2015年10月22日木曜日

人口減少の壁

アベノミクスが円安をもたらし、輸入物価の上昇と引き替えに輸出企業の利益と株価を押し上げた事は確かです。でも人口が減る国では時間とともに需要が減るので、そのままでは国内の売り上げは増えません。人口減少を放置したままインフレを起こそうとしても、人々はそんなに簡単には騙されません。国債残高は際限なく増えるし、税金も間違いなく増えます。この状況で「この先景気が良くなると思って支出を増やす」人が日本のどこにいますか。肝心の実質賃金が上がらないと支出は増えません。むしろ以前の円高のまま海外企業の買収が進めば良かったのに、その道も閉ざされました。拡大する市場は日本の外にあるので、国内市場に頼っていてはじり貧です。この状況で日本の若者に残された防衛策は、自分を教育して高い収入を得る仕事に就く事です。この先コンピュータが中間層の仕事を奪うので、中途半端な教育レベルだと失職します。天然資源の少ない日本では、勤勉な労働人口こそが本当の資源なのです。

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