2014年9月1日月曜日

嫌な仕事はしない

日本の労働者の仕事に対する満足度は、先進国を含む他の国と比べると割と低くなっています。たとえば2005年のISSP調査によると、日本の労働者のうち仕事に満足している人の割合は73%で、これより割合の低い国は32カ国中でラトビア、スロベニア、韓国、ロシアの4カ国しかありません。アメリカは84%、トップのスイスは93%という数字が出ています。逆に仕事がお金を得る手段に過ぎないと考える人の割合を見ると、スイスは17%、アメリカは25%、日本は39%で、韓国42%、ロシア52%となっています。つまりお金のためだけに働く国ほど仕事への満足度が低いという傾向があります。そして仕事において何が一番大事な条件かを調べると、日本では「失業の心配がないこと」であるのに対して、スイスとアメリカでは「おもしろいこと」がトップに来ています。ここから読み取れる日本とアメリカの違いは、「お金のために働き、おもしろさは期待しない」日本と「おもしろさのために働き、お金は期待しない」アメリカとなります。もちろんこれは過度に単純化した比較であって、この結果だけで日本とアメリカが正反対だという主張はしません。ところが「お金のために働き、おもしろさは期待しない」日本の場合、仕事に満足していない27%の人はどんな気持ちで仕事をしているのでしょうか。筆者はこの27%の人たちが「嫌な仕事をお金のためにやっている」と考えています。「嫌な仕事をお金のためにやっている」とイジメ、手抜き、サボりが起こるのが人間の性です。「嫌な仕事はしない」という簡単なルールさえ守れば、職場でのイジメ、手抜き、サボりは激減します。それにはまず「仕事に人を付ける」社会になる必要があり、これが仕事に対する満足度を上げる事につながります。「人に仕事を付ける」今の日本では「嫌な仕事をお金のためにやっている」人が必ずいるので、職場でのイジメ、手抜き、サボりはどの業界にもあります。

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