2022年4月6日水曜日

鬼畜米英

国の指導者が他国への侵略を正当化する手段のひとつが、他国の国民を邪悪な存在とみなすというものです。太平洋戦争では、日本が「鬼畜米英」というスローガンを使いました。アメリカやイギリスは「鬼や畜生」と同じだから、殺さなければいけない敵だという理屈です。戦地に行く兵士の士気を高めるためには、戦争によって何か善行を行っているという思い込みが必要であり、侵略を正当化する理屈はどの戦争もほぼ同じです。ロシアが使ったのは「親ロシア派の住民をネオナチから解放する」という理屈であり、「ゼレンスキー政権はネオナチだから、政権を支持する人はすべて邪悪だ」という思い込みから民間人の虐殺が起きていると考えられます。「鬼畜米英」は結果的に偽情報であり、旧日本軍が使ったプロパガンダでした。ウクライナの「ネオナチ」もロシアのプロパガンダであり、報道の自由が存在しない国が陥る罠です。戦前の日本と今のロシアは似た道を歩んでいます。

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