2012年1月4日水曜日

守りに入るな

スティーブ・ジョブスのスピーチにある「Stay hungry, stay foolish」は、成功したお金持ちの子供が多いスタンフォード大学の卒業生に向けて語られたキーワードです。マサはこれが「守りに入るな」という意味だと解釈しています。会社が若いうちは従業員も若いので攻撃的な経営ができます。でも何十年も経つと経営層が年を取り、自然と守りに入るので株価が停滞します。アメリカの場合こうなると株主が外部から(しがらみの無い)新しい経営者を連れてきて経営改革します。日本だと日産自動車のゴーン氏がこれに当たります。先輩の仕事を簡単に否定できない日本の組織では、成功の罠にハマる会社がアメリカよりも多いと危惧しています。日本という国自身がいまだに製造業にこだわるのも成功の罠です。かつてサン・マイクロシステムズという会社がシリコンバレーにありました。今のFacebookみたいに大学生憧れの会社で、マサのいたHPとはライバル関係にあった会社です。でもいつのまにか業績を落とし、2009年にオラクルに買収されました。HPも同じく縮小傾向にあり、外部から新しい経営者を連れてきました。こうしたハードウェアの会社はもはやシリコンバレーの中心ではありません。そんな中でアップルはほぼ唯一の例外もしくは生き残りです。マックの成功で守りに入ったアップルも、業績低迷のあと外部から(再び)スティーブ・ジョブスを連れてきて成功しました。日本の会社も守りに入ると、海外の会社から経営者を送り込まれるようになるでしょう。「守りに入るな」は今の日本に向けて送りたいメッセージです。

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