2023年12月8日金曜日

解雇しにくい労働法

なぜ「解雇しにくい労働法」が非正規労働者を増やすかを説明します。景気には山と谷があり、海の波のように上下します。景気の山で人手不足となり正規労働者を増やしてしまうと、景気の谷になった時に企業が大赤字になって倒産します。これを防ぐには谷に合わせて正規労働者を雇い、必要に応じて非正規労働者を増やしたり減らしたりします。非正規労働者が雇用の調整弁として使われるのは、非正規なので解雇が容易だからです。本来そうした労働は最長1年までという縛りがありました。でもこれは小泉政権の時に廃止され、非正規を何年でも続けられるようになりました。ちなみにアメリカの非正規労働者は最長1年で、それ以上続けるには正規労働者として雇用する法律があります。そのかわりアメリカの労働法では、手切れ金による解雇が認められています。いつでも解雇できるなら、景気の山で正規労働者を増やす事に企業は躊躇しません。コロナ禍でのメタバースのブームはそうした労働法の結果です。今なら生成AIブームです。日本はこうしたブームに必ず乗り遅れます。それは「解雇しにくい労働法」が原因です。メタバースは水面下で続いており、生成AIもこのブームがどこまで続くか分かりません。解雇しにくい日本では結果的に非正規労働者が労働者の半分近くになっています。こうした非正規労働者は賃金が低いので、日本の平均賃金は物価ほど上がりません。

2023年12月12日追記
政府の仕事は正社員の賃上げではなく、非正規労働者の賃上げだと思います。

2024年01月20日追記
非正規労働は日本の格差を広げ、労働者の4割を占めています。

2024年05月11日追記
「流動性を高めるための解雇規制の緩和」が全然進みません。

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