日本企業で「年功賃金が復活?」という記事[^1]には心配しています。年功賃金は「追いつき追い越せ」の昭和の時代には最適でした。何を作るかという目標がはっきりしていたので、あとは品質向上とコストダウンをやれば競合に勝てました。令和の今はそう簡単にはいきません。EVを作るのか、ロボットを作るのか、いや生成AIだろうというように、目標はころころ変わります。つまり流行を追っていては消耗します。0から1を作る人を雇うには年功賃金は最悪なので、日本のこの先が心配です。年功賃金の利点は評価が簡単でコストがかからないというものです。成果を決めるには時間がかかり、その評価にも時間がかかります。このコストを嫌う企業が年功賃金に戻るのは当然です。でも品質向上とコストダウンの勝負にもどるという事は、低賃金の労働者が多くなるという事です。正規労働者を非正規に置き換えたり、AIに置き換えるという方向に進みます。年功賃金は年齢差別なので、法律から変えないと是正できません。
2025年02月15日追記
成果主義の本質は、流出すると困る高能力人材を高給で引き止める事と、会社が求めるレベルにない低能力人材の首を切る事です。日本の年齢主義とは真逆のシステムなので、法律を変えずに日本に導入することは不可能です。新しい分野に進出してもダメならすぐ撤退できる成果主義と、何事にも勝算がないと動けない年齢主義との違いです。法律が年齢主義である以上、日本で成果主義が成功する可能性はありません。
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