2020年1月15日水曜日

エストニアを見習え

日本で確定申告をする時に使うIDとパスワードを税務署に取りに行きました。一度だけ本人確認が必要だという事で、実際に本人が運転免許証などを提示する必要があります。まずここから時代遅れですけど、百歩譲ってこれはいいとします。(民間は運転免許証の写真をスマホから送れば十分です。)次にA4紙に名前と住所と電話番号を書きます。これを担当者Aが運転免許証と照合して本人確認は終わり。目視のみなので、おそらく偽造した運転免許証でもばれません。番号札を渡されてしばらく待つと別の担当者Bが現れて、今度はパソコンに案内されます。ここでまたインターネットのフォームに自分の名前と住所と電話番号を打ち込まねばなりません。パソコンが使えないお年寄りには、担当者Bが代わりに入力するそうです。さらにパスワードもここで入力します。(このパスワードはパソコン上で見えるので、担当者Bにも読めます。)これが終わるとIDとして使える番号とパスワードが印刷された紙を渡されます。つまり名前と住所と電話番号とIDがここで登録されます。問題なのは名前と住所と電話番号を二度書かせる事です。最初に紙に書き、次にパソコンに打ち込みます。パソコンを使えない人のために最初に紙に書かせるのでしょう。それならパソコンを使える人には紙を省略できる方法があるべきで、そもそもパソコンではなくスマホで完結するようにシステムを設計すべきです。行政手続きをすべてオンライン化したエストニア[^1]では、同じ情報を二度入力する事はありません。パソコンとICカードリーダーを使う日本の確定申告は、今のスマホの時代に合っていません。本人確認はスマホで運転免許証の写真を撮って送り、同じスマホの電話番号にワンタイム・パスワードを送れば十分です。税務署に行かなくても確定申告ができるのがeTaxの利点なのに、わざわざパソコンとICカードリーダーを家に揃える人はいません。そもそも確定申告にはマイナンバーが必要なので、これで本人確認ができます。確定申告には運転免許証や保険証も要らないはずです。さらにマイナンバーカードというICカードをスマホのアプリ化する事も考えて欲しいものです。保険証として使えるなどマイナンバーカードを必要とする状況を増やせば増やすほど、マイナンバーカードを落としたり置き忘れたりするので、仮想カードとしてスマホに入れとけば安全です。

^1: https://tax.tkfd.or.jp/?post_type=article&p=619

2021年2月8日追記
どうやら本人確認を省略したようです。当然ですね。

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