同じ情報を二度入力する事はありません。パソコンとICカードリーダーを使う日本の確定申告は、今のスマホの時代に合っていません。本人確認はスマホで運転免許証の写真を撮って送り、同じスマホの電話番号にワンタイム・パスワードを送れば十分です。税務署に行かなくても確定申告ができるのがeTaxの利点なのに、わざわざパソコンとICカードリーダーを家に揃える人はいません。そもそも確定申告にはマイナンバーが必要なので、これで本人確認ができます。確定申告には運転免許証や保険証も要らないはずです。さらにマイナンバーカードというICカードをスマホのアプリ化する事も考えて欲しいものです。保険証として使えるなどマイナンバーカードを必要とする状況を増やせば増やすほど、マイナンバーカードを落としたり置き忘れたりするので、仮想カードとしてスマホに入れとけば安全です。

^1: https://tax.tkfd.or.jp/?post_type=article&p=619

2021年2月8日追記
どうやら本人確認を省略したようです。当然ですね。

2020年1月11日土曜日

グローバル人材とは

HRPro[^1]によれば「海外で活躍できる人材」となり、文部科学省によると「世界的な競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」と定義されています。一方カオナビ[^2]によると総務省はこれを「日本人としてのアイデンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付けて様々な分野で活躍できる人材」と定義しています。さらに民間の人事からすると「自社のビジネスにおいて絡み合った問題を整理し、商談相手と良好なコミュニケーションを築きながら背景や環境を問わず結果を生み出せる人材」となります。どうやら「日本人としてのアイデンティティ」と「豊かなコミュニケーション能力」を持ち「様々な分野で活躍できる人材」が妥当なようです。平たく言えば「日本の役に立つ海外要員」です。

^1: https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=64
^2: https://www.kaonavi.jp/dictionary/global-human-resources/

2020年1月6日月曜日

日本のグローバル人材難

グローバル人材とは「日本の役に立つ海外要員」です。そうした人は日本に満足していないので海外で活躍します。言い換えるとグローバル人材とは日本に飽き足らない人材です。自分にとって日本にいるよりも海外に行った方がいいと思える人材です。もし安全で便利で豊かな日本よりも海外の方がいい点があるとすれば、それは日本にいては経験できない事があるという事です。海外の方が面白い仕事ができるとか、海外の方が給料が高いとか、あるいは海外経験がその後の日本での仕事に役立つという理由です。こうした理由なしに、日本に住む日本人がわざわざ海外に行くことはありません。つまり日本が住みよい国だと大部分の国民が思っている限り、日本でグローバル人材は増えません。インドのように優秀な人材が海外に流出する国には、国内の現状に満足していない若者が多いのです。もし日本が今後グローバル人材を増やしたいのであれば、かなり待遇を良くしないと無理でしょう。

2020年1月1日水曜日

福袋とBlack Friday

日本の元日の福袋セールとアメリカのBlack Fridayセールには共通点がひとつあります。それはセール開始前にお店の外に人が並ぶという事です。これだけオンライン・ショッピングが発達しても、お店が開店する前から並んでセールの目玉商品を買いたい人は減りません。お店も在庫処分と人寄せのためにセールのチラシを配り、年に一度のセールを宣伝します。一種のイベントなので、列に並ぶことに価値があると言ってもいいくらいです。元日ぐらいは百貨店も休んでいいと思う反面、これだけセールに人が来るなら従業員に特別手当を出してもいいから、元日に福袋セールをするのもオンライン・ショッピングと競争するために意味があるかなと思います。