2011年6月25日土曜日

自己責任の国

アメリカはもともと自由の国ですから、法律で禁止されてない事以外はすべてやってよい事になっています。その結果自分が不利益を被ったとしても、自己責任ということです。フリーロッククライミングとか、バンジージャンプとか、インラインスケートで通勤するとか危ないけど勝手にやってます。犯罪歴が無ければ普通に銃を購入できるし、家に護身用に置いている人も少なくありません。政府や警察に治安を守ってもらうにしても、自分の身を守るのは自分だという昔からの伝統があるようです。こうしたアメリカ流のやり方は、少なからず日本にも影響を与えています。日本の原発問題で今でも日本には大本営発表の伝統が生きていると知らされました。敗退を転進と言い換えたかつての大本営のように、直ちに健康には影響がないという言い方が多用されました。3月15日に2号機の圧力抑制プールが爆発した時、東電は圧力抑制プールで異音がすると言いました。この日に3月で最大の放射能汚染が起きています。炉心溶融も最初の週には東電から政府に報告が行っていたにも関わらず、国民に知らされたのは5月に入ってからです。自分の身は自分で守るという自己責任の国に日本もなったという事でしょう。マスコミも当てになりません。政府や東電の発表を右から左に流すだけで、自分の足で生情報を集めたり分析したマスコミはほとんどありません。政府や東電と対立することがそれほど怖いのかと情けないかぎりです。政府や東電の発表を流すだけなら、インターネットで十分です。都合の悪い事を隠すのが政府と東電の姿勢ですから、発表されてない事実を掘り出してくるのが購読料を取るマスコミの役割です。パニックとは誤った情報をもとに不合理な行動をすることですから、安全だといっておいて急に危険だから避難せよとなるとパニックを誘導します。最初から危険だから避難せよと言えばパニックになりません。危険だから避難するのは合理的な行動です。最悪の事態と最良の事態の両方を知れば不安は減ります。日本は、身の回りの放射線量は自分で測定して家族と自分の身を守る、アメリカを超えた自己責任の国になったようです。

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