2017年1月28日土曜日

天然酵母の誤解

最近日本でよく目にする「天然酵母パン」の天然酵母ってヘンですね。イーストは全部天然酵母です。酵母は生物で人工のものはありません。そこで天然酵母の定義を調べてみました。パンに適した酵母を純粋培養した物がイーストです。これに対して一部の業者は、ブドウやリンゴの表面に自生する酵母や乳酸菌の混合物を培養して、これを天然酵母と呼んでいるようです。培養に使ったブドウやリンゴの果汁も含むので、酵母だけでなくいろいろな細菌と有機物を含みます。サン・フランシスコ名物のサワードウというパンにも酵母より多くの乳酸菌が使われているので、独特の酸味があります。今のことろ天然酵母にはパン業界の定義も法律上の定義もないので、乾燥イーストで作ったパン生地に干しぶどうを一個入れただけでも天然酵母入りと言えます。つまり「天然酵母パン」にはピンからキリまであるという事です。繰り返すとイーストは全部天然酵母なので、独特の味がない「天然酵母パン」には意味がありません。

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