2016年9月2日金曜日

アメリカの雇用問題

先日読んだ本 [^1]によると、アメリカの被雇用者数は2000年から2010年の10年間でちっとも増えなかったそうです。その原因はふたつ指摘されていて、この10年間に海外へ仕事のアウトソーシングが進んだためと、今まで人間がやっていた仕事をコンピュータなど機械がやるようになったためです。当時もシリコン・バレーでエンジニアをしていた筆者には納得できる話です。今と違いソフトウェア・エンジニアの仕事はどんどん中国とインドにアウトソースされていました。2005年のある日、勤めていた会社のCTOが「design on shore, implement off shore」と言うのを壁越しに偶然聞いてしまい、驚いた事もありました。コストカットが厳しく、アメリカで一人雇うお金があればインドで三人雇えるとも言ってました。インターネットのおかげで海外との通信費がほぼタダになり、アメリカのIT会社がこぞってインドに拠点を作っていた時代です。AT&Tのカスタマー・サポートの電話もインドに転送され、インドなまりの英語を話すオペレーターと戦わなくてはなりませんでした。数年後そうした電話は機械が回答するようになり、人減らしが進んだ事がうかがえました。

^1: ロボットの脅威 https://www.amazon.co.jp/dp/B01B2Q2BWK

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