2022年11月5日土曜日

トランプと日本人

米国元大統領のトランプについて多くの日本人は好意的です。その最大の理由は彼が中国を敵視した事と、メキシコ経由の不法移民を減らそうとしたからです。では今のバイデンはどうでしょう。彼も中国を敵視しており、半導体技術の中国移転を防止する法律を作りました。この8年くらいで米国の中国に対する態度は逆転しており、それまでの「中国は最大の貿易相手国」から「中国は最大の軍事敵国」になりました。そのきっかけは2014年から始まった香港の「雨傘運動」で、中国が香港の民主派を武力により排除して香港を中国化した事です。つまり中国は経済的に豊かになっても民主化せず、日本のようにはいかないと米国は悟りました。だから誰が大統領になっても今の米国は中国を敵視します。内政から国民の目を逸らすために中国をたたくだけでなく、実際に米国は太平洋で中国と敵対しています。またトランプは公約で、メキシコに費用を払わせて国境に壁を作ると約束しました。しかし実際には軍の予算を流用してわずかな壁を足しただけで、リオ・グランデ川しか国を隔てる物がない部分は残り、メキシコからの不法移民は続いています。不法移民に対する米国の立場はトランプとバイデンで大差なく、そもそも日本とは無関係な問題です。ではなぜトランプが2020年の大統領選で負けたのでしょう。日本であまり報道されないトランプの問題点は、彼が白人至上主義者を擁護している事です。大統領選での負けも認めていません。根拠のない嘘をつき続けるトランプにうんざりしている人がバイデンに投票しました。コロナをただのカゼと言ったり、漂白剤を飲めばコロナが治ると言ったので、さすがにこれはダメだと気付いたからです。気候問題を否定したり大企業への減税を進めたトランプは、パリ協定に復帰し大企業への増税を進めたバイデンとは正反対です。日本語になったニュースだけを視ていると、本当の米国の様子は分かりません。

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