2023年4月30日日曜日

ソニーの車

ソニーとホンダが組んでEVを開発中です。そこにソニーのゲームエンジンが載るという話[^1]を読んで、筆者は首をひねりました。自動運転にゲームエンジンを使うのではなく、自動運転で浮いた時間をゲームやメタバースに使うという事らしいです。ゲーマーではない筆者は、車に乗ってまでゲームをする人の気持ちが分かりません。それに車酔いしないかが心配です。メタバースはもっと不可解で、昭和生まれの筆者にはお手上げ状態です。高速道路を自動運転で巡航中なら、ゲームをする人がいるだろうなとは思います。車の小さいスクリーンで映画を視る人もいるでしょう。でもそれ以上のエンタメ用途は想像できません。車を単なる移動手段と思っている筆者が時代遅れなのでしょうか。ソニーのエンタメが素晴らしいからソニーのEVに乗るという人が、将来出てくるという想定らしいです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD272G10X20C23A4000000/

2023年4月29日土曜日

保険の公共性

保険には二種類あります。日本の健康保険のような、全員がほぼ強制的に入る保険と、家屋の損害保険のような任意に入る保険です。公共インフラに相当するのは前者で、後者は無関係です。この記事[^1]には、自然災害の増加と共に損害保険の保険料が値上がりしたり、保険に入れない場合があるとあります。保険会社も利益を出す必要があり、保険制度を維持するためにも値上げは当然です。場所により保険料が上下したり、築年数により保険料が変わるのも必然です。その結果住人は住む場所を変えたり、古いマンションを新しく建て替えたりします。つまり新陳代謝を促す効果があります。生命保険も任意保険なので、年齢や喫煙歴等で保険料が変わります。これを全員同じにする事は逆に不公平でしょう。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB167YF0W3A310C2000000/

2023年4月28日金曜日

生成AIに訊くエゴサーチ

ChatGPTのような生成AIを使える人は、自分の名前を入れて何者かを訊いてみましょう。筆者の場合は、まったく事実と異なる結果が帰ってきました。全然データがなければ、さすがのChatGPTも「そんな名前は知りません」と言います。問題は中途半端に知っている(ネット上で検索できる)場合です。筆者の場合は既存の有名会社の社長だと言ってきたので、筆者はビックリしました。これはどう見ても嘘なので、ChatGPTの限界が見えます。

2023年4月27日木曜日

移民宣言

この記事にあるように、2023年の「将来推計人口」は2070年に外国人の割合が10%を越えると想定しています。外国人の割合は現在の日本において2%、東京に限れば4%です。これが全国平均で10%を越えるという事は、かなり大きな政治力を持つと予想できます。それだけの人たちが団結してストを行えば、日本は大混乱するでしょう。つまりこの将来推計人口は、日本がこれから移民を受け入れる国になるという宣言です。現在で外国人の割合が10%を越える国[^1]は、ルクセンブルグ、スイス、エストニア、スペイン、アイルランド、オーストリア、ベルギーなどです。移民が多い印象のあるアメリカは7%で、これには不法移民は含まれていないと思われます。移民を受け入れる国になるという事は、日本を移民と共有するという事です。差別が許されないのはもちろん、移民の宗教や文化も受け入れる必要があります。労働力を輸入するという発想では失敗します。移民を新しい同胞として受け入れる覚悟が日本にあるのかどうかが疑問です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA230J50T20C23A4000000/

2023年4月26日水曜日

民と官の違い

スペースXの新型ロケットとH3ロケットの開発姿勢を較べたこの記事[^1]には、大事な事実が欠けています。それはスペースXが民間企業で民間資金によって運営されているのに対して、JAXAと三菱重工は国の資金(税金)で運営されているという事です。民間企業には自由がある反面、利益を出さねば潰れます。でもJAXAと三菱重工にはあまり自由はなく、失敗すればマスコミから税金の無駄と叩かれるので、慎重に進めざるを得ません。つまりこのふたつの開発姿勢を較べるのは意味がなく、もし較べるならNASAとJAXAを取り上げるべきです。NASAの新型SLSロケットはスペース・シャトルの燃料タンク、エンジン、固体ロケット・ブースターを再利用したもので、やはり税金で運営しているため、慎重に進めています。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD106E60Q3A410C2000000/

2023年4月24日月曜日

書店の運命

この記事[^1]には、人口が30万人を割った市町村では商店街が成立しないとあります。駅を中心とする街作りは人口増加を前提にしており、逆に人口が減る市町村では商店も減っていきます。そこで商店のひとつである書店も消えるのは仕方ありません。もともと書店と図書館は競合しており、税金で運営する図書館に分があります。消費者としてはネット書店のサブスクリプション・サービスを利用して、毎月新刊本を定額で読めるという方向に行くべきでしょう。人口が減る国の書店が減るのは当然です。今後紙の本は贅沢品になります。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/245933

2023年4月23日日曜日

止まらぬ貿易赤字

この記事[^1]にあるように、日本の貿易赤字が過去最大を記録しています。エネルギー価格の上昇、円安、それに日本の輸出力低下が原因です。日本はエネルギーの地産地消ができておらず、輸入する石炭・石油・ガスの価格上昇ですぐ貿易赤字となります。CO2削減ができないだけでなく、国の安全保障にもかかわる問題です。原子力発電を廃止したドイツは電力の半分以上を風力や太陽光などの再生可能エネルギー源から得ており、日本は遅れています。円安は日銀の金融緩和が原因なのですぐには変わりません。日本の輸出力低下は産業界の問題であり、他国と較べてあまり売れる物がないという事です。もはや貿易立国ではない日本は、インバウンド観光を増やす事で対処しましょう。

^1: https://www.47news.jp/news/9220850.html

2023年05月18日追記
2月から4月までの貿易赤字は減っており、良い傾向です。エネルギー価格低下のおかげです。

2023年4月22日土曜日

ChatGPTと教育

色々あるAIツールの中で、ChatGPTは最大のインパクトを社会に与えています。仕事の助手として使えるレベルであり、この記事[^1]が指摘する教育への影響も半端ありません。ただしChatGPTには幻覚(hallucination)という問題があり、自信たっぷりに間違った事を解答する場合があります。そこでChatGPTの出力を吟味するステップが欠かせません。言い換えると、批判的思考(critical thinking)ができないと、間違った事を鵜呑みにしてしまう可能性があります。日本の教育は批判的思考を教えてこなかったので、その点は心配なところです。活字になった情報が正しいかどうかを常に疑う姿勢は、偽ニュースがはびこる現代にとても大切です。教科書を覚える意味が減り、教師との建設的な議論が教育の中心になります。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE08D0Z0Y3A200C2000000/

これで大丈夫か

陸上自衛隊のヘリが水没して、位置発信装置の是非が問題になっています。この報道[^1]によれば「洋上で飛ぶのは想定外」とされ、海上自衛隊や航空自衛隊のヘリと違って陸上自衛隊のヘリは、機体の外部に水没時に自動で浮かぶ位置発信装置がないそうです。しかし陸上自衛隊といえども本土と北海道の間の海とか、九州と沖縄の間の海の上は飛びます。また琵琶湖のような湖の上も飛ぶので、「洋上で飛ぶのは想定外」は間違いです。こんな事も間違えるとは、本当に日本の国土を守れるのか心配になります。せめてこの失敗から学んでほしいものです。

2023年4月20日木曜日

給付抑制

日本の社会保障は限界を迎えています。この記事[^1]には「出生率が改善すれば支え手が増え、社会保障制度の持続性が高まる」とあるものの、これは間違いです。支え手を増やすには労働人口を増やす必要があり、出生率が若干増えるだけでは生まれる子供の数は増えません。子供を産む女性の数そのものが加速度的に減っているため、出生数の減少に追いつかないからです。そのうえ貧困化で結婚する若者の数も減っているので、子供の数を増やすには出生率として3以上が必要です。想定されている1.8では焼け石に水というわけです。現状の社会保障を大幅な増税なしに維持するには、給付抑制の他に道はありません。これは国民に大きな痛みを強いるので、政治家にはできない芸当です。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2001L0Q3A420C2000000/

2023年4月19日水曜日

AI兵器の脅威

ChatGPTのようなAIの脅威は、実はマスコミが煽るほど大きくはありません。偽ニュース、偽画像、偽動画なども話題になれば必ずバレます。もともと公開された情報を学習したAIなので、取り出せる情報は既存の物です。ところがこの報道[^1]にあるようなAI兵器は、人類に対する本当の脅威になります。例えばウクライナ戦争は兵器の実験場となっており、中国が提供するAI兵器がロシアに使われるのも時間の問題でしょう。中国は人口減少で兵士の数が足りないので、自律的に攻撃するAI兵器の開発を急いでいます。強権国家では自立型AI兵器への歯止めがないので、無人戦車とかロボット歩兵が登場するまでに十年はかかりません。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2310D0T20C23A2000000/

2023年4月17日月曜日

米国銃規制

米国の銃犯罪が止まりません。交通事故より多くの米国民が毎年銃犯罪で死んでいます。憲法を変えて個人の銃を持つ権利を制限する他に手はありません。一般市民が殺傷兵器を普通に買える米国では、子供の誕生日パーティー[^1]ですら危険です。歴史的に米国は銃を持つ権利を重視していますが、米国憲法が想定していたのはリボルバーやライフル銃で、今のような殺傷兵器ではありません。法律で精神病者が銃を持つ権利を制限しても、個人販売やgun showにおいては規制がありません。たとえあっても、自己申告なのでいくらでも抜け道があります。米国を安全な国にするのは根本的な銃規制であり、国民が「もうたくさんだ」と自覚する事です。

^1: https://www.tokyo-np.co.jp/article/244577

2023年4月16日日曜日

難民受け入れ

何度も話題にしている難民受け入れ問題です。こちらの記事[^1]には、外国人労働者が日本に魅力を感じなくなってきている事が書かれています。そんな中で日本に来る難民を追い返したり、人として扱わないのは理解できません。貴重な労働力にもなり得るのに、日本はどうしてこれほど難民に冷たいのでしょうか。ウクライナ難民をこれだけ受け入れるなら、他の国からの難民も同様に受け入れるべきです。その上でしっかり語学支援を行えば、必ず日本の戦力になります。日本の領土にいる人はすべて日本憲法で守られています。基本的人権が難民にもある事は明白です。外国人労働者を増やしつつ、難民受け入れに後ろ向きなのは矛盾しています。

^1: https://373news.com/_news/storyid/173752/

2023年4月15日土曜日

チケットのDX

日本はいまだにスポーツのチケットが紙です。そのため転売やなりすましが横行し、利用者と興業者の双方に問題をもたらしています。ここはひとつアメリカを見習うべきでしょう。アメリカはチケットの転売が合法です。でも例えばMLBならMLBアプリがあって、チケットは紙でなくこのアプリの中にあります。この電子チケットを転送する事や転売する事もでき、相手が同じMLBアプリを持っている必要があります。チケットはQRコードで管理され、試合場に入場する時に係員がそのQRコードを機械でスキャンします。ここでは印刷したQRコードやスクリーン・ショットのQRコードは禁止です。転送には相手の電子メールアドレス等を使います。転送したチケットは、相手が受け取らなければ取り戻す事もできます。不要なチケットはアプリからオークションに出品でき、ほしい人はアプリから購入できます。紙のチケットを廃止してDX化すれば、無駄に紙を浪費する事もなくせます。スマホがない人はスマホを持っている人にチケットを購入してもらい、一緒に入場すればいいのです。一度入場するとそのチケットは使用済みとなり、再度の入場はできません。チケットを紙で管理するのは明らかに時代遅れです。スマホの普及率[^1]からみて、紙のチケットを続ける理由はありません。

2023年4月14日金曜日

心配しすぎ

コロナの5類化が来月に予定されています。この記事[^1]によれば医療関係者は相変わらず慎重で、すでにコロナ第9波が来ているそうです。オミクロン株以降のコロナはカゼと症状が同じで、対応もほぼ同じです。基礎疾患がなければ市販のカゼ薬を飲んで寝れば治ります。たとえリアルタイムの患者数が分かったとしても、やる事は同じです。症状がある人は休むというだけです。医者にかかっても特効薬はありません。コロナは過去の病気となり、次の心配は鳥インフルエンザが人に感染する事です。日本はコロナを心配しすぎであり、その医療コストを無視しています。

2023年4月13日木曜日

内向きとは

この記事[^1]は日本の学生が内向きで留学希望が少ないと述べています。国内にいてもそこそこ楽しく暮らせる日本で、わざわざお金をかけて留学する学生が少ないのは当然です。留学しても年収が倍になるわけではありません。また少子化により親が保守的になり、子供に留学をすすめなくなっているもの事実です。内向きとは人々が国内の暮らしに満足している証拠であり、それは赤字国債を大量に発行して次世代のお金を今の世代が浪費している結果です。国債は麻薬と同じく離脱する時が一番苦しいので、これを止められない日本は基礎体力を落とし続けています。表面的にはそこそこ楽しく暮らせる日本は実は麻薬中毒であり、国民は誰が最後のババを引くかというゲームに興じています。

2023年4月12日水曜日

立候補年齢

この記事[^1]は立候補年齢が高すぎると指摘しています。「公選法は被選挙権年齢を衆院議員や市町村長、都道府県議で25歳以上、参院議員や知事で30歳以上と定める」とあるように、選挙できる年齢の18歳とかけ離れています。そこに合理的な理由はなく、被選挙権年齢と選挙できる年齢が分かれているのは問題で、ぜひ見直すべきでしょう。これは年齢による差別であり、憲法違反です。

^1: https://373news.com/_news/storyid/172937/

2023年4月5日水曜日

少子化対策の目的は?

日本の少子化対策の目的[^1]は何でしょう。少子化を反転させる事はこの先100年不可能です。人口の専門家がもうすでにそう結論[^2]しています。人口が減る国でも豊かな暮らしを続けるには、無駄な仕事の廃止とか作業のロボット化が必要です。でも目下の話題は子供の数を増やす事となっており、(移民により)人口を増やす事とはなっていません。ではいつまでにどのくらい子供の数を増やせば良いのでしょうか。少子化の反転は無理だと人口モデルが予測する中で、少子化対策の目的があいまいなまま、バラマキの話が先行しています。具体的な目的なしでは効果の検証もできないし、方法が目的に合致しているかも分かりません。もし目的が少子化の反転なら、出生率を多少上げるだけでは不可能です。出産する女性の数そのものが減る割合の方が大きすぎます。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD246O50U3A320C2000000/

2023年4月4日火曜日

就活改革

就活には「オーディション型」と「スカウト型」があります。このふたつは部分的に重なっており、インターンを経てスカウトされる場合はオーディションから始まります。日本は新卒に対して「オーディション型」が普及しており、「スカウト型」は主に中途採用で使われてきました。でもこの記事[^1]にあるように、内定を出しても半分ぐらいに逃げられるという企業にとっては、「オーディション型」だと効率が悪すぎると考えられます。逆に学生にとっても、面接を重ねて何度も落とされると時間と意欲の無駄です。大学はインターンを必須科目として認定するなど、学生と企業の両方に効率の良い方法を取り入れたらどうでしょう。大学に4年かかるとすれば、毎年1社として3社ぐらいインターンを経験できます。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD16AIZ0W3A310C2000000/

2023年4月3日月曜日

免税の穴

日本のインバウンド観光が復活する中、問題になっているのが消費税免税の穴[^1]です。日本は諸外国と異なり、出国時に免税額を返還してもらう方法になっていません。街中の免税店で外国のパスポートを出せば、食料品も含めて消費税なしで何でも買えます。日本を出る前に消費したり転売すれば法律違反となるものの、それは誰にもチェックできません。小売店に責任を転嫁するのは大間違いで、法律が古すぎるという話です。議員にはこの穴を早急にふさぐ立法を望みます。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0941I0Z00C23A3000000/

2023年4月2日日曜日

貧困化

ステルス値上げが流行っています。商品の大きさや見かけを変えずに、中身だけ減らして価格は同じという値上げ方法です。消費者が気付かないうちに値上げされるので、袋を開けてなんか中身が少ないなと気付くと、ああこれが貧困化という事だなと思います。インフレは収入が増えなければ貧困化につながります。ウクライナ戦争で何もかもが値上げされ、日本の貧困化が進んでいます。今まで赤字国債で誤魔化してきた日本の貧困化は、とうとう隠せない規模になったという事です。他の国が富裕化した過去30年間で、日本は横ばいのまま。貧困化する日本で生きるには、生活レベルを落とすしか方法がありません。ますます子供の数が減ると予想します。

2023年4月1日土曜日

GPT4は東大に合格するか

この報道[^1]によれば、最新のGPT4は大学レベルの物理の問題が解けるそうです。すると東大に合格する事も十分ありそうです。まあ過去問をたくさん解いて東大に合格する人もいるので、過去問で学習してあればAIでも可能なのでしょう。もし東大に合格するAIが誕生したら、東大生の価値は下がるのでしょうか。おそらくそれはないと思います。将棋のAIがいくら強くても、人間同士の戦いに勝つ棋士には固有の価値があります。むしろ東大生並みに頭の良いAIとして売り込めるので、GPT4を先生にする学習塾とか予備校が生まれそうです。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC203EQ0Q3A320C2000000/