2014年6月1日日曜日

知識と知恵

知識と知恵は車の両輪のようなものです。どちらか一方だけでは役に立たず、そのバランスが大切です。知識だけ多くて知恵のない人はその知識を生かす事が出来ず、新たな状況に対応できません。その逆に知識がなくて知恵だけある人は、いつも闇雲に対処するので結果を出せません。知識を生かしつつその応用をするには、知識と知恵の両方が必要です。日本の受験教育はテスト対策が中心であり、知識を増やす事に重点を置いています。知恵を測るのは難しいので、簡単にテストできる知識が中心になります。そのため学習と暗記はほぼ同義となり、勉強とは教科書を覚える事だと誤解されています。そうした知識中心の学生がいずれ国家公務員になり日本の中枢を動かすのですから、日本が新たな状況にうまく対応できないのは無理もありません。人口の減少も財政赤字の増加も以前から分かっていた事です。それなのに前もって適切な手を行政が打てなかったのは、大学受験を目標とする日本の教育体系が社会の要請に答えていないという証拠です。

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