2019年12月30日月曜日

インターンとイントロ

インターンシップはもともと医者の訓練として始まりました。国家試験に受かり医師免許を得た医者の卵が、実地のトレーニング、いわばOJTで医療のイロハを学ぶ事がインターンシップで、そこには先輩の医者が指導役として新米の医者に付き添います。これに対して学生を対象とするアメリカのインターンシップとは、学生と企業のお見合いの場であり双方が相手を評価する機会です。学生はその企業の仕事がどのようなものかを入社せずに学べるし、企業は学生がその仕事に適しているかを雇用せずに調べる事ができます。その上学生は労働の対価としてのお金がもらえて、企業は学生の成果物を仕事に利用できます。双方に利益があるからインターンシップをやる価値があるので、ただのイントロ、つまり企業案内とは違います。仕事を学ぶには3ヵ月ぐらいかかり、また学生が何らかの成果を出すにもそれぐらいかかります。だからアメリカの大学では学生に1学期を使ってインターンシップを受けさせ、それを卒業に必要な単位として認定しています。日本の企業案内はイントロであって、インターンシップではありません。学生を送り出す大学が3ヵ月程度のインターンシップを必須としない限り、日本のイントロでは時間が短すぎて企業案内と変わりません。日本の1日や3日といったインターンシップは、ただの企業案内です。

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