2015年8月22日土曜日

たったの2000億円

2020年の東京オリンピックに向けて建設中の新東京国立競技場は、その建設費が当初の見積もりより2000億円高くなるのが問題で計画が白紙に戻されました。日本では年金に税金を年間10兆円も投入しているので、その1%を二年間だけ年金受給者に我慢してもらえば2000億円になります。国民年金の受給額の約半分が税金から出ているので、国民年金の受給額でいえば年間0・5%にあたります。せっかく画期的なデザインを選んだのに、たったの2000億円をケチるために情けないデザインの競技場になるとしたら残念です。言いかえると、年金に流用している年間10兆円の税金はそれほど大きな金額だということです。

2015年8月15日土曜日

プレミアム商品券の愚

去年11月の「アベノミクス失敗」ブログで商品券の形で税金を浪費するのは止めて欲しいと書きました。でも日本の各自治体ではプレミアム商品券が大流行のようで、これほどアイデアのない人たちに今の地方政治を任しているとは情けない限りです。税金でプレミアムを付けた商品券を出しても何も変わりません。その税金は貯金に回るだけで、消費の先取りが終わると元の木阿弥です。小渕恵三首相もむかし税金で一人2万円の商品券を出しました。その結果この政策には意味が無いと数字で証明されたのに、懲りずにまたやるのは愚かとしか言いようがありません。自分が払う税金じゃないから気にしないのでしょうか。まとめて給付型奨学金にした方が日本の将来には良かったのに本当に残念です。

2015年8月13日木曜日

IT後進国

これは日本の事です。例えば医者のカルテ。アメリカだとその地域を担当する医者のネットワークがあって、自分の過去の病歴がどの医者にいっても一目瞭然です。今どんな薬を処方されているかも分かるし、前回どの医者にかかって、どんな治療をしたかも医者のパソコンで分かります。日本の国民健康保険は赤字なのに、こうした合理化ができないのはなぜでしょうか。別の例で言えば、税金の申告、自動車免許の更新、株主としての不在者投票も簡単にウェブでできます。時間の節約にもなるし、電車賃もかかりません。ネットを使えば世の中の無駄を減らせるのに、なぜやらないのかいつも不思議です。選挙だってもうネットでできるのに、いつまでたってもやらないのは理解できません。来年からマイナンバー制度が始まるので、これを機会に海外からでもネットで投票できるようにしてほしいものです。

2015年8月1日土曜日

不毛な酒税

筆者はビール好きです。それもエール系の凝ったビールが好きです。アメリカだとビールは種類が多く、価格も安いので平均して小瓶を毎日一本飲んでいます。日本の酒税はビールにやたら高い税金をかけていて、なんと値段のほぼ半分が税金です。なんでも日露戦争の時に贅沢品であったビールに高い税金をかけたとか。わざわざ冷やして飲むなど、ビールはかつて富裕層向けの飲み物だったのですね。それから100年あまり経ってビールは庶民のささやかな楽しみとなりました。それでも酒税はこのところ毎年税収が下がっています。お酒を飲む人が減ったことと、税金の安い第3のビールが増えていることが原因です。ビールだけに偏った税金をかけるからこうしたひずみが起きます。一方でビール業界の海外進出は遅れており、酒税のかからないビールの輸出は伸びていません。本来お酒は嗜好品ですから税金をかけるのは分かります。そこでお酒の種類ではなく、アルコールの量に応じた税金をかけることを提案します。つまりアルコール分6%のビールには6%の酒税をかけ、アルコール分15%の清酒には15%の酒税をかけます。これは合理的な税金のかけ方です。こうすることで日本のビール業界は無駄に税金逃れのビールもどきを造らずに済み、そのかわり海外マーケットへの積極的な投資ができます。