2012年7月24日火曜日

脱原発

原発は危険です。これは福島の原発事故が突きつけた現実です。もともと100%安全な物など世の中にありません。でも原発は危険だというのが目の前の現実なので、ではどの位危険なのかがひとつの論点です。飛行機より危険なのか。自動車より危険なのか。今までの原発の事故確率はかなりいい加減な見積もりだったことが今回の事故で分かりました。レベル7の原発事故の確率は今の日本だと原子炉1基につき500年で1回です。50基の原子炉を動かせば、10年に1回の割で大きな事故が起こります。先日ある電力会社社員から「事故の放射能が原因で死んだ人はいない」という意見が出ました。でも福島県内外で避難生活をしている人は10万人を超えています。事故のため牛を飼えなくなって自殺した農家もいます。事故の放射能が原因でこれから死ぬ人は100人程度と見積もられています。事故の補償のみならず事故を起こした原発を廃炉にする費用も数兆円という大変な額がこれから必要になります。原子炉がどれだけ危険でどれだけお金のかかる代物かが分かった今、日本では脱原発が明らかに国民の意思です。どうせ住民の反対により新たな原発は作れないので、40年が経過した原子炉から順に廃炉になります。今から40年後には日本で動いている原子炉はひとつもありません。これを想定して化石燃料による発電と自然エネルギーを増やすのが日本の姿です。例えば真夏の午後はエアコンのため電力使用のピークとなっています。でもそれは同時に太陽光発電のピークでもあります。日本の家という家、ビルというビル、屋根という屋根に太陽光パネルと蓄電池を付ければ日本に原発は要りません。核のゴミも出ません。放射性廃棄物と事故の処理費用を含む原子力発電よりも安価にエネルギーを国産化できます。もちろん化石燃料は今も将来も大切なエネルギー源です。火力発電は必要ですし、水力や地熱発電も使います。脱原発は今後40年かけて行うので、今から始めれば十分間に合います。このように数字で考えれば、原発が割に合わないことは明白です。

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