2014年3月1日土曜日

不文律

法律や条例として明文化されていない決まりが多い文化を高文脈文化 (high-context culture) といいます。日本は不文律が多いので、高文脈文化を持つ国です。その反対にアメリカは低文脈文化の国です。不文律がほとんどなく、法律や条例に書いてない事はやってもいい事になっています。例えばエスカレーターに乗る時、片側に寄って反対側を空けるというのは日本に特有の不文律です。アメリカにこのような「常識」はありません。電車やバスの中は静かに過ごすというのも日本の不文律です。これを破るのは「常識」のない外国人か酔っぱらいです。年上には敬語を使うのも不文律です。不文律は経験して覚えるので、外国人が日本の不文律を理解するには何年もかかります。その逆にアメリカは法律や条例で「やってはいけない事」が列挙されているので、外国人がアメリカの常識を学ぶのは簡単です。日本は聞き手が「行間を読む」必要があり、アメリカは話し手が「言葉を尽くす」必要があります。歴史の長い国ほど不文律が多いとは限らず、ドイツなど歴史の長い国でも低文脈文化を持つ国があります。

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