2015年10月2日金曜日

人工知能の限界

筆者もかつて大学では人工知能を卒論のテーマにしたし、仕事では機械学習を使った評価システムの性能テストをしたことがあります。機械学習は昔はニューラル・ネットと言ってました。比較的少ない入力から人間にとって役立つ出力を得る関数を、大量の学習によって生成するのが目的です。今はコンピュータの性能が上がってメモリーも大量に使えるので、学習に使う大量のデータさえ手に入ればかなり役立つ機械学習が可能です。例えばクレジットカードの不正利用を見抜くとか、売れ筋商品の適正在庫を求めるといった「達人の勘」レベルまで来ています。でもこれは使う状況を限定しているから可能なのであって、人間の判断が要らないという意味ではありません。そもそも何が人間の役に立つかどうかは人間が判断しなければなりません。機械学習は今やシリコン・バレーでも一大ブームになっていて、そのエンジニアはどの会社にも引っ張りだこです。でもそんな人工知能にもそれなりの限界はあります。それは状況を限定しないと使えないという問題です。刻々と変わる状況に応じて的確な判断を下す事は今の人工知能にはできません。

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