2020年4月13日月曜日

宗教の限界

新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっています。ちょうど復活祭の時期でもあり、アメリカのニュースでは司教や牧師が神と信仰についてコメントしています。このウイルスはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒など宗教に関係なくすべての国民を死に追いやっています。もし万能の神が世界を司るのであれば、この新型コロナウイルスも神の仕業であり、キリスト教の神、イスラム教の神、ユダヤ教の神、ヒンズー教の神々は同時に人間に試練を与えることにしたという筋書きです。困難な時期にお互いを助け、神への信仰を維持する者は生き延びるという教えです。それを信じるかどうかはあなた次第。でも筆者は信じません。普段からお互いを否定している異教の神々が、前もって同意して同時に世界中の人間に試練を与えることなど無理です。自己矛盾です。つまり新型コロナウイルスと宗教は無関係です。患者を救えるのは医者と人工呼吸器であり、宗教ではありません。これは宗教に価値がないという意味ではなく、限界があるという意味です。外出禁止令が出ているアメリカでミサのために教会に集まる信者は、こうした宗教の限界が生んだ犠牲者です。新型コロナウイルスには誰でも感染します。神への信仰とは無関係に、体力のある者だけが生き延びるのです。

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