2018年9月3日月曜日

日本はどこまで借金できるか

日本の国債残高[^1]は毎年増えています。では日本はどこまで国債残高を増やせるでしょうか。今や売り出される国債を買うのは主に日銀です。ところが日銀も過半数の国債を所有するのは避けています。日本の国民が持つ預貯金の総額は1000兆円あまりで、2018年度末の国債残高は883兆円、これに地方の長期債務を足すと1107兆円となります。つまり今年で国民の預貯金の総額と国の借金の総額がほぼ同じになります。この先さらに国債を発行しても、これを購入できるのは自分でお札を刷れる日銀か、あるいは外国の投資家だけになります。日銀が過半数の国債を所有すると国債の信用がゆらぎ、その利率の上昇を招きます。これに対して日銀は長期利率の上昇を抑えるためにさらに国債を買うので、悪循環となります。海外投資家は日本国債の利回りと円レートの両方を秤にかけて国債を買うので、日本の経常収支が黒字なら日本の国債を買う可能性があります。つまりこの先どれだけ日本が借金を続けられるかと言えば、日本の経常収支が黒字を続ける限りとなります。もし対外債務(海外投資家が買った国債)が対外資産を上回ってしまえば、円の暴落とハイパーインフレが起き、国家財政が破綻します。

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