2012年1月17日火曜日

国際競争力

国際競争力とは何でしょうか。日本が他国と競争する分野は経済、科学、文化、スポーツ、軍事力などがあります。経済の国際競争力は経常収支に現れます。物とサービス、投資とそのリターンを含めて黒字か赤字かという数字です。日本は外国から食料とエネルギーを買わねばなりませんので、その分の外貨を常に手に入れる必要があります。科学での国際競争力は特許の数やノーベル賞の数などに現れ、これも経済の国際競争力に影響します。たとえば特許が多いほどそのライセンス料で外貨を稼ぐ事も可能です。文化の国際競争力は直接数字では表現できませんが、間接的には観光や映画などの娯楽産業に現れます。スポーツの国際競争力はオリンピックのメダルの数やワールドカップでの順位に現れ、これも間接的に経済に影響します。軍事力は国と国とが対立した時に政治力の差となって現れます。政治は経済に大きく影響しますので、軍事力も経済にプラスとマイナスの両方の影響を持ちます。日本が国際競争力を発揮したいのはまず経済分野です。ところが経済には科学、文化、スポーツ、軍事力が影響します。日本は憲法で軍隊を禁止したので、とりあえず軍事力は大きくありません。それ以外の日本の経済、科学、文化、スポーツの国際競争力はどうでしょうか。文化とスポーツはまあまあ。科学と経済は低下傾向です。日本の経常収支は黒字が減少しています。円高に加えてアジア諸国との競争により輸出が減少し、原油高とエネルギーの輸入増加で外国への支払いは増えています。この傾向は少なくともあと10年は続くでしょう。人口減少の日本が生き残るには、国際競争力という視点が欠かせません。日本の教育の目的は、ひとつには外貨を稼ぐ人間を育てることです。これを否定しては将来の日本は成り立ちません。観光でもゲームでも方法は何でもいいから、外貨を稼ぐ能力が国際競争力です。

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