2021年4月27日火曜日

ワクチン特許

コロナワクチンには複数の種類があり、作成が比較的容易な既存の技術を使うものから、mRNAのような作成や保存の難しい新技術を使うものまであります。新しいワクチンの開発には多額の資金が必要で、安全性や効果を確かめるための治験も必要です。すでに確立した製法でワクチンを作るならこの様な多額の資金が不要なので、先進国以外にコロナワクチンを普及させるために、ワクチンの製法特許を無償公開せよという声が上がっています。誰でもワクチンを作れるように特許を公開すると、まずワクチンの開発にかかった資金を回収できない可能性があります。次に低品質なワクチンが出回る恐れがあり、もしそれが死亡事故を起こすと元の製法特許まで疑われてしまいます。こうなると元の会社にとっては死活問題となるので、ほとんどの製薬会社は特許の無償公開には反対しています。こうした問題を回避しながらワクチンの量を増やす方法としては、それぞれの国で政府が資金を出して特許の使用料を払い、国内のひとつの会社だけに製造させて国の責任で流通させるのが良いかと思います。この点で日本のやり方は理にかなっています。

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