2019年8月5日月曜日

敗戦と被害者意識

毎年8月になると太平洋戦争で日本国民がどれだけひどい目にあったか、というテレビ番組が放送されます。そこには日本国民が戦争の被害者であるという視点しかありません。どうして国の指導者はあの戦争を始めたのか、日本国民はなぜこの戦争に加担したのかという視点はありません。アメリカに対して戦争を始めたのは日本です。敗戦の結果、日本国民が被害者であると同時に加害者でもあるという事実は時間がいくら経っても消えません。独裁者ヒトラーだけ悪者にすれば良かったドイツと違って、日本は東條英機だけを悪者にしてお終いとはいきません。東條英機は独裁者ではなく、間接的に全国民の信任を受けていました。国のトップである昭和天皇も戦争には同意していました。命をかけて、当時の空気に逆らってでも戦争反対を主張しなかった人は、この戦争に加担した加害者である事を免れません。当時の新聞や大学も戦争を煽ったという意味では加害者です。現代において被害者の視点で作られた番組ばかりではなく、加害者の視点で作られた番組も同数ないとバランスが取れません。被害者意識だけでは次の戦争を避けることはできません。戦争に負けたから被害者なのであって、次の戦争に勝てばもはや被害者とはならないからです。侵略されたら戦争してでも国民と国土を守る、でもこちらから戦争を始める事はない、という国の方針をあなたは支持しますか。

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