2015年3月7日土曜日

通訳案内士

通訳案内士は日本独自の国家資格です。日本に来た観光客を有料で観光地などに案内する旅行ガイドに必要で、1949年にできた通訳案内士法という法律が定めている資格です。この法律ができた時には太平洋戦争が終わってからたった4年しか経っておらず、日本国内には英語の看板もなければ英語を話せる人もわずかでした。それから66年が経ち世の中は大きく変わりました。日本の経済がこれほど海外からの観光客に依存するようになったのにも関わらず、この古色蒼然とした法律はそのままです。日本全国には1万7000人ほどの有資格者しかいません。年間訪日客数が一千万人を超える時代に、わずか千人にひとりの割合です。悪質な旅行ガイドを排除する目的で作られたこの法律は、もう現状に合わなくなりました。今はインターネットで旅行ガイドを選ぶ時代なので、悪質なガイドは自然と評価が低くなり淘汰されます。逆に無料でガイドして知り合いの店に観光客を案内して買い物をさせ、その店から手数料をもらっても法律違反にはなりません。規制撤廃のひとつとして、訪日客数を一桁増やすために通訳案内士法は廃止すべきです。訪日観光客にとっては、お店の店員、駅の駅員、宿の従業員、観光地のスタッフなど、今や日本国民全員が「民間の外交官」なのです。

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