2013年12月1日日曜日

案内板に英語を

2003年のアメリカ映画「Lost In Translation」の冒頭のシーンを覚えていますか。主人公が東京にサントリーのCM撮影のためにやってきます。タクシーから眺める東京は日本語の看板だらけで、英語の看板はひとつもありません。看板の文字が読めない場所、つまりまったくの異国にいるという状況を表すシーンです。アルファベットしか知らないアメリカ人が心細くなる状況をよく表現しています。もしもっと外国人に旅行に来てもらうつもりなら、まず看板にアルファベットを入れて、日本語が読めない人にも分かる看板にしてください。「品川」という駅で山手線を降りるために、three boxes and three linesという説明をしなくても済むのが理想です。看板に日本語と同じ大きさでShina Gawaと書けばいい話です。英語に存在しない固有名詞などの長い単語は発音しにくいので、漢字単位で分けて書きます。駅名をアルファベットで音読できれば、あまり心細くはなりません。病院など公共施設の案内板には、事実上の世界共通語である英語を併記します。案内板の日本語をただローマ字に置き換えても意味が分かりません。旅行者だからこそ電車やバスを使って動き回るので、それには英語の案内が必要です。これは日本に来る外国人旅行者を増やすための、ささやかな投資です。

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