2011年9月13日火曜日

建前と本音その2

NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」によれば、日本が第二次世界大戦前夜にアメリカとまともに戦ったら勝てないことを当時の日本軍上層部は知っていました。石油がなくお金もない日本が物量で勝るアメリカに勝てない事を軍のトップは知っていたのです。にも関わらずアメリカと戦争した理由は、陸軍あるいは海軍として自分の口からはアメリカに勝てないとは言えなかったからだそうです。建前として軍人は戦争で負けるとは言えません。戦って勝つために存在している組織のトップとして理屈では負けが予想できても、実際に戦争をせずに負けを認めるわけには行かなかったのです。これはトップが建前を振りかざし本音を言わないと国がひどい事になるという良い例です。原発事故もそうです。人間が作って運用しているものですから壊れることもあれば作業員が誤操作することもあります。放射能事故のときには人間にかわってロボットを事故処理に使えば良いのに、原発では事故は起きないという建前を振りかざしたために、日本はせっかく作った事故処理用のロボットを廃止してしまいました。本音ではスリーマイル島原発のような事故は十分起こりえると分かっていても、トップの人間にそれを口に出す勇気がなかったのでしょう。建前は鎧みたいなもので、人はそれに隠れることができます。本音を言う勇気がない人間が組織のトップに立つと、今回の福島原発のような事故が起きます。iRobot社は軍事用ロボットの草分けで、福島に送られたロボットも元は軍事用ロボットです。日本はバイオリンを弾いたり歩いてみせたりと物の役に立たないロボットを作るばかりで、原発事故や災害救助で使えるロボットを持たないことが海外にバレてしまいました。ロボット産業の方にお願いします。今後は趣味で作るのではなく、3K仕事を人間の代わりにやってくれるロボットを開発してください。そして今後日本のトップに立つ人は、建前を捨てて本音を言う勇気を持たなければなりません。

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