2012年8月18日土曜日

建前と本音その3

先日のNHKスペシャル「終戦、 なぜ早く決められなかったのか」を視て、日本の最大の欠点は本音で議論しないことだとマサは確信しました。本音で議論しない国は本音で議論する国に負けます。本音を言わないと本当のチームワークは生まれません。心から協力できる信頼関係は、建前を捨てて本音で議論することから始まります。「口ではああ言っているけど、腹の底ではこう思っているはずだ」という考えを参加者が持っている限り議論は時間のムダであり、日本にはそうしたムダな議論がたくさんあります。こうした議論の二重構造には、かつて狭いムラ社会の中で人間関係を良好に保つという目的がありました。でもそうした二重構造が通じるのは日本の中の、さらに狭いムラ社会の中だけです。戦争という行為に突き進んだ日本の指導者は建前を振りかざして保身に走ったものの、本音の議論ができないままいたずらに時間を浪費して、結局ソ連の参戦とアメリカの原爆投下を招いたという印象を持ちました。本音の議論が出来ないのは日本最大の欠点であり、子供のころからの教育でこれを是正する必要があります。酒の席でしか本音の議論ができないと、これからの日本に強みはありません。アメリカの企業は本音で議論するから決断が速いし、結論が気に入らない人はさっさと他の会社に移ります。本音の議論ができずに何も決められない日本は、すぐ議論を誰かに丸投げしてしまいます。「〜さんに一任」という解決方法です。日本では人の責任範囲が不明確で、思い切ったことを議論で決められません。そこエラい人に一任して議論を回避しますが、その人がまた決断力のない人だと玉虫色の中途半端な結論に終わります。これからの日本には、自分の頭で考えて本音で議論する人がたくさん必要です。建前で時間稼ぎしている内にいっそう問題が深刻化します。人に遠慮するのは止めて、堂々と自分の本音を言いましょう。裏表のない人間、言行一致の人間がアメリカでは尊敬されます。建前と本音がかけ離れている人は「信用できない、ずる賢いやつ」と見なされます。議論の二重構造を残したままでは日本はグローバル経済で勝てません。

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