2023年2月18日土曜日

中止と失敗

今日は国語の問題です。先日の国産H3ロケットの発射について、中止と失敗というふたつの表現が出回っています。元になった共同通信の海外向け記事ではabortとなっているので、中止が妥当です。失敗というならfailを使うからです。fail safeという考え方を知らない人にとって、発射が寸止めされたのは失敗です。つまり素人には失敗と写り、専門家には中止と映るという事です。でもこれは大本営発表とは違います。状況はインターネットで中継されており、ロケットが爆発したり海に落ちた訳ではありません。発射前の自動点検で異常が見つかりコンピュータが発射をキャンセルしたという事は、想定の範囲内で事故を未然に防いだという事です。安全運転を目指す新型ロケットの発射にはよくある事です。

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