2019年4月5日金曜日

飛行機のソフトウェア

ボーイング社のジェット機737MAX8が最近続けて2度の墜落事故を起こし、ついにボーイング社がこの飛行機の制御システムの欠陥を認めました。MCASという失速防止装置が誤動作を起こして、2度の墜落を起こしたという話です。問題はこの装置の動作を操縦者が容易に無効化できないという点で、明らかに仕様が誤っています。それにMCASが使う仰角センサーは左右に合計二つあり、そのひとつしか使っていなかったという点で設計にも誤りがあります。こうしたセンサーは間違ったデータを送る事もあるので、左右両方のセンサーを使ってデータが合うかどうか確かめるべきであり、合わなければそのデータは捨てるというルールが必要です。こうした安全装置が誤動作した場合、人間の動作を優先すべきなのは当然です。ボーイング社はついにソフトウェアを変えて、操縦者の動作を優先するそうです。自動化と人間優先は矛盾するので、設計思想としては常に人間優先を貫ぬくべきでしょう。この飛行機に乗った人はソフトウェアのせいで死んだも同然です。仕様が間違っていたら、それを指摘し改善するのがプロです。

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