2014年8月9日土曜日

学校の夜のお仕事

息子が通っていたアメリカの公立高校では、9月に新学期が始まると平日を選んでBack To School Nightという行事をやります。これは先生が生徒の親に自分の担当する教科を紹介する日です。この教科の目的は何々で、使う教科書はこれ、配点は宿題が20%で中間と期末がそれぞれ40%づつ、などと説明します。また数学だとグラフが描ける電卓を授業で使うので、TI84 Plusを買うか借りるかするよう言われます。平日の午後7時ぐらいから10時ぐらいまでの3時間を使って、親はそれぞれの先生から何をどう教えるかを聴きます。親も質問があればそこで先生にじかに訊く事ができます。なお物理ならここ、英語ならあそこという具合に教科によって教室が決まっているので、息子の選んだ教科の教室を訪れて担当の先生の話を聞きます。アメリカの郊外の平均的な高校は平屋の建物が教科ごとに分かれて建っていて、日本のようにひとつの建物の中にまとまっていません。そのうえ子供により選択科目などの時間割りが違うので、その時間割りに合わせて20分ごとにひとつの教室から別の教室に全学年の親がゾロゾロと移動します。9月はまだ夏時間なので午後9時ぐらいまでは外が暗くなりません。でも9時を過ぎるとさすがに暗くなるので、親は懐中電灯を片手に地図を見ながら目的の教室を探します。学校も敷地が広いので、10分の休み時間の間に次の教室に移動するのは大変です。初めての学校で迷子になった親のために、ボランティアの高校生があちこちで道案内をしてくれます。共稼ぎが普通の国なので、夜にこうした行事をやってくれると親は助かります。でもさすがに先生もこの日は疲れるので、次の日は平日でも学校は午後からになります。

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