2010年2月4日木曜日

無料テレビ放送

アメリカの地上波では複数の民放を無料で見ることができます。もともと国土が広くケーブルテレビや衛星放送が発達している国ですから、無料のテレビ放送を受信できるのは都市部に限られます。CBS、NBC、ABCといった3大ネットワークが有名ですね。あまり面白い番組はありません。お手軽なドラマとかクイズ番組、トーク番組とニュース番組が中心です。スポーツの中継は大きなイベントの時に限られます。アメフトのスーパーボウルとか野球のワールドシリーズです。こうしたイベントには、大手のスポンサーが付いて立派なコマーシャルを流します。普段のスポーツはもっぱら有料のチャンネルで放送していて、スポーツの好きな人はそれこそ24時間スポーツだけを観ることができます。またNHKのような放送局はないものの、一般人と企業からの寄付で運営される公共テレビ局(PBS)がいくつかあります。そこで放送される番組は文化的あるいは教育的なものが多いです。3大ネットワークは良質な子供向けの番組が少ないので、マサの家でも子供が小さいうちはサンフランシスコの公共テレビ局KQEDにお世話になりました。セサミストリートをやってましたので、親子ともどもこれで英語の勉強をさせていただきました。あとビルナイ・ザ・サイエンスガイも好きで毎回観てました。コンサートやオペラなどもありました。ケーブルテレビに加入すると、地上波の放送局に加えてCNNとかフードチャネル、ディスカバリーチャネルなども基本の料金で楽しめます。それなりに内容のある放送を観るにはお金を払うという意識が強く、無料のテレビ放送には多くを期待しないようです。アメリカ人の同僚と映画の話はしても、テレビ番組の話はあまり話題になりません。タダなんだからあまり期待するなという感覚で、マサは朝のニュース以外は観ていません。テレビコマーシャルも安っぽいものが多く、間違っても有名な俳優がコマーシャルに出ることはありません。駆け出しの俳優かエキストラぐらいです。無料のメディアというものは結局スポンサーの意向に逆らえないわけで、民主主義の国では無料のメディアだけに頼っていては危険です。特にニュース番組はスポンサーや政府と対立することもあるので、CNNのような有料のニュース番組が国民に必要とされています。日本のテレビも、最近はアメリカの無料テレビ放送のようにコストを切り詰めた、お手軽な番組が増えているように思います。若い人だとテレビよりインターネットを使う時間の方が長いぐらいでしょう。おそらく日本の無料テレビ放送は今後ますます低品質化していくと予想します。

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