これも変われない日本の一例です。「六ケ所再処理工場」はもはや日本に要りません。今やめれば、これ以上の電気代の浪費を止められます。一度再処理を始めてしまうと、内部が汚染されるので解体には遙かにお金がかかります。原発は時代にそぐわず、使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出す必要もありません。寿命となった原発が時間とともに解体されていくだけです。ましてや「核のごみ」の最終処分場もない日本で、再処理の際に出る「高レベル放射性廃棄物」はどこに持っていくのでしょう。時代の変化に応じて適切な政策をとれない国は滅びます。もし核武装したいから再処理をするなら、国民にその是非を問うべきです。
I talk about interesting differences between US and Japan in Japanese from Silicon Valley and Tokyo.
2020年8月29日土曜日
2020年8月22日土曜日
本土決戦
「本土決戦」とは愚かな言葉です。本土まで敵に攻め込まれたら、あとは敗戦しかありません。日本陸軍は九州にアメリカ軍が上陸し、そこから東京が狙われる事を恐れていました。「オリンピック作戦」[^1]と名付けられた米軍九州上陸作戦計画によると、1945年11月1日から大規模な攻撃が始まる事になっており、そのとき日本側だけでなくアメリカ側にも多数の戦死者が出る事が予想されていました。沖縄戦を落とした日本はもはや敗戦が確実になっていたのに、国体(天皇制)維持のために無条件降伏を拒み続けました。原爆をふたつ落とされてやっと降伏したわけで、もしここで降伏していなければ九州でさらに原爆が使われる可能性もありました。広島と長崎の原爆が日本の降伏を促し、日米双方の戦死者を減らしたのは事実です。天皇は開戦を承認し、無条件降伏を受け入れる責任がありました。陸軍の暴走を止められなかった日本の政治と、大陸への移民を後押しした国民にも敗戦責任があります。もっとも、敗戦により愚かな軍人や政治家が一掃されたので、戦後の日本が住みやすい国になったのも事実です。
2020年8月18日火曜日
縦型ディスプレイ
バイデン候補のリモート会議[^1]で、参加者がそれぞれ別の縦型ディスプレイに登場しました。これがバイデンを囲む半円形に配置されているのを見て、どこかで見た事のある光景だなと思ったら、昔の「サンダーバード」でした。それぞれの肖像画が会議中はその人のディスプレイになるというシーンを覚えていますか。とうとうあれが実現したという事です。似たようなシーンは映画「アベンジャーズ:エンドゲーム」にも登場します。こちらは何もない空間に人の姿が映るディスプレイで、まだ実現してはいないもののクールで、いずれ可能になると期待しています。
^1: https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62779140Y0A810C2EA2000/
2020年8月15日土曜日
平均気温3度上昇
東京の8月の平均気温は、この60年で3度上昇しています。今やグアム島より暑いのが東京です。気候が相手となると普通は「どうやり過ごすか」にばかり集中して、なかなかその根本原因まで考えません。自然現象だから仕方ないと思う人が大半です。東京が暑いのは「人口集中」「緑の減少」「地球温暖化」が原因です。人が多いとそれだけエネルギーを使うから、廃熱が増えて気温が上がります。海からの風も高層ビルや湾岸マンションに遮られて、関東平野に入ってきません。また森林は太陽エネルギーを吸収して気温を下げるにに、東京にはごくわずかしか残っていません。さらに石炭や石油を燃やして電気を作るため、地球の温暖化も止まりません。つまり人のせいで東京は暑くなりました。35度を超える気温は異常なのに、それが普通になりつつあります。リモートワークを増やして東京の人口を減らし、誰も住まない古い木造家屋を森林に変え、太陽光発電を増やしていかないともっと東京は暑くなります。
2020年8月14日金曜日
感染確認アプリ
時事ネタその27です。厚労省が配布している感染確認アプリCOCOAの利用が進みません。これはエサがないからで、このアプリを使うと食事代が10%オフになるというような仕組みが必要です。日本は中国と違い使用強制はできないので、不人気の「Gotoキャンペーン」の予算を一部こっちに回してはどうでしょう。せっかく用意した感染確認アプリも使う人が少なければ意味がありません。経済を再開すると感染者は増えます。その感染者が感染確認アプリを使って感染番号を入れれば、濃厚接触者に通知が入ります。濃厚接触者のPCR検査は優先されるので、感染拡大を防ぎつつ経済を回す事ができます。ここは意味のある税金の使い方を考える場面です。
2020年8月12日水曜日
儒教の悪影響
1945年6月に沖縄が米軍に占領されてから、8月に敗戦を認めるまで日本は時間を無駄にしました。7月中にポツダム宣言を受諾しておけば、8月に米軍に原爆を落とされる事はありませんでした。「君子は豹変す」という諺にもある通り、一度決めた事を周りの変化に応じて変えていくのは、政治家の大切な仕事です。今で言えば「GoToキャンペーン」ですね。新型コロナの感染拡大中にやる事ではなく、延期するのが正しい判断です。でもそれができる君子は日本にいません。なぜ変えられないのでしょうか。公務員が保守的なのは分かります。でもトップはそれでは務まりません。決めた事を変えると野党から非難されるからでしょうか。国民の支持を得るのが政治家の仕事です。時代に取り残される日本の欠点は、自主的に変われないことです。その原因は年功序列制度にあり、儒教の悪影響が残っています。
2020年8月8日土曜日
ジョブ型雇用
30年間アメリカで「ジョブ型雇用」として働いてきた筆者には、日本の「メンバーシップ雇用」が理解できません。新型コロナのせいでリモートワークが多くなり、人を「会社でどれだけの時間を過ごしたか」で評価する「メンバーシップ雇用」では無理がある、というのは分かります。長時間勤務をなくそうという政府のかけ声のもと、雇用形態を変えたいという気持ちも分かります。でもそもそも日本で「メンバーシップ雇用」がこれだけ普及したのは、第二次大戦における徴兵が原因です。戦場からもどる人に会社が再雇用を保証したのが始まりです。いわゆる「メンバーシップ雇用」では、従業員には仕事を選ぶ自由がありません。会社が求める仕事をこなす以外に、従業員がその会社で生き残る道はありません。逆に「ジョブ型雇用」ではもちろん「終身雇用」は不可能です。でも考えてみて下さい。「メンバーシップ雇用」でも赤字部門は切られます。そこで働いていた人には「終身雇用」など有名無実です。逆に「ジョブ型雇用」でも利益を生む人は大事にされます。従業員に仕事を選ぶ自由があるのとないのでは、どちらが従業員にとって有利でしょうか。終戦(敗戦)記念日に「メンバーシップ雇用」の是非について考えてみるのも悪くありません。