2020年7月23日木曜日

自然免疫と獲得免疫

時事ネタその25です。人の免疫に2種類ある[^1]と知ったのは、今年になって新型コロナウイルスの感染が始まった後です。免疫には自然免疫と獲得免疫があり、自然免疫は異物に対する速い反応で、獲得免疫は特定の細菌やウイルスに対する遅い反応です。自然免疫だけで新型コロナから回復する人は感染から一週間程度で治り、症状がない人もいます。しかし自然免疫が弱い人は、獲得免疫が遅れて働きウイルスを中和する抗体を作ります。暴露したウイルスの量によっては、感染直後から症状が出る人もいます。子供は各種の予防接種のおかげで自然免疫が強く、これが子供の重症者が少ない理由と考えられます。自然免疫だけで治ってしまうと抗体が少ないので、時間を置いて抗体検査をすると陰性になります。コロナ抗体の半減期は2ヶ月半ぐらい[^2]だそうで、5ヵ月で4分の1になる計算です。獲得免疫が働いて抗体ができるとそのまま治る人もいれば、その免疫反応がサイトカインストームを引き起こして、肺炎を悪化させる人もいます。重症者ほど抗体の量が多いのは獲得免疫が必死に働くからです。サイトカインストームには抗炎症薬が効くので、重症者には抗炎症薬を投与します。高齢者は自然免疫が弱く、そのうえ持病で獲得免疫も鈍いので死亡者の大半を占めています。そこでコロナワクチンが普及するまでは、MMRのような弱毒生ワクチンが重症化予防になるのではないかと提案[^3]されています。まとめると、ウイルスには暴露しないのが一番で、次は暴露してもその量を最小限にする事、さらに自然免疫だけで治るのが理想です。自然免疫強化には睡眠や規則正しい生活が大切で、適度な運動と十分な栄養も必要です。タバコやストレスは自然免疫を弱めるので、この際タバコとは縁を切りましょう。ストレス発散には運動の他、音楽やペットも役立ちます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。