2016年6月26日日曜日

将来が楽しみなハッカー少年

こちらのニュース[^1]によると、日本にも高い能力をもった若いハッカーがいるようです。まだ高校生ということで、ぜひ周りの大人が正しく世の中のためになる方向にこの少年を導いてほしいものです。この分野でメシを食う筆者に言わせれば、「佐賀県が運営する教育情報システム『SEI―Net』」のセキュリティが弱すぎるのであって、この少年に悪意は認められません。抜いた情報を売って不当な利益を得た形跡もないし、むしろ既存システムの脆弱性を教えてくれたと考えるべきです。

^1: http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160627-OYS1T50000.html

2016年6月19日日曜日

正社員の矛盾

日本の正社員という制度は日本独特のものです。仕事に制限がなく、働く場所にもきまりがありません。つまり正社員とは社畜の事です。上司の命じるままに、時には体を壊すほど働くのが社畜です。日本では正社員の解雇が判例上ほぼ不可能なので、多くの会社で余剰人員を抱えています。(日本のホワイトカラーの生産性がアメリカの半分というのは事実です。)このため中途採用の数が少なく、正社員となった人が退社して別の会社に正社員として働くのは容易ではありません。すると待遇が悪くてもなかなか今の会社を辞められません。本来働く人を守るための判例が、正社員の社畜化を強いるという矛盾が起きています。その上こうした制度では、会社間での適材適所ができません。もはや正社員という制度は時代遅れであり、日本の足かせとなっています。無制限に働く社畜ではなく、仕事に必要な人を必要な場所で雇うため無期限の限定社員を中心にした法律を作り、不要になった人の手切れ金付き解雇を法律で認めて、採用にあたっての年齢(生年月日)や性別、家族構成など仕事と関係のない事実による差別を法律で禁止するのが労使双方にとって有利です。正社員の社畜化を防ぐには、正社員を廃止して無期限の限定社員が中心の雇用にすればいいのです。簡単に会社を移れるようにすれば社畜は消えます。会社間での適材適所も簡単です。ブラック企業や儲からない会社はすぐ淘汰され、儲かる会社に人が移動します。すると収入が増えるので人口増加も期待できます。法人税や所得税が増えるので日本の国債を減らすことができます。

2016年6月11日土曜日

ゴミ箱

日本の街角からゴミ箱が消えて久しいと思います。それとは逆にアメリカの街角には今でもゴミ箱がデンと置かれています。この違いは何だろうと考えて先日思いついたのが、アメリカのゴミ箱は頑丈だという点です。もともと歩道が広いので、厚さ1cmぐらいの鉄の板を曲げて直径50cmぐらいの円筒形のゴミ箱を作り、歩道に置いてあります。ここに爆弾を仕掛けても上に爆風が抜けるだけで、周りに被害はなさそうです。だとすれば日本も頑丈なゴミ箱を作れば良さそうです。ゴミを減らすには包装を簡素化すればいいのであって、ゴミ箱を街角からなくしても不便なだけです。海外からの旅行客の三大不満は、英語が通じない事、無料で登録不要なWifiがお店にない事、それにゴミ箱が街角にない事です。どれも解決可能な問題なのに、この10年で少しも良くなっていません。

2016年6月3日金曜日

自動運転は難しい

グーグルの地元に住んでいるので、家の周りをたくさんの自動運転車がテストのため毎日走り回っています。一日に最低1台はグーグルの自動運転車を見かけるので、自分の経験を元にして言うと自動運転はそう簡単じゃないと言えます。ある交差点で自動運転車が一時停止のあと右折しようとしました。ところがその交差点の右の歩道わきの庭に、穴を掘って水道管の取り替えをやっている人がいました。するとこの自動運転車は右に曲がる方向指示を出したまま、いっこうに動きません。1分ぐらいそのままなので、後ろの車が業を煮やしてクラクションを鳴らしました。テストですから運転者が乗っているので、やっとその車は手動で右に曲がりました。水道工事をしている人を歩行者と間違えて、自動運転車は歩行者が交差点を渡るのをじっと待っていたわけです。グーグルの自動運転車は、歩道にいる人が歩行者なのかどうかが分かりません。安全のため歩行者だと判断すれば、このような状況では車は動けません。人間ならその人が何をしているのか経験からすぐ分かるので、歩行者ではないと判断できます。高速道路とちがって住宅街にはこうした高度な判断が必要です。自動運転の実用化にはまだまだ時間がかかります。