2009年11月11日水曜日

英語教育

英語教育は大きな話なので、とてもじゃないけどブログの記事ひとつにはおさまりそうもありません。だけどまず最初に決めなきゃいけない事があります。それは「英語」とは何かという事。日本語は日本というひとつの国でのみ話されている言語なので、一応標準語というものがあります。それに対して「英語」は複数の国で使われてるので、世界的な標準語というものはありません。英国においてすら、イングランド、スコットランド、ウェールズと複数の地方があり、それぞれ違う発音と語彙の「英語」を持っています。アメリカ英語でも東海岸と西海岸では発音が違うし、テキサス訛りという英語もあります。つまり「英語」とは世界的な標準語がない言語で、アメリカ人からみればイギリス人の英語は京都弁みたいに訛っているし、イギリス人からみればアメリカ人の英語は関西弁のように訛っています。だから「訛りのない英語」は存在せず、すべての「英語」にはイギリス訛り、アメリカ訛り、オーストラリア訛り、それに最近ではインド訛りや中国訛りが含まれます。言語は道具なので、それで意思の伝達ができればいいのです。だからまず、英語とは色々な国の人が共通語として使う言語であり、標準語は存在しないと定義しましょう。日本で学ぶ「英語」は主にアメリカ英語です。普通の日本人にはイギリス英語とアメリカ英語の差はあまり見えてきませんが、京都弁と関西弁ぐらいの差があります。日本における英語教育とはアメリカ英語を教えることであり、その目的はアメリカ英語で日本以外の国の人と意思の伝達をすることでしょう。通じる英語を使うには、まず日本語での国語力が必要だと思います。日本語での読み書き、話す聞くがちゃんとできて初めて外国語が使えます。だから小学生への英語教育は、世の中には日本語以外の言葉と文字があることを知らせる程度で充分です。それには日本語にある外来語、つまりカタカナで書かれた言葉の元の意味を知るだけでいいと思います。そこから始めて、つぎには英語で挨拶ができれば小学生としては充分です。そこから先は文法が大切になるので、中学校で学びましょう。よく発音を問題にして英語の早期教育を煽る業者がいますが、どうせ母国語のレベルにはならないので、小学校5年ぐらいからの英語教育で充分です。道具として使える英語を身に付けるには、日常生活の中で毎日英語を使う必要があり、今の日本ではそこまでいっていません。それが日本人が英語を苦手とする理由です。本当に英語を自分のものにするには、英語を使わないと生きていけないという環境に自分を追い込むのが一番です。日本語訛りの英語でも、語彙と文法が正しければ意思の伝達はできます。要は「大人の英語」を使えることが大事で、それには「大人の日本語」を使えることが必須です

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