2024年4月7日日曜日

所得代替率

日本の年金制度は個人による積み立てではなく、若い世代から高齢者世代への仕送り制度です。いわば一種のネズミ講であり、長生きするほど得する制度です。もちろん払った額に応じて受け取る額は変動します。でも年金は保険ですから、そこには各種の仮定が存在し、人口の推移、経済成長率、財政可能性(いつまで赤字国債を発行できるか)といった要素が計算に入っています。基礎年金の半分は国庫負担[^1]なので、赤字国債を発行できなければ基礎年金の支払いが減ります。法律に所得代替率が最小5割と明記されていても、現実に無理となれば法律を変えることになります。つまり年金制度がこの先どうなるかと言うと、所得代替率が毎年減っていくと予想されます。年金の受け取り額はインフレ率を下回るように設計されており、何もしなければ所得代替率が減ります。これを避けるにはインフレ率を上回る個人投資が必要で、そのためにNISAがあります。少子高齢化の日本でも年金制度は100年続くけど、もらえる額は実質的に減っていきます。日本はデフレ時に年金を減額しなかったので、その赤字分も今後の年金を減らします。

^1: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB036PZ0T00C24A4000000/

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。