2013年4月26日金曜日

戦争より国産品

尖閣諸島の問題は軍事力で解決するものではありません。貴方は自分の命をかけて尖閣諸島を中国政府から守る必要があると思いますか。軍事力による解決を言い出す人は、自分では前線に行かない上層部の人間です。でも実際に命をかけて戦争をするのは、貴方や私のような一般市民です。あの島に貴方の命をかける価値がありますか。それよりむしろ中国政府に対しては不買運動の方が効果的です。中国製品を日本が買わなければ中国政府は困ります。一般市民が命をかけずに中国政府に自分の意思を伝える方法は、中国製品の不買運動が最も効果的です。日本の貿易赤字は対中国が大半なので、貿易収支の改善というおまけも付きます。ユニクロ、ダイソーなど中国製品で儲けた会社にはお気の毒ですが、安い中国製品ではなく国産品を買えば良いのです。日本人が日本人の作ったものを選んで買うのに、他国から文句を言われる筋合いはありません。アメリカでも「バイ・アメリカン」運動をやってます。戦争を選ぶか国産品を選ぶかは自分で決めることができます。できるだけ日本製を買いましょう。それが中国との戦争を避ける道です。

2013年4月20日土曜日

サービスとコスト

サービスと言うと日本ではタダという意味になります。これは困った誤解です。というのは、serviceという元の英語にタダという意味は無いからです。旅館に泊まると奉仕料を請求されます。英会話学校や旅客運送業、携帯電話やインターネットはサービス業です。基本的に第3次産業はすべてサービス業です。お客が満足すればサービス業が成立します。すべてのサービスにはコストがあり、タダのサービスなど存在しません。たとえば銀行のATM手数料はATMネットワークを維持するために払っています。アメリカだと10万円程度の残高を維持すれば、自行のATMなら24時間タダで使える所がほとんどです。そのかわり夜間や休日にATMが故障しても、次の営業日になるまでは誰も修理に来ません。サービスにはコストがかかるので、夜間や休日に行員を待機させる代わりに客は次の営業日まで我慢します。急ぐ時は他店のATMを使えばいいので、誰も文句を言いません。サービスのレベルとコストの釣り合う点で妥協しています。夜間や休日のATM手数料に不満を感じているお客は多いので、日本でも今後はこの方向に進むでしょう。ただし、そのためには銀行もお客にATMのコスト構造をちゃんと説明する必要があります。コンピュータ化された口座の維持にはコストがかかり、ATMネットワークの維持にもコストがかかります。サービスはタダではないという世界の常識が、日本の常識になるのはいつでしょうか。

2013年4月13日土曜日

科学と技術

皆さんご存知のように科学と技術は違う物です。サイエンスとテクノロジーです。このふたつをごっちゃにしてはいけません。科学はすぐにお金になりません。人類の知識がとりあえず増えるだけです。その科学をお金に変えるのがテクノロジーです。すぐにお金にならないからといって科学の研究を止めたら、人類の進歩はそこで止まります。日本語だと科学技術とひとくくりにされるので、いつもこの誤解がつきまといます。科学・技術と間に点をいれるのが正しい表記です。ノーベル賞は科学の進歩に対する名誉賞です。お金にならないので、かわりにノーベルさんの遺産から利子を分けてもらいます。昔は超お金持ちがいて科学の進歩にお金を使いました。今はそうした超お金持ちはアラブの産油国にしかいないので、アメリカでも日本でも税金で科学を支えています。大学に税金を投入するのはそれが理由です。では大学はお金にならない研究ばかりしていていいかというと、そうもいきません。大学への補助は減る一方なので、大学も企業と組んで技術に手を出さなくてはなりません。大学の役割は教育と研究です。科学と技術の両方が研究の対象になります。技術はお金になるかどうかで評価できますが、科学には別の評価軸があります。波及範囲、独創性、先進性などです。政治家は科学と技術にそれぞれ別の目的があること理解する必要があります。

2013年4月6日土曜日

日本映画と字幕

日本映画を海外市場に売る場合、相手国の言語の字幕がないと売れません。日本語の字幕は当然として、そのほか中国語、韓国語、英語、フランス語、スペイン語などを付ける必要があります。ハナから海外市場を諦めているかのように、字幕を付けずにDVDやBDを作るのはもったいない事です。リージョン・コードは複数付けられますし、半年後に販売される映画ならリージョン・コードがALLでも問題ありません。アメリカの映画は最低でも英語、フランス語、スペイン語の字幕が付きます。さらにそれらの吹き替えまで入っている映画もあります。もちろんアメリカ国内にはスペイン語の需要がありますし、となりのカナダにはケベックのようなフランス語圏があるので、3カ国語の字幕を付けるには大きな商売上の利点があります。でも日本もそれは同じです。もし日本映画を他の国に売りたいならば、相手国の言語の字幕を付けるのは当然です。ひとつのDVDやBDを日本だけでなく他の国にも輸出できれば、より大きな市場が狙えるとは思いませんか。日本映画を世界に広めるには、まず日本語、中国語、韓国語、英語、フランス語、スペイン語などの字幕を付けましょう。その結果日本に興味を持つ人が増えれば、日本に旅行に来る人も増えるので日本の観光業にプラスとなります。なお日本語の字幕は耳が聞こえない日本人だけではなく、日本語を学習する外国人にも役立ちます。